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想像していたよりもリアルで生々しかった。
聴覚、嗅覚、味覚、触覚、視覚、それぞれをテーマに短編があり、お話はオムニバス形式で登場人物はリンクしている。
愛情であったり、友情であったり、孤独感であったり、現代を生きる男女のリアルな生き様を描いていたのではないでしょうか。
なかなか個性的な登場人物たちで楽しめました。
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五感それぞれについてオムニバス形式で書かれている。
それぞれの人物がどこかで交差しており、次第に関係性もわかってくるという王道な構成になっている。
リアルとファンタジーが混在具合や、人物設定の特異さが中途半端に感じた。
この中では最初の聴覚の話が好みだっただけに期待し過ぎた。
読み終える頃には、人間関係が繋がっていく様だけが気になり、本来の内容はどうでもよくなってた。
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五感のそれぞれの感覚をテーマにした連作集のようなつくりになっている。好き嫌いで言えば、好きじゃない作品だった。
でも、「読ませる」筆力のある物語だった。
好きじゃないのは、五感をテーマにしているはずなのに、それぞれの5感の描写が今ひとつだったから。登場人物達が私の性格では感情移入しにくいタイプだったから。
ファンタジックな部分とリアルな部分とドラマの部分があって、それぞれが不完全燃焼。
でも、設定やセリフで心に残るところがあったから、星3つ。
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五感を研ぎ澄ましたらいろいろなモノがその人にとって待ちうけているのかもしれない 視覚の話良かったです
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人間の五感をテーマにした小説。
プロローグとエピローグを除いて、計5章で構成されている。
聴・嗅・味・触・視の順で話は展開されていくが、
それぞれ主人公が違うオムニバス形式。
しかし、どこかで主人公同士が物語の中で絡み合っている。
主人公を述べると、
第1章『聴』は、大学院に通うチェロを弾く大学院生。
第2章『嗅』は、フランスの美大に留学した大学生。
第3章『味』は、コピーを得意とする外国人。
第4章『触』は、一見平凡だが妖姿媚態な部分を持つOL。
第5章『視』は、誰もが認めるエリート会社員。
読み進めていくと、表紙絵に反して内容が生々しいものであった。
人間関係の中でどうしても出てくるドロドロした部分や、
他人を蹴落としてでも勝ち組になろうという醜さなど、
現実社会でも毎日のように起こっていることを、五感に絡めて上手く表現している。
私が特に気に入ったのは、『触』をテーマにした第4章だ。
そこで描かれる女性の主人公は、
孤独を好み、楽しみ、群れることを嫌う。
群れたとしても、心の底では平気で彼らを蹴落とすだろうという思いを持っている。
それと似たような部分も私にはあるので、
そうそう、そうだよなぁと、共感して心地よく読み進めることができた。
読み終わって、五感をフルに使っている時間ってあるかな?と自問してみたが、
それがあまりないことに気付いた。
それがあることが当たり前になっているので、
日々五感を意識して使い、それらが備わっていることに感謝して生きていかなければならないと思う。
目を閉じれば耳が敏感になるし、
何かを食べているときに鼻を塞いで嗅覚を閉じれば、
味わうことにおいて嗅覚が重要な役割を果たしているのも分かる。
娯楽として読んだが、
五感があることのありがたみを考えさせてもくれる内容であった。
あいまのネコのお話も、
リズムが快活で楽しかった。
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五感に関する、人々の絡み合った短篇集。
聴、嗅、味、触、視の五感の短篇集ですが
出てくる人が、別の話に出てきたり。
世間って狭いのですか? と聞きたくなる環境でした。
そもそも最初の話に出てきた男は、そのまま付き合うと
プライド高くて自意識過剰で面倒そうです。
愛があるから、と言っても付き合える限度があります。
そう考えると、きれいな思い出のままで終わって
良かったのでは? と言いたくなるほど。
人によって受け付けたり受け付けなかったり、な体臭。
普通に紹介するにしても、お断り、という環境だと
国外というのは…さらにきついような。
真の保護者は金を出して遊んでこい、という人なので
選んだ道筋については、何も言わない感じですが。
落ちとしては、よくある女の話、でした。
が、前段階があれなので、落ち着いた感があります。
人間おやつは別として、三食だけと考えると
その度美味しいものが食べたい、というもの。
そう考えると良いものを~というのには同意します。
しかしこれ、復讐をしているのか
それに乗っかっているのか…微妙。
本人もやめられない発言をしていますし
日常になってしまったのかと。
子供の頃の事を明確に思い出した彼女。
1話目と3話目に出てきた彼女です。
そして最後には、1話目の彼とちょこっと再会。
2話目で姿はなかったものの、語り手の夫、のはずが
こそこそと彼女の連絡先聞いてますし。
浮気する気満々?w とここまで不思議話だったのに
その必死さに笑えてきました。
そして最後。
ここまでくるのに、人間関係があれでこれで…でしたが
きれいにまとまって終結しました。
語られた過去、そして今。
もしかして? と思った人物は、また別で
部下と上司の言い分めいた行動には納得。
上に行くには、野心がないと、です。