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同じテーマで同じ著者が作品を生み出すのには限界があるのか…とちょっと残念な気持ちに。
「永遠の仔」「悼む人」あたりが、ピークだったのかも。
この作品から読んだら、これがイチオシになったかもしれないけど。
今回は父親が借金地獄、母親が寝たきり、クスりの製造で家計を支える3人の子どもがメイン。途中、長男誠の思考が煩わしくなってくる。ただ、それがないと本当に地味な話になってしまうが…。
妹の「クサイ」の意味がわかった時に、ゾッ。
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誠の想像の中での人物リートの物語と、誠自身の物語が並行して書かれてる。
誠が置かれている環境が、リートの物語によってより想像しやすくなっているかと思えば、実はとても読みづらかったりする…。
でも天童荒太の『永遠の仔』のように、こどもの描写がとても上手。
子どもの純真無垢な感じ、
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人生の事情が明らかになっていく。善悪を区別出来ない複雑な関係に身をつまされる。感情移入を躊躇する。続きが気になる。
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ただひたすら悲惨なストーリーにはなんの光明も見えません。「永遠の仔」や「悼む人」のようなドキドキやワクワクなどかけらもなし。2年ぶりの新作がこんな調子で大丈夫なんでしょうか…
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父は失踪、母は寝たきり、誠・正二・香の3兄妹の苦闘。
犯罪の片棒をかつがざるを得ないなかでの誠の空想。
正二をかばった委員長も不登校に。
「くさい」が日常語の香には死者が見える。
どこかに救いはあるのか。
「歓喜の仔」のタイトルに期待して下巻へ。
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「歓喜」というタイトル通り、ベートーヴェンの第9交響曲の第4楽章の後半でうたわれ、「歓喜に寄す」の歌が重要な伏線であり、ライトモチーフともなっている。
人間の友愛とその喜びを神に向かって感謝する詩は、無神論者からみればナンセンスな面はあっても、人と人の絆が重要だと説くシラーの熱い叫びは現在でも一定の意味を失ってはいないだろう。
しかしそれがあまりにも時代を超越した「普遍的な」メッセージでありすぎるために、作曲者のメロディと相俟って完全に陳腐な音楽として届けられてしまう危険性がある。かのフルトヴェングラーを除く今日のベートーヴェン音楽の演奏と同様に。
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貧困、親の介護、犯罪…暗い闇のようなお話だけど、その中を生きる子ども達3人の逞しさに救われて読み進められる。題名のように“歓喜”の子になれるのかな…下巻に期待します。
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こんなに悲惨な話、現実にはありえないだろうと思うが
この家がこうなってしまった過程は、誰にでもあり得そうで怖い。
どん底の状況を読んでいるのは辛いし、しんどいが
やめられないのはこの子たちの清さが胸をうつからだと思う。
後編もこの子たちに寄り添いたい。
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重い、と~っても重いお話。ようこれだけ悲惨な境遇考え付くなぁと思う。ただ「永遠の仔」は暗い中にも最後は救いのあった話だったので、後半での感動に期待しつつ下巻に突入します。第九が出てくるからきっと最後は第4楽章「歓喜の歌」が出てくるんだよね?
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しょっぱなから何とも救いようのない物語です。父が失踪、母は寝たきり。歌を失くした兄と、色を失くした弟と、匂いを失くした妹。子供たちだけで違法な仕事に手を染めながら生活する姿はなんとも痛々しくって。本当にひどい世の中。日本はいい国のように思われているけれど、それでも彼らにとっては「がれきの町」とあまり変わらないのかも。
それでもお互いに助け合い、母の介護もこなしながら日々の生活を続ける兄弟。読み進むうちに不思議とあまり「不幸」という気がしなくなります。そしてラストには希望もあって、タイトルの意味も生きています。
にしてもあの真相には驚いた……そういうことだったのか!
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はっきり言ってつまらない。この人の作品は、(悼む人)から、少し傾向が
変わり、空想の部分が多くなり、また、若干(神がかり的)な要素も感じられるのが、不自然である。本作は、実際の場面と(リート)の部分が、重なり読みずらい。この部分は本当に必要なの?こじつけで、枚数伸ばしの
感さえする。この人は、もっと家族をシリアスでシビアに描く力があるのだから、自分を善人にした(上から目線)ではなく、どろどろした現実社会を
子供、家族をテーマに書いて欲しい。次回作は、ぜひ、サスペンス重視で
お願いします。
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ひさしぶりに上下巻の大作にとりかかり始めました。すでに天童マジックにのめりこみつつあります。人の弱さの中の強さを描かせたらかなわない。
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子ども達の置かれた状況が辛すぎて、胸が詰まってなかなか読み進めなかった。外道な大人達に翻弄される、このきょうだいがどうか救われるストーリーでありますようにと下巻へ。
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こんな現実が存在するのか。きっとある。逃げられない毎日、仕事、命。厳しい現実の中にささやかな希望が喜びがあるから生きていける…のか⁈どうなるこの先。おとぎ話でない限り、逆転ホームランはないだろう。
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圧倒的な絶望感、フィクションではあるが現実にコレに近い境遇の子供達も居るだろう。家庭環境のハンデは理不尽だよなあ。