投稿元:
レビューを見る
少しでも山とか外遊びが好きなら絶対にいいなと思える内容。奪った命を食べる点についても目を逸らさずに解体の様子にまで肉薄してる。罠の仕掛けなどについても具体的に説明されていてとても好感が持てる。ただいいなとはいいつつ今すぐ筆者と同じように猟師になれるかと言うと、現代社会の一般的な暮らしぶりとは激突する点が多く、いいなとは思いつつ本当の意味で羨んではいない事に気付く。つまり余暇としての狩猟には興味があるが、生活の一部にできるか、今ある立場を変化させても始めてみたいか、と言われるとそこまででは無い自分の立ち位置と覚悟に気付く。ハンターが必要と理解しつつもそれは自分が良しとしてきた価値観の延長には無く、少なからず我々を呪縛している高度経済成長以降の価値観とは矛盾するし、現に筆者も京大を出ておいて狩猟と両立できる運送業をしているなど一般的にはドロップアウトとされるような生き様をしている点からも窺える。たたそれで筆者が少しでも不幸なのかと言えば、本書に書かれた範囲ではそうとは全く思えない。そこはあまりにも今の日常から遠過ぎて、行ってみたいけどどうやって行けばいいかはわからない。その架け橋に成り得る良書だと思うが、それでもまだまだ遠い。ただ「雑食動物のジレンマ」読了直後の狩猟免許を取りたかった熱がやや再燃。狩猟解禁前日の11月14日に読み終わったのも印象深い。
投稿元:
レビューを見る
知らない世界が紹介されていて、とても興味深かったです。
些末なことですが、猟師になった千松さんだけど、大学の時教職の授業は取っていたというところが、妙に印象に残りました。
投稿元:
レビューを見る
銃は使わないで猟をするワナ猟師。そのワナ猟師である著者自身による記録。大学時代の話から始まり、ワナ猟師になった経緯、ワナの作り方や仕掛け方、獲物のさばき方、著者の暮らしや自然との向き合い方などがカラー写真を織り混ぜて綴られている。いまや高齢化が進行している猟師の世界。荒れ果てつつある里山、増え続ける鹿や猪などの動物。あまり接することのない猟師の営みに、興味をそそられ引き込まれた。ジビエ料理を食べてみたいと早速、お店をネットで検索してみた。
投稿元:
レビューを見る
漫画「銀の匙」で畜産・農業・食について考える機会が増えてきた今日この頃。
野生動物に農作物や山の木々が荒らされている一方で猟師が減っていると聞いて、鉄砲の免許について調べたことがあったけど、まさかワナで動物を捕まえるなんて方法・免許があるとは思いもしなかった。
4本足の動物だけでなく鳥もワナで捕まえるとは驚きます。
ワナを仕掛ける色んな技術や経験値、動物を解体する技術には感心するばかりです。
肉食が今ほど一般的ではなかった時代では、本書にあるようにワナで野生動物を捕まえるだけで需要を満たせたのだろうけど、さすがに現代の胃袋は猟では満たせない。
やっぱりシステマチックな現代の畜産は有り難いと思います。
投稿元:
レビューを見る
2014 4/30読了。三月書房で購入。
ぶらぶら棚を見かけていたら目に入ったので買ってみた本。
山賊ダイアリーとか諸々で猟師に対する興味が高まっていた中で目についたので買わざるを得なかったわな猟師の物語。
わな猟師の日常とか、鳥の網猟の話とか、自分の知らない世界って感じでかなり面白い。っていうか鳥って網でもとっていいんだな・・・。
投稿元:
レビューを見る
表紙のイノシシだけでけだなくシカやカモ、スズメの猟記なども。
恥ずかしながらこの本を読むまでスズメが食用されていることを知らなかった。
投稿元:
レビューを見る
狩猟といっても銃を使うのでなく罠を用いた罠猟。その罠猟の世界に入っていく著者の姿が書かれています。
僕自身は狩猟にも自然や野外活動にも全く興味がないのですが、遠い世界と思っていたものが実は自分が生きている世界と繋がっていることに気付かされました。
何故狩猟なのか? 自然に生きる動物を捕らえ解体し食べる、そのことの意味は?
罠猟について写真や図解を交えて詳しく説明され、著者の経験を読むことで、新たに知ること感じることがたくさんあります。知的好奇心への刺激というだけでも大きなものですし、また新たな世界へ通じる扉が増えるのも、読書の醍醐味でしょう。
投稿元:
レビューを見る
none native can't change the country. people have a lot of the thinking for life and hunting.anyway, camel is ship at desert. oyster is cow's milk in the sea. cow's golden balls are the oyster at the mountain?
投稿元:
レビューを見る
木についた傷や足跡などからシカやイノシシの気配を探る。網をしかけ、カモやスズメをとる。手製のワナをつくる。かかった獲物にとどめをさし、自らさばき、余すところなく食べ尽くす-。33歳ワナ猟師の日常は、生命への驚きと生きることの発見に満ちている。猟の仕方、獲物のさばき方から、自然と向き合う中で考えたことまで。京都の山から見つめた若者猟師の等身大の記録。
投稿元:
レビューを見る
著者は京都大学卒で猟師となった、いわばちょっと変わり種である。
第一章では、著者がどのようにして猟師になったのかが綴られている。「京大」と「猟師」というキーワードだけ拾うと、一見、少し飛躍があるようにも思えるのだが、猟師になるまでの道筋を聞くと、紆余曲折はあれ、一本筋の通った著者の「姿勢」が見えてくる。
幼時には自然に囲まれた生活を送る。風呂は薪、昆虫や魚を捕り、周囲の大人は普通に「妖怪」を語っていた。動物に関わる仕事がしたいと思い、一度は獣医を志すが、実験動物と愛玩動物の扱いの差を含めて疑問を感じ、「向いていない」と方向転換。幼い頃、妖怪が身近に感じられたことから、民俗学を学ぼうと京大に進学。入った自治寮(明記はされていないが、当然、吉田寮だろう)の運営にいそしみ、個性的な入寮者に感化されるうち、講義で学ぶより、自分がやりたいことを見つけ、実行する行動力を持ちたいと思うようになる。休学制度をフルに利用して、海外を放浪、NGOの活動などにも携わる。紛争地域の独立運動などに関わるうち、生まれ育った土地に根ざし、そこで生活するべきと思い、帰国。
卒業までの資金を得るためにアルバイトとして働く運送会社で、以前から興味のあった「ワナ狩猟」を実際に行っている人がいることを知り、その人を師匠として、著者の狩猟生活がスタートする。
狩猟といえば猟銃によるもののイメージが強いが、著者が惹かれたのは「ワナ」猟だった。銃という文明の利器を使わずに、より動物とナマで対峙するものであるからだ。
動物と、自然と、真摯に向き合う。
第二章で語られる「猟期の日々」でも第三章で綴られる「休猟期の日々」でもその姿勢は一貫している。
獲物として捕らえるからには、肉を無駄なくおいしく食べることが、動物への誠意でもある。ワナの仕掛けに加えて、解体・精肉処理、料理法の考案、廃棄部分の扱いに至るまで、試行錯誤と工夫が続く。
ワナは市販のものもあるが、高価である。市販品を参考に、また先輩からの教えを取り入れ、著者は自作している。掛ける場所、位置、個々の部品、匂い消し。界隈にどんな獲物がいるのか、確実に通る場所はどこか、ワナを掛けたと感づかれないためにどうすればよいか。さまざま知恵を絞り、ワナを仕掛けていく。まさに動物との知恵比べだ。
伝統猟法は、土地に伝わる文化だ。土地により、獲物もさまざま、条件もさまざまである。特色のある猟や解体の様式は、長年蓄積されてきたその土地の知恵の結晶だ。
ワナ猟を教えてくれる先輩、網猟を長年行っている猟友会の人々。先輩猟師への敬意も印象深い。
ワナに掛かった獲物を仕留める箇所や解体の解説は、やはり本書のハイライトだろう。
写真も豊富でわかりやすい。イノシシとシカでは脂の付き方や肉質がかなり違い、解体法も若干異なる。シカは皮も剥ぎやすく、背骨を割る作業もないため、イノシシよりは短時間で精肉までが可能なようだ。
この部分、機会があれば見学してみたいなぁ・・・。
猟期は、11月半ばから2月半ばまで。それ以外は例外はあるが、基本的に猟はお休みとなる。
休猟期には冬の薪の準備���したり、道具の手入れをする。著者はそのほかにも野草を取ったり、海や川で魚などを捕ったりしている。そんな日々も興味深い。好奇心の強い人、発想が豊かな人なんだなぁと思わせる。
著者は、市街地の端、裏は山、という立地に住む。京都ならではという印象を受ける。
自然と向き合い、食料も出来る限り野山で調達するとはいえ、著者は、「日本の猟を背負って立つのだ!」とか、「近年問題になっているような獣害を猟師が解決するのだ!」とか、気負っているわけではない。
猟で生計を立てているわけではなく、運送会社で働きつつの「兼業猟師」である。
自分や友人・知人の食べる分を狩り、捕った獲物は極力、無駄のでないようにおいしく食べる。
営利目的ではなく、理念や理想に動かされているのでもない。だからこその現場感覚・肌感覚が生きている、とも思える。
動物も、そして人もまた、自然の中で生かされているはずである。
スーパーでパックの肉を買ってきたのではわからない、野生動物と自然の姿。
いきなり猟師にはなれないが、裏山に目を凝らすだけでも、意外に見えてくるものがあるのかもしれない。少し、そんな気にもさせられる。
投稿元:
レビューを見る
著者の言う通りだと思う。
ワナ狩猟でかかった獲物を撲殺し、腹を裂いて内臓を出し、捨てるところが無いくらい使い尽くすことと、過剰な栄養を与え、自然界の何倍ものスピードで大きく太らせ、売れ残ったモノ、形悪いモノは破棄されること。
どっちが残酷だ!
この本を読んでもマネは出来ないが、間違いなく意識は変わる!
投稿元:
レビューを見る
エコっぽい人達から「スローライフの究極ですね!」などと羨望の眼差しを向けられることもあります 豆狸 兵庫県伊丹市 1974 ガタロ 食用ウシガエル カブトムシとゴキブリの違い かわいそうなぞう 暑くてぐったりしている北極熊 ウスバカゲロウに幼虫=蟻地獄 商業捕鯨 韓国の犬肉食 北海道大学獣医学部 民俗学者柳田國男 下関と韓国の釜山を結ぶ関釜フェリー 暗中模索 猟友会 鹿肉大宴会 ワナ猟 網猟 血抜きと内臓処理 膀胱と肛門周辺の処理だけは慎重に 心臓とレバーだけを腹の中に戻し、残りは山に埋めました。 開いた腹を針金で縛って塞ぎ 千載一遇の物件 ドングリ イノシシ付きの物件 古民家のリフォーム ヘンな不動産屋 ククリワナ 嗅覚は犬の四〜五倍 けもの道 鋼鉄製のワイヤー 塩ビ 狩猟解禁11/15 空弾き 狸や狐は煮ても焼いても食えない 臭い 毛皮獣 アライグマは北米ではシチューにして食べる アナグマは美味 ムジナ汁=アナグマ汁 牡丹鍋 狩猟は残酷だと言う人がよくいますが、お金だけ払い買って食べることも、僕からしたら残酷だと思います。自分で命を奪った以上、なるべく無駄なく美味しくその肉を食べることことがその動物に対する礼儀であり、供養にもなると僕は考えています。だからこそ、解体も手を抜かず、丁寧にやります。獲れた肉をなるべく美味しく食べれるように工夫もします。なにより自分でこれだけ手をかけた肉は本当に美味しいです。こんなにうまい肉が一晩で大量に手に入るなんて、狩猟以外ではあり得ないことです。因みにイノシシ肉は買えば100g千円以上する場合もあります。「計算すると、今回はバラ肉やロースで10キロ、それ以外の部位も20キロは取れたし、少なくとも二十万円くらいの価値はあるなあ」…なんて、浅ましいことも考えながら、猪解体の夜は更けていくのでした。 鹿増加の原因は、ニホンオオカミやエゾオオカミなど捕食者の絶滅 。鹿は焼き肉にはあまり向きません 猪肉は牡丹鍋に使われるなど需要がある フランス料理店は鹿肉を輸入するという矛盾 ドングリを沢山食べている猪ほどよい脂が乗って美味しい 処理に問題 イベリコ豚 鹿肉のタタキは鮪な赤身みたい ブロイラーなどは栄養価の高い飼料を与えられ一ヶ月半で大人の体型になり出荷されます。 シカ肉シーチキン アメリカの先住民族のディネ(通称ナバホ族)アイヌ民族 イオマンテ アオクビ=真鴨 軽鴨 鴨の網猟 血抜き 雀は鴉がいる場所を本能的に安全な場所だと察知する 囮 輸入された中国産雀 土筆 ノビル クレソン 渓流釣り マテ貝 天然鰻 解体手伝う 山を徘徊 もうよも更けてきた、ウランを核分裂させながらテレビでも見ようか。
投稿元:
レビューを見る
「山賊ダイアリー」の先駆者。食肉に関する考え方、動物の死体や解体の様子をきちんと写真で見せるあたりも筋が通っている。人によって崩れた生態系のバランスが人にとって都合が悪いのであれば、人にとって都合の良いように変えていかねばならない。
投稿元:
レビューを見る
74年生・京大卒の著者の半世記。ワナ猟師の生活記録・猟の記録・獲物の料理方法の紹介を中心に、日本の森林行政についても記述。良エッセイ。捕獲したシカや猪の写真を送ってくる古い知人を訪ねたくなった。
投稿元:
レビューを見る
兼業猟師としてデビューするまで、してからのお話。
食物(しょくもつ)との距離感を考えさせられる。
ジビエ料理を食べた記憶はない。でも、そそられる。