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江戸の初め、尾張の有松絞りが生まれるまでを子孫に取材の上描かれた作品。本筋とはずれるけれど、貧しい百姓の次男、三男坊たちは長男の家でずっとこき使われるしかなかったということを知らなかったのでびっくりした。さすがのベテラン作家の手により適度な長さで読みやすくまとまっているが、大人としてはもっと深く読みたい、と思わせられた。
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「東海道」という場所の設定や「江戸時代初期」という時代の設定に惹かれた(東海道に惹かれたのは自分が東海地方出身なせいだろうか?)。
実際に存在した人物の話、ということもあり、すごく興味深い1冊だった。読み終わって、有松絞を調べて、染物の写真を見ることでリアリティも湧いた。
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貧しい暮らしから抜け出そうと、東海道沿いの山の開拓に希望を託す。
苦しい現実と先の見えない不安に向き合いながらも仲間を信じて懸命に生きる
若者達の物語。
子どもは自分も庄九郎の仲間になったような気持ちで一喜一憂しながら読めるのでは。ただ絞り染めを見たことがないと、理解が難しい部分もあるかも。
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松が生えてる山を開墾する次男坊三男坊のはなし
土が悪いので染め物をする
奥さん描写が妙に生々しくてドキドキする(笑)
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小学六年生の課題図書。
六年生は社会で日本史を勉強している。歴史の勉強には日本を動かした大物人物たちばかりが登場する。
この話は江戸時代初期の徳川家康の時代の庶民の話。庶民だから違う視点で歴史を読み解くことができる気がして、とても興味深く読むことができた。
今にも伝わる有松絞りという染めの技法が生まれるときのお話。
一気に読み切ってしまった☆
早速ネットでどんな絞り染めなのか調べました。
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今年(2013年)の小学5・6年生の課題図書だそうです。父方の祖母の養父が「有松絞りの竹田嘉兵衛商店のお得意さんだった」とかなんとかいう話を祖母からよく聞かされていて、父がこの本を購入。そんな親近感も手伝ってスイスイ読めた。
有松はご近所ですが、こんな歴史があったとは知らなかった!藍染めの技法の説明や、江戸時代の暮らしの描写もあって、おもしろかった。
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江戸時代に生まれた有松絞りという染めの技法。
生きるために生み出されたということを初めて知った。
日本の伝統ある誇れる産業がこれからも続くことを祈るばかり。
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有松は江戸初期に阿久比の人々が移り住んだ土地だった。そしてこの地で生まれた有松絞。生みの親はリーダーの竹田庄九郎。不毛の地、有松に有松染が生まれたのは、彼の聡明さと彼を中心とした移住者の勤勉さによるものである。
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2013年の課題図書。小学校高学年向け?~徳川の世になった尾張の阿久比,武家出身の母を持つ庄九郎は読み書き算盤を仕込まれたが,兄嫁の仕切る家で次男の身は立場がない。高札場に鳴海と知立の間の山道に開拓者を募集していると出て,村の若者をまとめ上げ,村長の娘を嫁に,困難な道を歩み始める。松ばかりの森だが,東海道に面し,人がいないのは物騒だという判断だが,伐採しても土が優れず,作物は実りそうもない。尾張名古屋城の築城に志願人足として出掛け,石の下敷きになりそうな男を助け,礼に貰った手拭いに度肝を抜かれる。藍の絞り染めだ。豊後絞りの技は教えて貰ったが,藍の事は分からない。お荷物だった弥七を紺屋に行かせて発酵を学ばせると,街道の名物になり,阿久比から人手を呼ぶこともできた~教訓じみたことを読み取らせようと言うのだろうか。別に感じないけど,粘りと不退転の決意かな?
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読みやすい。
昔の開拓って大変だったんだろうなあ・・・
情報社会の今だと調べることが簡単だけど、昔は知ることが大変だっただろうなあ・・・
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今に続く日本の大切な文化的産業を知ることが出来た。
登場人物は十代後半から二十代の若者達で、自分の暮らしをたてるために、苦労して月日をかけて有松絞りの技を習得している。
土地の開墾や、水はけの悪い土壌で農産物を育てる試行錯誤と苦労を乗り越えて今に続く産業になっていることに、深い感慨を覚える。
また、年配者は若者の未来を信じて勇気付け応援し、若者も感謝の心を忘れずに取り組む姿も美しい。
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尾張の国・阿久比の庄。貧しい百姓家の若者たちは、新しい村への移住を決意する―。だが、丁寧に耕して開拓した土地は肝心の作物が育たなかった。藍の絞り染めの技術を獲得すれば、なんとか暮らしをたてることができるのではないか―生き残りをかけた庄九郎たちの試行錯誤の日々が始まる。