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花のイノチに、ド正面から 真剣に向き合った、いけ花。
小さな花入れに、 一本の花。
そこに、目がくらむような無限の宇宙が広がります。
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<鎮魂の花。祈りの花。一期一会の花の曼荼羅。>
著者は花人。華道家、と言ってもよいのだろうが、本書著者紹介にしたがう。
いけばなの原型の「たてはな」と千利休が大成した「なげいれ」を元に、独自の創作活動を続けているのだそうだ。
本書の元となったのは、新潮社とんぼの本HP に掲載されていたブログである。
東日本大震災後、花を手に取ることができずにいた著者は、テレビのニュースで花を眺める人々の笑顔を見て、花が活けたくなったのだという。
一日一日、その日の花を。花の写真には、花と花器の紹介と、簡単なひと言が添えられる。
配信が始まり、一年が経った。それをまとめ、加筆修正したのが本書である。
表紙のように彩りのある花もある。
だが枯れた枝や虫喰いのある葉、朽ちかけた花にも心打たれる。
“あらゆるものが荘厳される”
と著者は言う。
そこには、花に籠めた「祈り」がある。
雪中花という名の椿。花の上にかぶる「霜除け葉」と呼ばれる葉。「揺れる」を語源とする百合。笹に下がる山繭。仏の手のような仏手柑。
静かな、けれど力強い写真集である。
鎮魂と言祝ぎが静かに心に染みいっていく。
*この連載の後、茶人の木村宗慎が『一日一菓』のタイトルで日々の菓子と菓子器を連載していた。こちらも先頃、連載が終わっているので、書籍化を待ちたいと思う。
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結婚してくださいって、
指輪渡すときとかさ、
ドキドキしないのかな?
と、川瀬敏郎さんの「一日一花※」を見ながら、
母に問う6才児。
※e-niwaパーソナリティ、白崎亜紀子さんの本棚よりお借りしてます。
「し、シブいぞ…ん?もしかして、好きな女の子ができたかな?」と聞いてみたら、言葉を濁したから、ビンゴ♥️
紫陽花が星みたいだねとか、
この表紙のお花ははじめから逆さまに咲いてるのかなとか、
このお花入ってるビンはローマ時代のなんだってとか、
そーゆー話が今のところできてるから、上々だよ。
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タイトル・内容ともに大変美しい作品集です。
京都の花屋、みたてさんの世界観が好きな方にはたまらない一冊だと思います。
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図書館本。でしたが、大変気に入ったため購入しました。どのページの和花も凛とした佇まいが美しく、毎朝眺めています。
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(by Satsuiki→to Hirotake)
当代随一の花人である著者のメッセージです。「東日本大震災からひと月後、テレビのニュースを見ていたときでした。画面は剥きだしの大地に草が萌え、花が咲く、被災地の遅い春を映していましたが、私の心をとらえたのは、花をながめる人々の無心の笑顔でした。じつは震災のあと、私は生れてはじめて花を手にすることができずにいたのですが、その笑顔にふれて、むしょうに花がいけたくなり、気づけば「一日一花」をはじめていました。生者死者にかかわらず、毎日だれかのために、この国の「たましひの記憶」である草木花をたてまつり、届けたいと願って」
365日の記録は鎮魂、哀しみ、癒し、祈り、希望へと誘ってくれます。素敵な花も演出する豆岳珈琲から連想した本です。