投稿元:
レビューを見る
海外の安い衣料品ブランドが進出してきています。
その、衣料品を作っているのは、そう子供たち。
しかも、違法な労働条件で働かされているのです。
中高生にぜひ知っていてほしいこと。
投稿元:
レビューを見る
安価な製品を提供するために、低賃金で働かされているのは、子どもだった。
世界市場、世界経済では、当たり前のこと?
商品を消費する国、商品を生産する国、の違いは?
学校という視点から考えているのかもしれない。
注意喚起はよいが、エスカレートした過激な行動には、違和感アリ。
投稿元:
レビューを見る
北欧ノルウェーのオスロに住むエミーリエは、普通の高校生。おしゃれもしたいし、ちょっと気になる男の子とパーティで会うのも楽しみにしている。でも、服を買いに行った店で、アントニオと出会った。アントニオは、その店で売られていたTシャツにシールを貼っていた。シールをに書かれたメッセージはこうだ。
「このTシャツは児童労働で作られました。どうぞそでを通してみてください。これを作った子どもたちの代わりに。__世界を救おう」
エミーリエは、自宅に帰ってからネットで調べてみる。自分がそれまで普通に着て、使ってきたものが児童労働によって生産されてきたものだとしたら?
親友のイーダに話してみたけど、「売春よりいいんじゃない?児童労働でも、働けて良かったと思っている子もいるんじゃない?」と言う。そうかもしれない。でも、自分たちに出来ることもあるかもしれない、と思う。
一方、バンクラディッシュに住む少女リーナ。Tシャツを作る工場で毎日働いている。給料は安いかもしれないが、家族と、幸せに暮らしている。
物語は二つの国の二人のを軸にすすむ。(主にエミーリエ)
アントニオたちのグループ、世界を救おうのメンバーになったエミーリエ。活動内容は、暴力的ではなく、他の人たちに、児童労働の現状を知ってもらおう、というものがメインだ。Tシャツのタグにシールを貼る。他にも、チョコレートはカカオを取る子どもたち、アップル社のiPhone、iPadなどを作る中国の工場、工場的に生産されたニワトリなどの現状を知ってもらう活動を展開する。
アントニオと恋も発展するが、それにともない、グループに入ってきた元ブリッツ(オスロで作られた無政府主義、共産主義、社会主義の思想を持つ青少年グループ)というシメンが入って、過激になってしまう。
一方、バングラデッシュのリーナも、レザと出会い、恋をする。ゴミからリサイクル出来るものを集めて生計をたてているレザの一家。でも、リーナに貧しさは気にならない。けれど、リーナのはたらく工場で大変な事が起きてしまう。
本編を読んで、そのまますぐに、著者の紹介や訳者のあとがき(解説)を読んだ。実名で企業があげられているので、`さらに知りたい人へ`で、紹介された企業やhpを調べることもできる。
児童労働が良くない、では、自分たちに出来ることは何か?
ウワサだけでなく、事実はどうなのか、不買運動だけでいいのか?
読書感想文にもいい、考えさせられる1冊。
投稿元:
レビューを見る
児童労働によって、作られたTシャツをもとに作った側の女の子と着る側の立場の女の子(主に着る側)に焦点をあてて進むストーリー。
確かに、児童労働は問題だと思うものの。。。この方法で本当になくなるのか?
何かしなくちゃいけないとは思うものの、どうやるべきなのか?
本にも答えは書かれていない。自分で導きださないといけない問題だけれども、立場が変われば目線が変わる。
悲しいけど、世界は奇麗事や理想だけでは回らないのでは?と思った。
投稿元:
レビューを見る
帯文(袖):”「安くモノが買える」ことの意味を問う、ノルウェーの話題作。”
目次:1 Tシャツ、2 ここをクリックしないで、3 ショッピング・センター、4 パーティー、5 一人で、6 入団試験、7 世界を救おう、8 チョコレート奴隷、9 生まれ変わったエミーリエ、10 新メンバー、11 はじまりの予感、12 小さなノルウェー、13 iSlave、14 世界をめちゃくちゃにしよう、…他
投稿元:
レビューを見る
児童労働やその他「アンフェア」な製品についての問題提起をした作品。
主人公の世代と同じティーン向けに書かれたものらしい。
彼らのデモンストレーションは、一部、物語の中で評価されている部分もあるみたいだけど、まあ日本ではたたかれるだろうなあ・・という印象を受けた。もちろん、彼らの主張や考えは、彼らの国でも必ずしも受け入れられるものではないらしい。ただ、うっかりすると、彼らの主張に引きずられてしまいそうだから、純粋な若者にすすめるときには注意が必要かもしれない。まあ、自分で手に取るような子なら、大丈夫かな??
実在するブランドや商品が登場して、現にそういうものを使っている身としては、いろいろ考えるところも多いけど、だからと言って不買だったり使わない選択をすることができない。
最初の方に出てくる「ヒトデ」の話が興味深かった。「はちどりのひとしずく」に通じる話でもあるよね。
こないだ日本のフェニミズムに関するドキュメンタリー映画を見たときに、そういうものをかちえて行った人たちの中には、当時かなり過激な行動に出た人もあったらしい。社会を変えていくためには、時に過激さを伴いながら、しっかり行動しなければならないものなのかな・・と、行動に出るのが苦手な自分としてはいろいろ考えるところもあった。
投稿元:
レビューを見る
より良い商品をより安く手に入れたい。そんな欲望の向こう側に、苛酷な環境で働く子どもたちが居る。『エビと日本人II』などを思い出すテーマです。大人の方々にはこちらのほうがいいかも……。
物語は、先進国に暮らす消費者側のエミーリエの話と、途上国に暮らす生産者側のリーナの話からなります。
エミーリエはノルウェーの女の子で、オシャレをしたいお年頃。けれどあるとき、洋服屋さんで「このTシャツは児童労働で作られました。」というシールを張って回っている男の子を見かける。不思議に思ったエミーリエは男の子アントニオから過酷な労働をしている子どもたちの話を聞きます。鍵のかかった部屋で、自由にトイレに行くことも許されず、一日100円足らずの賃金で働かされる子どもたち。ショックを受けたエミーリエは、アントニオたちのグループに加わり、児童労働を是認する有力メーカーの製品に対する不買運動を起こすのですが……。
一方リーナはバングラデシュの女の子。工場で働いていて、エミーリエが欲しがっていた洋服は彼女が縫製したのです。リーナは英語がまったく分からないのでTシャツに何が書いてあるかも分からないし、エミーリエたちの活動を知るはずもありません。けれどエミーリエと同じように年ごろの女の子で、仕事に追われながらもちょっと気になる男の子だって居ます。
エミーリエも、活動のなかでアントニオを好きになるんです。グループには他の仲間も居ますが、その子たちもやっぱりそういうことがある。じゃあエミーリエとリーナは何が違うんだろうって考えたら、ただ生まれた場所が違うだけなんです。けれど、その隔たりはあまりにも大きいんですね。実際、二人は何ら接点もないまま物語は終わってしまうんです。まさにそのことが、この本の問題意識を象徴していると思いますね。
ただし、エミーリエらの活動には賛同できない人も多いでしょう。とくに日本では。犯罪ですからね。それに、エミーリエたちのやり方は暴走する危険もあります。エミーリエたちは「世界を救おう」と活動をしているのですが、一枚岩ではなくて過激派も居ます。「とにかくまずは目立って、注目されなきゃ意味がない!」と言うんですね。こういう考え方って、歯止めが効かないのですごく怖いです。
わたしとしては、この本はおすすめです。グローバリゼーションの問題に焦点を当てながら、彼らのやり方は正しいのか、どうすべきなのか、というようないろんな問題を投げかけているからです。読書感想文にはもってこいでしょうね。もう8月も終わりですけど。