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3月13日~20日
乳癌を機に生と死を見つめるようになった彩子。中学時代の同級生・光洋と30年ぶりに再会した彩子は、心の奥底にしまっていた哀しくほろ苦い「過去」を思い出す…。40代女性の“静かな哀しみ”を丁寧に描いた表題作のほか、海外での友人の結婚式の騒動を描いた痛快コメディー作品「エメラルドアイランド」も収録。芸術選奨文部科学大臣賞受賞作品が待望の文庫化。
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本のタイトルの意味がわからなくて、調べたらStabat Mater悲しみの聖母という意味としり、なんとなくわかった。
この本には2作収録されているけど、1作目のスターバト・マーテルのやり場のない、そこはかともない悲しみになんか、わかるような気もしなくもない。
なにもいらない。そう、元気に無理にしなくたって、普通にしていたい。それでも死の底を十分に感じられるのだから。
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中年女性の心理を鋭くついていると思う。自分に持ち合わせている感覚や感情が作家の作風にピタリと合う部分が多いので、おそろしくもある。
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2013.10.23
芸術選奨文部科学大臣賞受賞作。
生きることに対してさえ執着のない彩子の戸惑いに共感は得られるけれど、主題に反して篠田節子の著書にしては多少重みに欠けるような・・
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大好きな篠田先生の小説だけど、今回はあまり感動しなかった。得る物がいつもより少なかった気がした。でも面白いのは面白いし、すごく人間の深い内面を見事な手さばきでメスを入れている。恋愛と言うのではなく化学反応を起してしまう異性は誰にでも存在すると思う。その二人が出逢ってしまった悲劇を丁寧に描いている。主人公の女性はクールすぎて共感できる部分が少なかったけども、「こんな風に感じる人もいるんだな」と参考になった。自分がガンになったときに読み返すと、全然感想が違ってくると思う。
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篠田作品は音楽が登場することが多いが、タイトルも曲名であることが中盤で明かされる。何を勘違いしたのか、読み終わるまで小池真理子作品だと思っていた。なんでだ?
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2011年芸術選奨文部科学大臣賞受賞作。
2編収められているが、全く性格の異なった作品。芸術選奨を受賞した「スターバト・マーテル」は重く沈みゆくテーマだが、併録されている「エメラルドアイランド」は海外でのドタバタを描いた明るい内容。
「スターバト・マーテル」は一見すると主人公女性のかなわぬ恋についてかと思いきや、読み進めていくと主題は全く違うところに置いてあることに気づく。読み応え十分の社会派小説と言ってもよいのかもしれない。
「エメラルドアイランド」も、ただのドタバタを描いたコメディーかと思いきや、やはり落としどころでは重厚な感じが漂う映像化すると面白そうな作品。
読後に思わず「あ~、こんな展開の仕方があるのか」と、今までの感覚をやや破壊された感が残る。
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乳癌をきっかけに生と死を見つめる彩子の“静かな哀しみ(スターバト・マーテル=聖歌の題名)”、は心の翳りが丁寧に描かれています。
どこか冷めた彩子に共感出来る部分もあり昔の男友達、そして夫との関係が気になり最後まで一気に読めます。
もう1つの作品は友人の海外結婚式に参加した主人公のドタバタを描いた痛快コメディー「エメラルド・アイランド」
こちらは奇想天外なストーリーで前作とは全く趣が異なる作品。
こちらも楽しめました。
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一気読み!面白かった。
あらすじと内容がビミョーに違う感あり。
もっと恋愛っぽいのかと思ったけど、
設定がハードボイルドだった。
良い意味で期待を裏切ってくれた。