紙の本
タイトルが素敵で、舞台が高架下の商店街というのもよすぎる。
2020/06/03 22:14
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投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
好きな作家だから、もちろん手に取るけど、これはタイトルがいいなぁ。こんな風な日々の暮らしがいいなぁ....と思って紐解いた。
物語の舞台は、どこかの町を貫く鉄道の高架下。そこに広がる商店街の、事件とはいえないけれど、やっぱり、いろいろなことがささやかながらも巻き起こって連なってゆく日々の話。東京に住む身としては、舞台のモデルは、中央線の高架下商店街かしらとか思って読む。全国津々浦々の読者も、たぶん自分の記憶の中の高架下を思いつつ読むんだろうか?と勝手に想像しながら読んだら楽しくなってきた。
そんな風に楽しく読んで、読了。その端から、続き的な物語が読みたい気分満々です。
紙の本
高架下の女性
2015/03/26 06:41
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投稿者:september - この投稿者のレビュー一覧を見る
なぜかエッセイだと勘違いして読み出す。場所がまず良いんですよ。高架下ですよ高架下。その時点で既に興奮気味。美子と語る相手がベーコンの姉さんだったり自ら寝たきりのむつ子さんだったり大学の友達のサキだったり女探偵のヤエガシさんだったり章ごとに移り変わっていく。こういうのがあってもいいなっていう日常みたいな物語です。
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高架下商店街の人々と、謎めいた女探偵、銭湯とコーヒーの湯気の向こうで、ささやかな秘密がからみ合う。『つむじ風食堂の夜』の著者によるあたたかく懐かしく新しい物語の始まり。
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著者のいままでの物語とはひと味違った物語のような気がする。雲をつかむような、夢と現の境を行き来するようなものではなく、――一風変わってはいるが――確かな手触りや、生きている人の体温を感じられるような物語である。これもまたとてもいい。なにより登場人物がみな素敵だし、舞台設定も絶妙なのである。高架下に暮らしてみたくなるような一冊である。
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いつもな感じでいい感じ。ほのかな恋心。でも文中に「性欲」と言う言葉が出てきたので少し驚いた。なんかかけ離れているようなきがして、うーん、でもそんなこともないのか?
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普通の日常に、すこしだけ動きがある。
「じつはね」ではじまる、打ち明け話。
それで
すこしだけど、こころが変わる。
すこしだけど、昨日と違う今日。
いつもと変わらない毎日というのは、きっとない。
そう思わせてくれる、本です。
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一話九頁のお話を、毎晩ひとつずつ読んでいます。目次によると全部で二十四話あるので、この幸せな読書は二十四日間続けられることになります。あぁ、しあわせ。→結果、半分を過ぎた辺りから物語の続きが気になり出してしまい、後半は一気読みでした。それでも、しあわせ。阿佐ヶ谷のゴールド街を思い浮かべながら読みました。
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たまにはこういう普通の女性の日常を描いたものを読むのもいいですね。
それからはスープのことばかり考えて暮らした、もそうだったけどちょこちょこ出てくる食べ物が美味しそうー。
ベーコン醤油ライス食べたい。
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高架下の商店街で店を任されているB子と、商店街の面々。
日常の中にある「実は」というようなささやかな秘密。
でもそれは、決してなにごとでもない。
ふんわり優しいお話。
ささやかなB子の暮らしぶり、高架下商店街の人との関わりがとても好ましい。
慎ましく、どちらかと言うと貧相なもののようでも、上品で豊かで素敵だなと思いました。
銭湯で出会った元女探偵との秘密も、鼻の奥がツンとくるようなもので、なにごともないストーリーの中で、B子の今後に大きな影響をもたらすものだったなと思います。
著者の作品、かなり好みです。
他の本も是非読み続けたいと思います。
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珍しくメインの登場人物が女性ばかり。
少し変わった住環境で暮らす日常。タイトル通り、悩みがあっても皆どこかカラッとしている。
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女探偵?
いえいえ、吉田先生の本はミステリーには
カテゴライズいたしません。
情景を思い描いて、私もただただ、
高架橋の下でひっそりと電車の揺れに身をゆだねて居たいです。
これも、一字一句大事に読んだ本です。
手放せないので、ささやかでもない私の書架に残す一冊。
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イッタイゼンタイの後でのつむじ風食堂的なほんわり安心感。和むー!こういうのが好き。ツッコミすぎず、でも日常のちょっとした非日常みたいな。
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どこかにありそうで、どこにもなさそうな物語。高架下の商店街の古道具屋の店番である私の日常。
のんびりほっこりふわふわしているようで、出てくる人物ひとりひとりがきちんと地に足ついているようにも思える。それはみんなそれぞれ秘密をもち、過去をもち、今を生きて、未来を見ているからなのかも。
この「なんでもない話」を面白い小説に仕立てるのが、吉田篤弘という作家のすごさ。映像的なのだけど、映像にすると空白があり過ぎてしまうような。こんな作品も小説ならではなのでしょう。
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毎日の何気ない何か。ささやかな楽しみ。
流れる時間がゆったりと、一日の終わりのナイト・キャップにちょうどいい。
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2015/06/11 読了。
ベーコン燻したくなりつつ、ベーコン醤油ライスによだれジワる。
文章の感じがつむじ風食堂のシリーズも好きでしたがやっぱり好きだなぁと思う。
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物語を読むというより、高架下のお店でうんうんと話を聞いているような、温かい空気に自分まで溶け込んだような感じがした。晴天ばかりじゃない、雨の日も曇りの日もある。でも、いずれきっとまた晴れる。曇天続きでも、晴れたらいいねって言えるような心の余裕を持っていたい。