投稿元:
レビューを見る
ついに因縁の相手との再戦に沸き立つ4巻。王虎の涙にプライドを感じ、鯉太郎の敗戦後の行き着く答えに絆を感じました。
不遜なプライドが流す涙に複雑な感情を抱きました。ここまで王虎がしてきたことは正にプライドだけが高い糞野郎の行動でした。しかし彼の中に宿っていた他者にへりくだらない「王」の心は完璧なリベンジを達成させました。やっと本来の自分を取り戻せる、その時王虎が流した涙にここまでよくぞ戻ってきたと哀れみが入り混じった感情を覚えました。やはり王虎なくしてバチバチは成立しませんね。
自分で生きる場所を離さない男の顔は良い。自分の生きる場所を決めるのはいつだって自分ですが、手放すのも案外簡単なものです。たとえ自分が離れたくなくても離れざるを得ない環境にもなる。そんな時何のためにすがりつくのか、自分を支えるもの、自分がやりたいこと、それらを再確認し悪意が降り注ぐ場所に戻る。本当に鯉太郎は良い主人公です。さぁ今度は鯉太郎が王虎を追う状況にライバルとガンガンバチバチして欲しいですね。
今回の廃業問題のときも思いましたが空流という看板は分厚い家族の絆で作られています。その築き上げてきたものに新人たちも入っていくと思うとどういうシチュエーションが描かれるのか非常に楽しみです。群雄割拠な幕下模様に期待ですな。