紙の本
この濃密さ
2017/01/30 19:30
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
直接的な描写があるわけではないのに漂う濃密なエロスの香り。夢か現かも判断しかねる狭間の出来事に翻弄される桜蔵は本当に危うい存在。
紙の本
あやふやな世界
2022/06/07 08:47
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やじやじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレあり
シリーズ2作目
桜蔵の高校3年生の物語
短編連作ながら時はきちんと進んでいて、
ラストは次に続く展開になっている。
相変わらずのあやふやな世界
(その世界に揺蕩うことができるか否かが
この作品にはまれるかどうかの境界かな)
男と女
生と死
うつしよとかくりよ
人間とあやかし
全ての境界が曖昧で不安定な感じ
柾に「女」と称される桜蔵
親であることもなんとなく曖昧気味である
(千菊は本当の子供のようだけど桜蔵は?みたいな)
真也の存在も
(最初、彼は誰?みたいになってしまったけど
彼女だったとはっとしたり)
余談ですが・・・
相変わらず桜蔵は意識をは失ってしまうのですね。
そして、今回「皮ネタ」が多かったかも。
独特な世界観と
文章(初期の頃よりも断然一般向けになっていますが)の中で
遊べないと楽しめない話かな。
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前作の設定を少々忘れていて、物語世界に入るのに少しだけ手間取りました。
短編の連作だけど、ちゃんと時間が進んでいる。
桜蔵がちゃんと受験合格するのかハラハラしました。
毎度、妖に取り憑かれるのにも。
知らないうちに変な世界に入り込んでいることもあれば、「あ、その扉開けちゃダメ――――!」と思う事も有り。
けれど、どんな悪い夢でも必ず醒めるように、最後はちゃんと戻ってくるので、そこは安心して読めるし、読後感も悪くないです。
一遍ずつ工夫が凝らされて、綺麗な鉱物の標本を見ているよう。
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長野まゆみさんの作品は図書館で子供向けの本コーナーから、大人向けの本コーナーに通うようになってから、初めてはまり一気に全作品読みました。その後いろんな人の作品を読み、久しぶりに長野さんに帰ってきました。
変わらずの幻想的な空気に触れて、なんとも心地よい気分になりました。
本人の意思にかかわらず、あらゆる怪異に翻弄されていく主人公のなんとも飄々とした姿が自然に思い浮かびました。
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長野まゆみさんの作品は世界観が大好きです、
そして、いつものように…何も知らなくて周りに振り回される少年。何か愛着がわくんですよね。
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「左近の桜」の続編
前作に続き独特の世界観。妖しく幻想的で耽美。
読者にかなりの想像力と妄想力が求められる。一気に読むのは疲れるね。短編集だから、ちょっとづつ間を空けて読んだ方が良かったかも。
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『左近の桜』の続編。相変わらず妖しくも美しい世界観。そして相変わらず桜蔵は、あやかしにいいようにされてる。でも、段々と状況をすんなり受け入れている節が。何より文章がとても美しい!
最終章のラストで、桜蔵と柾の関係が変化しつつあるので、その後が気になる。でも、この作者さんなら、はっきりとは描かないかも。いろいろと想像するのもまた楽しいけど。
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装丁に惹かれて思わず手にとりました。
初長野作品です。
うぅ、妖しい…。そしてとてもすきだ。
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不思議な話。文章に安定感があり、端麗で読みやすい。又、世界観が確立され、独特の空気感を纏っている。
読んでいる間は、夢と現の狭間を浮遊するような感覚。どこかとらえどころがなく、それでいてさらりとした作品だった。
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単行本を読んでいるので、ある意味再読。夢も現も美しい世界がたまらないよなーと、どっぷり漬かって読んだ、至福のヒトトキでした♪
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文庫版楽しみにしていました
表紙の色っぽさが素敵
内容は圧倒的に前作の方が好みでした
今回もいいけどね!!正直いうと後半部で
ちょっと飽きてきてちゃんと読めてないから
また読みますね! あと羽ノ浦先生が
謎を残したままどこかへ行ったのが
かなり悲しかったですね またどこかで登場して頂きたい
サブのほうに好みのキャラが多いので次また出るのだったら
活躍してほしいなー 弥とか久生とか
真也ちゃんの男らしさが好きです なんだかんだで
今回は桜蔵と真也ちゃんの絡みが一番好みでした
髪に指をからませキスをするシーンがとてもきた
相変わらず甘くて幻想的で美しい文章でした
着物の柄の説明?とか香りの表し方とかが
いちいち色っぽくてうっとり
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草花や虫のような小さな生き物、自然風景、建物とその内部の家具調度、登場人物達の着物等に至るまで様々な事物の描写が悉く風情のある詩的な味わいを持っており、文を読んでいて非常に心地良い 物語のどこを切り取っても美しく妖しく儚い幻想的な世界が広がっている 抗いがたい不思議な力を持ったあやかし達によって理不尽な目に合わされても、相変わらずマイペースを崩さない主人公桜蔵の飄々とした姿勢も素敵 桜蔵と柾の関係がとうとうそうなってしまうのか、と今後がとても気になる所で終わってしまったので続編を期待
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前作よりファンタジー(と表現は不適切な気がするが)な
要素が強まってしまったなあ・・・。
でも相変わらず独特の妖艶さと柔らかさで、
不思議な世界にたゆたう感じは好き。
この人の作品を読むと、
日本語のもつ美しさにはっとさせられる。
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装丁がとてもいい。
「灰かぶり」が素敵だった、マネキンが人間になりたくて楽園に逃げるなんてロマンチックだ。
捨てられずに済んだのかしらアダム
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前作よりも夢オチが増えたなって印象だった。あと直接的な表現が大分減った気がする。
最後が思わせぶりな終わり方だったからすごく続きが読みたい。