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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
「まんまこと」シリーズ第4弾です。
お寿ずを亡くした麻之助。
幼馴染で親友の八木清十郎と相馬吉五郎の助けを借り、少しずつ回復していきます。
ほか計7編収録です。
紙の本
心にしみる
2015/05/05 13:01
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投稿者:dsukesan - この投稿者のレビュー一覧を見る
シリーズ初めのころの、明るく、気楽なドタバタの雰囲気から一変。シリーズは急展開を迎えて、その最新刊(2015年5月)を読む。
相変わらず、軽いタッチで、日々のドタバタや謎解きを描かれつつ、読みやすいエンターテインメント感に満足。だが、その日々の中で、麻之助達登場人物の心情の変化が静かに描かれている。登場人物の言葉に、文章に、行間に想いがあふれている。
病気になって回復しつつある自分には、家族や友人の事を思い、いちいち肚に響いてくる。暖かい気持ちになる。
そして、自分が思うことは、自分自身そうして「ときぐすり」を貰って回復しつつあること、これから時には、そうした「ときぐすり」をもらうこともあるだろうこと、逆に「ときぐすり」の効果を待ちつつ、辛抱強い眼差しで大切な人を見守ることもあるだろうということ。
本当、心にしみるわ。
(以下、特に響いた言葉たち【ネタバレあり】)
●ともすぎ・・・共過。持ちつ持たれる世を渡ること。
●「ときぐすりを受け取れたらいいなぁと思ったんだ・・・。」 この町で、すぎててゆく日々の中から。
何故なら、生きていくと時に、とんでもなく大変に思える事が、あったりするからだ。一人だと、折れそうになる。そんなとき、情けない者でもいいと受け止めて貰えたら、救われる。潰れずに済む。
だから。
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まんまことシリーズ第4弾。
著者は1つの設定をしつこい位繰り返す傾向が強いように思う。それも1つの利点であり、好みが分かれるところではあるが、あまりにしつこすぎるとちょっと飽きてくる。
本作もあちらこちらで亡きお寿ずを偲んでいる。最終話「ときぐすり」同様、次作では新たな展開が起こることを期待したい。
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私のところにも、「ときぐすり」はあるんだなぁ~
使う予定はないけど。
麻之介さんだんだんと元気になる。
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やんちゃ二人に堅物ひとり。麻之助・清十郎・吉五郎が江戸は神田で活躍する。傷心のなか、町名主名代のお役目はどうにか務めている麻之助。揉めごと諍い悩みの相談、いつもの裁定の仕事をするうちに、過ぎた時間がいつしか薬となってゆく…。新展開の『まんまこと』ワールド、感動の第四弾!
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「ときぐすり」本来の意味とは違うが、心にきざまれた悲しみや苦しみを刻(とき)が癒してくれる。どんなに辛くてもゆっくりだが刻が痛いものをくるんでくれる。がんばれ麻之助
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前の三作目はショックだったりガッカリしたり、というところでしたが、今回のは好きだと思いました。主人公、親友たち、家族、町の人たちみんなの優しさが溢れる内容で良かったです。
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内容紹介
女房のお寿ずと娘のお咲を亡くし、しばらくは魂が抜けたようだった麻之助。それでも町名主・高橋家の跡取りとして、もめごとの裁定の仕事はしなければなりません――。そして幼馴染で親友の八木清十郎と相馬吉五郎の絶妙な(?)助けもあって、少しずつ麻之助は回復してゆくのでした……。「人が人を、大事だって思う気持ちにつけ込んで、下司なことをするんじゃねえよ」前作で悲劇に見舞われた麻之助が捨て身で啖呵を切る『朝を覚えず』、色男の清十郎がすべてを投げ出し、謎の失踪をとげる『たからづくし』、突然三人の娘から好意を寄せられて困惑する吉五郎を描く『きんこんかん』など、「まんまこと」シリーズ第四弾の本作には、傑作連作小説六編を収録。お寿ずの又従姉妹の子で、最近不思議なほどお寿ずと面差しがそっくりになってきた「おこ乃」の存在感が増しているのも本作の大きな魅力です!
(収録作)『朝を覚えず』『たからづくし』『きんこんかん』『すこたん』『ともすぎ』
『ときぐすり』傷心の麻之助が、復活の時を迎える――
恋女房のお寿ずを亡くし、放心と傷心の日々に沈む麻之助。親友たちの助けで、少しずつ心身を回復させてゆく。感動のシリーズ第四弾。
内容(「BOOK」データベースより)
やんちゃ二人に堅物ひとり。麻之助・清十郎・吉五郎が江戸は神田で活躍する。傷心のなか、町名主名代のお役目はどうにか務めている麻之助。揉めごと諍い悩みの相談、いつもの裁定の仕事をするうちに、過ぎた時間がいつしか薬となってゆく…。新展開の『まんまこと』ワールド、感動の第四弾!
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切ないけれど、生きていかなきゃならない。
周りの人の力を借りて、一生懸命過ごしていればやがて時が傷を小さくしてくれる。
そんな話が詰まった一冊
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まんまことシリーズ第4弾。不眠が治る薬を飲んで目を覚まさないという相談が持ち込まれたり、清十郎が行方不明になったり。
事件の質や解決方法が、より"しゃばけ"っぽくなって、麻之助と若だんなもますます似てきた気がする。友の存在にじんわりほっこり。このシリーズの中でいちばんよかった。
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子鬼の小説に比べて、まっとうな江戸時代小説であるが、それだけに気楽な面白みは少し少ないと感じられることが残念である。
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この若旦那が格好良すぎ~安い眠り薬を買って飲んだものが死んだ。麻之助は高名な医師が薬の使い方を知りたくて市井の者で試していると踏んだ。八木清十郎が姿を消したのは見かけて一目惚れした武家の娘との叶わぬ恋を嘆いたからだ。三人の娘きんこんかんが貞の手下に靡かず吉五郎だけを追っているのは菓子屋の策略だった。町内の瀬戸物屋と茶屋は仲が悪く,張り合っている。倅同士は同じ女に惚れ,親父は町内会での席次を争い,持参金を沢山持つ娘をどちらが嫁にするかで争う。高利貸しの丸三は同心見習いの吉五郎が市ヶ谷の武家町に通っているのにやきもきするが,主が留守の時に手代が御家人に裏から金を貸し,手数料を取っているのが回り回って金貸しの手を煩わせていた。町内にやってきた14の子は北で盗賊の飯炊きをやっていた。袋物の親方と身寄りのいない婆が面倒を見るが,盗賊は親方の金を奪って上方に逃げようと誘う~いい男が好きなんだろうね。頼りなく見えても,頭が切れるっていうのがね
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まんまことシリーズ、やっぱり面白いです。心温まるお話で、読んでいてほっとしました。(一気読みしてしまいました。)
前作では妻のお寿ずに先立たれてしまった麻之助、友の支えと時の流れによって、ようやく立ち直れそうな感じです。
おこ乃ちゃんの気持ちが気になります。
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やんちゃ二人に堅物ひとり。麻之助・清十郎・吉五郎が江戸は神田で活躍する。傷心のなか、町名主名代のお役目はどうにか務めている麻之助。揉めごと諍い悩みの相談、いつもの裁定の仕事をするうちに、過ぎた時間がいつしか薬となってゆく…。新展開の『まんまこと』ワールド、感動の第四弾!
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麻之助、清十郎、吉五郎トリオもすっかりお馴染みになった四作目である。今回の麻之助は、なにやらばかに忙しそうである。あとからあとから厄介事が舞い込み、しかも、なんだかんだと言いながら、躰を張って解決へと努力しているのである。それでもまだお気楽だ、いい加減だと言われるのだから可哀想な気さえしてくる。麻之助の忙しさの理由のひとつは、愛妻・お寿ずと愛娘・お咲を亡くした空虚を埋めようという町名主である父の計らいもあるのだが、麻之介も口には出さないが、きっとわかっていることだろう。幼馴染三人の絆の強さも相変わらずで――それ故の行き違いなどもあるが――何よりも心強い。高利貸しの丸三がいい味を出していた一冊でもある。
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前回「こいわすれ」がつらい話で終わってしまったので、その後の麻之助が心配でねぇ。
いわくつきの眠り薬を調べてお寿ずの夢を見る「朝を覚えず」は辛く切ない話で、麻之助が病みがちで寝込んでばかりの某若だんなのように見えました。
でも、その後、幼馴染の清十郎と吉五郎の騒動を解決してあげたり、友情ややさしさを感じるエピソードがつづき、少しずつ元気を取り戻していきます。
そしてラストのときぐすり。
時は薬になる。
いい流れですね。しみじみよかった。
おこ乃ちゃん、やっぱりそうなるか。
次回の展開が気になります。