紙の本
若手作家・島本理生氏の至極の恋愛小説です!
2020/06/22 11:19
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、「シルエット」(群像新人文学賞)、「リトル・バイ・リトル」(野間文芸新人賞)など数々の名作を発表してこられた若手作家・島本理生氏の至極の恋愛小説です。内容は、幼い頃からずっと自分を大事にできなかった「私」が主人公として話が進んでいきます。私は、理不尽な義父と気まぐれな母、愛情と暴力が紙一重の恋人に囲まれ、いつしか精神的に追いつめられていきます。そんな日々のなか、私は20も年上の「あなた」に久々に再会します。そして婚約者がいるはずの「あなた」に、再び愛を告げられてしまいます。「私」と「あなた」は一体どうなっていくのでしょうか?続きは、ぜひ、同書をお読みください。
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初島本さん
2018/08/01 21:02
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投稿者:りんご - この投稿者のレビュー一覧を見る
言い過ぎない感じが余計に切なさを想像させてくれる本でした。 ホントに言い足りないぐらい言い過ぎない(笑)主人公は終始世間の流れにも時間の流れにものることができない感じがいたたまれない。でも感情がないように見えてとても情熱的。ただ気づくタイミングが違うので世間ではいつも過去の事になってる…そこによんでていたたまれずやれやれと思ってしまう。諦め上手な所が余計に切ない。
芥川賞直木賞と発表がある中で最近話題になった又吉さんの時に候補作にはいってて総評読んだ時にこの人の本が読みたいと思ったのがきっかけ。結論からすると好きな作家さんだった。賞を今年取られたそうでその前に読んでてよかったと思う。納得して喜びもひとしお身近に大きくなる。
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未練タラタラって感じ。
2019/06/21 16:15
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投稿者:はるりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
終盤で、相手に罪悪感を、抱かせたかったって、シーンがあるんですが、まさに、あられもない祈りだわぁって思った。
主人公に唯一共感出来たシーンかも。
登場人物が、皆、どこか歪んでる感じで、誰にも共感は出来なかった。
主人公が、その歪みにだんだんと気付き、これじゃ駄目だと、決断していきます。
でも、ラストで、未練タラタラなんだよね。
何が至上なのか、解らないけど、未練タラタラな恋愛小説って意味では、至上かも?ナラタージュと並んで未練タラタラでした。
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ゆらゆらと不安定な私とあなた。
2人の関係は最後まで大きく好転はせず、帯の言葉を借りると「密室のような恋」が続く。
文庫本の解説は、西加奈子さんの「祈りの強さ」。「この作品を書き始めたときには、発表するつもりがなかった」っと言うことで、納得。
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すごく小さな世界でしか生きてない主人公に息苦しさを覚えた。その小さな世界から連れ出してくれそうに思えた「あなた」が思いのほか凡人で弱くて、結局ああいう風な結末を迎えてしまうのかと少しがっかりした。
読みにくい本だったけど、いくつかとても惹かれる文があって、はっとさせられた。
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ところどころひっかかる表現があるものの、感情移入に至らず。不安の根源を見つめることで自滅する、そもそもの動機すら偽れない恋愛ごっこ。
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あられもない恋愛の話。
お互いすごく好きでも
うまくいかないことだらけ。
すごく好きになれるのは素敵だけど
心が温かくいられないのは辛い。
ある年齢までは重い恋愛もいいと思っていたけどね。
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島本ワールド全開の作品だったなぁ。
二人の関係とか話し方とか、「波打ち際の蛍」を彷彿とさせましたけど。
途中で好きな文章とかあったんで評価3つけようかと思ったけど、ラストが
どうにも・・・だし、正直内容すぐに忘れそうなんで、低めの★2をつけちゃいました。
とりあえず、不倫は好かん。
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あられもない感情。
あられもない恋。
あられもない小説。
祈るだけでは、たぶん届かない。
祈るだけでは、きっと救えない。
でも、祈らなければ、何も始まらない。
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読んでいて、とても苦しい小説であった。
この小説に出てくる人物のほとんどは、人との距離が上手にとれない人々。
主人公は両親からの愛情をほとんどもらったことがない。主人公の恋人たちも似たような境遇で、お互いを慰めあうような関係であると感じた。
他人には入りこめないテリトリーの中で展開されるストーリーはとても閉鎖的で、苦しい。
本の表紙は一見、美しいし爽やかな印象を持つが、それはぱっと見ただけの、ただの第一印象であることにすぎないのだと読み終えたあと気づいた。
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読んでて辛かった。あまりに酷で、読んでいて自分が言葉達を拒絶するのがわかった。でも、やめられない。惹きつけられて足を取られてもがきながら読み進めていました。解説にもあるけど、恋愛小説のなかでも恋そのものを描いている、だからこそ今の自分が読んでてすごく苦しいのかもしれない。人間を描いているのではなく、人どうしに介在する恋という事象を描いている貴重な作品。
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苦しいし、無理に元気になるのやめようと思って買った。
やっぱり、打ちのめしてくれた、
苦しくて苦しくてしょうがないのに、どうしてひとりで生きていけないんだろう
いつか、どうか
最後の恋ができますよう
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どう評価したらいいか分からない一冊。
読みづらく、わかりづらく、重苦しく、ただ言葉はとにかく美しい。
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「この世界にこんな凄まじい恋愛小説があるのなら、私はもう二度と、恋愛小説は書かない」という西加奈子の解説に惹かれて手に取った。
読み始めた瞬間に凄まじいのを感じてちょっと後悔して、でも推進力もすごくて苦しい苦しいと思いながら読み進めて、その感じが、まさに恋愛と同じだった。
まさに恋愛のような恋愛小説。
西加奈子の「白いしるし」という小説が好きで、彼女がこれを読む前なのか読んだあとなのかはわからないけど、恋愛小説を書いてくれてよかった。
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世紀の恋愛小説という触れ込みだったので、大いに期待して読んだのだけど、ピンとこなかった。もうそういう時代をすぎてしまったからなのか、著者の独りよがりの小説のようで全然ついて行けない。やっぱり作者との同世代性っていうものは大切なのかな、わたしにとっては。言葉にこだわりすぎている小説はわたしには入ってこない。魂が感じられなかった。