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生き心地の良い町 この自殺率の低さには理由がある

生き心地の良い町 この自殺率の低さには理由がある みんなのレビュー

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みんなのレビュー42件

みんなの評価4.5

評価内訳

  • 星 5 (21件)
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  • 星 1 (0件)
40 件中 1 件~ 15 件を表示

2015/05/06 16:11

投稿元:ブクログ

徳島県海部町

朋輩組 江戸時代発祥の相互扶助組織 入退会自由 年長者が年少者を押さえつけない

類似 若者組、無尽

働きもせずぶらぶらしている人、遊び人、怠け者を極道者と呼ぶ

病、市に出せ

2014/01/17 13:08

投稿元:ブクログ

徳島県の海部町の話。自殺率が全国一低いということで、その要因を現地に赴き丁寧に調査したもの。コミュニティは予想できたが、ゆるやかな繋がりというのがほどよいということなのかもしれない。縦横の関係が、強制性でもなく無関心でない。何事も寛容さが大事かもしれない。

2016/01/11 12:28

投稿元:ブクログ

著者の調査からすると、移住を考える町松代は地域がら、自殺率の高い町に当てはまることになる。う〜ん、と考えさせられるものではある。

2017/01/22 12:08

投稿元:ブクログ

全国でも極めて自殺率の低い「自殺“最”希少地域」、徳島県旧海部町。生き辛さを取り除く、町民たちのユニークな人生観と処世術を4年にわたる現地調査によって解き明かす。

「病,市に出せ」

2016/04/17 17:46

投稿元:ブクログ

自殺が身近な問題でない人でも、タイトルにある通り「生き心地」をあげて快適に生きる参考になる名著だと感じた。

2013/10/11 23:44

投稿元:ブクログ

慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科の岡檀さんによる「日本の自殺最希少地域における自殺予防因子の研究」の書

人はコミュニティによって生き方が変わってくる~これは昨日観た「ハーフ」でも感じたこと。一人で生きているわけではないし、人によって救われる

それは~徳島県旧海部町 (2006年に合併し現在は海陽町の一部)
1990年9月15日付朝日新聞地方版
「老人の自殺、十七年間ゼロ、ここが違う徳島・海部町」

自殺動機~自殺危険因子
1病苦・健康問題
2生活苦・経済問題

現地調査と分析から見つけた5つの自殺予防因子
1いろんな人がいてよい、いろんな人がいたほうがよい
 赤い羽根募金が集まらない
 「~したほうがよい」~「しなければならない」でも「すべき」でもない
2人物本位主義をつらぬく

3どうせ自分なんて、と考えない
 主体的に社会にかかわる お上だのみではない
 「自己効力感」=世の中に起こるさまざまな出来事に対し回答者がどれだけ影響力や行動力を持っていると感じているか
~この概念の提唱者である心理学者A・バンデュラーは、人間が行動する際の意欲や動機づけに大きく作用する感覚と説明しており、ストレス対処能力に関連があるとして心理学のにならず教育学や健康行動科学の分野においても注目されている

4病(やまい)は市(いち)に出せ=病だけではなく家庭内のトラブルや事業の不振、生きていく上でのあらゆる問題を表(公)に出す
公開することで、周囲がなにかしらの対処法を教えてくれる
同時に、やせ我慢yあ虚勢を張ることへの戒めでもある
 どこでも佐請け合いはあるが、この言葉が定着している海部町では、思想が定着していてすぐの行動につながっている

5ゆるやかにつながる
多くの移住者によって発展してきたいわば地縁血縁関係の薄いコミュニティ(江戸時代から)

人に関心をもつのと、監視しているのとは違う

やり直しのきく生き方
言葉でなく態度で示す
人間の性と業を知る

P154身体活動量の不足がうつ発症の危険を高めるとの報告がある

P155ソーシャルサポートは地理的条件によって左右される=間接的影響

P161たくさんのサロンの存在と活用法

P165宗教の違いやどうのこうの言う前に、この町の住人やからな

P166住民たちが「いつでも」「自分の生きたいときに」「自分の力で」hsksン人

こだわりを捨てる、幸せでなくてもよい=自分にとってちょうどいい、分相応

2014/09/27 02:39

投稿元:ブクログ

自殺率の低い徳島県旧海部町をテーマに執筆した論文をもとに書籍化したもの。
町の始まりや成り立ちに関連した町民性、傾斜度等、今まであまり光が当たらなかった自殺予防因子が導き出されていきます。

研究の難しさや醍醐味も存分に語られているのもまた面白かったです。
質問紙の回収率を上げるための工夫、インタビューの進行、歴史関係の文献の参照、統計ソフトとの苦戦…
大学生にもお勧めしたい本です。

2013/10/09 23:38

投稿元:ブクログ

日本で一番自殺率の少ない地域から自殺予防因子を抽出分析して報告した書籍。
著者の熱いフィールドワークの記録と共にそこからの深い考察に感心させられる。
よく練られた論考であり、読み物としてもとても優れている。
まるで自分も著者と一緒に住民の話を聞いているようなライブ感がある。
「いろんな人がいてもよい、いろんな人がいたほうがよい」
「ゆるやかにつながる」
「どうせ自分なんて、と考えない」
「病は市に出せ」
「人物本位主義をつらぬく」
以上が5つの自殺予防因子である。
また逆に、自殺多発地域が、伝統的な「繋がり」をとても大事にする「日本的」な地域であったという結果も興味深いものであった。

題名の通り「生き心地の良さ」についての示唆に富んだ良書でした。

2014/09/20 10:32

投稿元:ブクログ

[図書館]
読了:2014/9/18

とても面白かった。
ちょっと、海部町を絶賛しすぎな感じもあった。悪い面はほとんど語られないので。

「病、市に出せ」の精神に感銘を受けた後、「言葉だけでは無意味なのだ。その地域の皆がそういう『態度』を取らなければ人は動かない」という文章に、言葉だけで、スローガンだけで人を動かそうとしていた自分に気付かされた。

2016/05/16 20:05

投稿元:ブクログ

2016.05.16.図書館で予約。

2016.05.18. 図書館で借りた。

2016.05.19. 読了。

2014/07/15 23:43

投稿元:ブクログ

著者が著した博士論文「日本の自殺希少地域における自殺予防因子の研究」の内容を書籍化。
自殺率の低さが日本の市区町村で8番目(3318中)の徳島県旧海部町を調査・分析し、自殺予防因子(自殺の危険を緩和する要素)が何かを明らかにする。

直感と反する調査結果として、以下が述べられている。
・うつ受診率が高い。
➡海部町ではうつの早期発見と早期対応というメカニズムが機能しているため。軽症の段階で治療が始まっており重症化を防ぐことに役立っている。
・隣人とは淡白なつきあい
➡だれとでも等しく、必要十分な援助を行うつきあい方。緊密になりすぎないことで、コミュニティが広くとれる。(コミュニティにとらわれない人付き合い)
・海部町とその両隣に接する町と比較した場合、海部町の住民幸福度は三町の中で最も低い。
➡ただし、「幸せでも不幸せでもない」と感じている人の比率はもっとも高い。また、「不幸せ」と感じている人の比率は三町中もっとも低い。

また、海部町の風土・背景について、以下の考察をしている。
・「情けは人のためならず、めぐりめぐりて己が身のため」の理念を共有し根付かせることによって、自身たちの共存に成功したのではないだろうか。
・自分たちがこうあってほしいと考えるコミュニティにおいて、不適切と思われる行為すべてに、まずはべたべたと「野暮ラベル」を貼っておく。それと同時並行して、周囲から野暮と思われるのがいかに不名誉なことか、その観念を植え付けてコミュニティの共通認識にしたのではないだろうか。
——
得られた研究成果について、特に子供への教育に取り入れるべきアイデアは多いと考える。ある程度育ってしまってはその人格を変えることは難しいため、できるだけ早くこの内容(海部町の風土・背景をつくる思想)が教育の場に適用されることを願う。

2015/12/26 18:29

投稿元:ブクログ

著者は、和歌山県立医科大学の講師で、自殺の研究者。本書は、彼女
の博士論文「日本の自殺希少地域における自殺予防因子の研究」をも
とに書籍化したものです。

自殺研究の分野では、自殺の危険を高める要素(自殺危険因子)の研
究は多いけれど、自殺の危険を緩和する要素(自殺予防因子)の研究
はほとんどなされていない。そこに目をつけた著者は、この自殺予防
因子の研究を行おうと志します。そして、自殺が多い社会ではなく、
自殺が少ない社会はどこかにないのかと探す中で出会ったのが、徳島
県の南部、太平洋沿いにある人口三千人の小さな田舎町・海部町(現
海陽町)でした。この町は、離島を除くと、全国で一番自殺率が低い
町だったのです。

近隣の市町村と比べても、明らかに自殺率が低い海部町には、きっと
自殺予防に役立つ特殊な何かがあるに違いない。そう睨んだ著者は、
海部町ではなぜ自殺が少ないのかを解き明かすために、フィールドワ
ークを続けます。そして、現場にいる中で見えてきたことを、データ
を用いながら確認してゆく。地道な作業です。

この地道な作業の中でわかってきたのが、海部町の町民に共通する、
以下の5つの要素でした。

・いろんな人がいてもよい、いろんな人がいたほうがよい
・人物本位主義をつらぬく
・どうせ自分なんて、と考えない
・「病」は市に出せ
・ゆるやかにつながる

これを言い換えると、海部町の人々は、多様性に対する許容度が高く、
個人の自由意思を尊重し、年齢や役職で人を判断せずにその人の実力
を見極める眼力を持ち、自分がとるに足らない人間、できることの少
ない人間と考えない(自己効力感が高い)。そして、何か悩みがあれ
ば、とにかくオープンにする(皆に相談する)。田舎町だから都会に
比べて人々の絆は強いけれど、田舎にありがちな排他的で粘着質なつ
ながりでなく、程よい距離感が保たれ、人間関係が固定しないので、
逃げ道がある。

このような海部町の人々の特性は、流れ者が多く集まって形成されて
きた歴史、山と海に囲まれた小さな平野に全てが集まっているコンパ
クトさ、温暖で日照時間が長い気候など、色々な要素が絡み合う中で
形作られてきたもののようですが、確かに、どれも人が人として無理
せずに生きる知恵になっていることに感心します。

人の社会は、絆が深ければいいというわけではないし、まとまりが良
ければいいというわけではない。物事には全て裏表があります。「関
心」は「監視」につながりやすいし、「まとまり」は「統制」になり
やすい。ですから、良い加減、塩梅が重要になるのですが、世事に長
けた海部の人々は、そこが絶妙なのです。著者は、海部の人々は、人
間の「性」や「業」をよくわかっていると評しますが、本当にそうだ
と思います。

この町が江戸時代から長い時間をかけて培ってきた仕組みと知恵は、
現代の組織や社会を個人にとっ��生きやすいものにするためのヒント
に満ちています。私達は、その気になれば、こういう社会をつくるこ
とができるのです。その事実に希望を感じます。

地域のあり方、企業のあり方、家族のあり方、そして、人との向き合
い方。それらを考える上で参考になることばかりですので、是非、読
んでみて下さい。

=====================================================

▽ 心に残った文章達(本書からの引用文)

=====================================================

海部町の「朋輩組」には、いくつかのユニークな点がある。江戸時代
から続く組織でありながら会則と呼べるものはなきに等しく、入退会
にまつわる定めも設けていない。他の類似組織はというと、その多く
が事実上の強制加入制であり、なおかつよそ者の参入を頑として認め
ていない。

海部町にまつわるこのようなエピソードに一貫してあるのは、多様性
を尊重し、異質や異端なものに対する偏見が小さく、「いろんな人が
いてもよい」と考えるコミュニティの特性である。それだけではなく、
「いろんな人がいたほうがよい」という考えを、むしろ積極的に推し
進めているように見えてならない。

年長者が年少者を抑えつけない。

海部町では、「あんた、うつになっとんのと違うん。早よ病院へ行て、
薬もらい」というような会話が隣人間で交わされているのを耳にする
ことがあるという。医師は、海部町ではうつの早期発見と早期対応と
いうメカニズムが機能しているため、より軽症の段階での受診が多い
のだろうと考えている。

海部町では、「ゆるやかな絆」が維持されている。

その一方で、隣人間のつきあいに粘質な印象はない。基本は放任主義
であり、必要があれば過不足なく援助するというような、どちらかと
いえば淡白なコミュニケーションの様子が窺えるのである。

人の噂も七十五日。海部町コミュニティにしっくりと馴染む格言であ
る。この町では、良いことであっても悪いことであっても、その評価
が長続きしないのである。人への評価が固定しないし、もっと言えば、
固定しないように気をつけているように見える。

自身では如何ともしがたい出自や財力で一生が定まっていくのではな
く、人それぞれに異なる能力や心根によって評価されていると実感で
きる社会では、そうでない社会に比べて、自らの人生に取り組む姿勢
に違いが生じるのは自然の流れといえる。
また、海部町では、人と人とのつながりがゆるやかである。人への評
価は良くも悪くも固定しないし、ひとたび評判を落とせば二度と浮上
できないというスティグマを、恐れることなく生きていくことができ
る。人間関係が膠着しないという環境も、人々の気持ちを楽にする。

何よりも、「一度目はこらえたる(許してやる)」という態度である。
挽回のチャンスがあると思えること、やり直しができると信じられる
ことが、その者の援助希求を強く後押ししている。
かくして問題は地下に潜らず、開示へと向かう。

��縁関係の薄い共同体であった海部町が、自分たちの生活を脅かす危
険をいかに回避するか、被害をいかに最小限にとどめるか、住民らが
知恵を出し合い試行錯誤し、行き着いた方策が、この「弱音を吐かせ
る」というリスク管理術だったのだろうと考えている。

海部町の人々は、人間の「性」や「業」をよく知る人々である。

海部町には、住民が気軽に立ち寄れる場所、時間を気にせず腰掛けて
いられる場所、行けば必ず隣人と会える場所、新鮮な情報を持ち込ん
だり広めたりすることのできる場所が、数多く存在する。私はこれら
を総合して、海部町は「サロン機能」を多く有するコミュニティであ
ると考えている。

自殺希少地域である海部町では、隣人とは頻繁な接触がありコミュニ
ケーションが保たれているものの、必要十分な援助を行う以外は淡白
なつきあいが維持されている様子が窺えた。
対する自殺多発地域A町では、緊密な人間関係と相互扶助が定着して
おり、身内同士の結束が強い一方で、外に向かっては排他的であるこ
とがわかった。二つのコミュニティを比較したところ、緊密な絆で結
ばれたA町のほうがむしろ住民の悩みや問題が開示されにくく、援助
希求(助けを求める意思や行動)が抑制されるという関係が明らかに
なった。

通説にはこれを用いる人々の思考を鈍らせるという副作用がある。そ
れが耳障りのよいメッセージである場合にはさらに用心すべきである
ことを、肝に銘じておきたいと思っている。

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●[2]編集後記

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冬至とイブは一緒にやってきます。クリスマスの儀式には、一年に
最も日が短くなる日(=生命力が弱る日)に、生命のエネルギーを
くべ直すという意味合いがあると言いますが、確かに、一年で一番、
心が温かくなる日かもしれませんね。クリスチャンでなくとも、ク
リスマスの日だけは、何故か人に対して優しい気持ちになれる。そ
んな魔力がクリスマスにはあります。

天皇誕生日の昨日は、家族が外出していたので、独りで仕事をした
り、年賀状を書いたり。年賀状という文化はいつまで続くのだろう、
とか、この人とは年賀状以外のやり取りはなくなってしまったなぁ、
等々、色々な思いが去来します。それでも、一年に一回、住所を書
き、一言添えるその一瞬だけでも、その人のことを考える。それは
やはり、かけがえのない時間だなと思います。

いよいよ今年も終わり。一年を振り返る時期ですね。春夏秋冬、晴
天荒天と色々あった一年ですが、個人的にはとても実りの多い年で
した。出会って下さった方、議論に付き合って下さった方、お仕事
をご一緒させて頂いている方、そして、このメールを読んで下さっ
ている方、全ての方に感謝を捧げます。

良いお年をお迎え下さい。

Merry, merry Christmas & a Happy New Year.

2013/10/08 18:01

投稿元:ブクログ

 徳島県南部の海辺町は、「自殺最希少地域」である。その町には自殺予防因子が5つある。なぜこの町は、自殺が少ないのか?人々はどう生活しているか理由を知れる本になっています。
(教育学部 数学専修)

2015/04/13 21:35

投稿元:ブクログ

「どうせ自分なんて」と思わないことからはじめよう。
ちょっと弱音を吐ければ、楽になる。

私は「自殺した人を責めない」
そう思っていても
なかなか口に出すことはできなかった。

「残されたもののことを考えたら死ねないよね」
「生きたいのに生きられない人だっているんだから」
「死ぬ気で生きたらなんでもできる」
もっともだからだ。

もっともな意見を理解できても、心の奥まで響いてこない。
なぜだろう。
私は自殺をしようとしたことはないので、
自殺した人の気持ちはわからない。
自殺をした人が身近にいて、苦しみを知っているわけでもない。

最近、私は「生きていていいのかな」と弱音をこぼした。
すると、こう言われた。
あなたの命はあなただけのものではない。
たくさんの人から大切に思われていることを思いだしてほしい。

私を心配してくれての言葉だからありがたい。
でも「そんなことわかってる」と心で叫び、
口を閉ざした。

「命を大切」にという言葉は、正しい。
しかし、心が弱った時にかぎって、心に響いてこない。
命の大切さをよくわかっているから、
私は生きてこられたのだろうか。
そうではない気がする。
だから、自殺をした人が
命の大切さをわかっていない人だとは思えない。

本書がひとつの答えをくれた。

「命を大切に」という教育は、重要である。
しかし、それだけで、
大層なメッセージを伝えたような気になっていないだろうかと、
問題提起されている。
そこで、思考が停止ししてしまっていないかと。

これまで、私は「命を大切に」という言葉の前で、
自分の想いを封じ込めてしまっていた。
「そうだ。命は大切にしなくては」と、
自分を納得させようとした。
けれど気持ちはいっこうに楽にならなかった。
むしろ苦しくなった。

想いを封じ込められたことが、
苦しい大きな原因なのだと知った。

同じように過酷な経験をしても
心が癒されるものとますます辛く苛まれるものがいるのは、
個人の資質だけではないという。
その人が属するコミュニティが、
どう受け入れるかによって変わるらしい。

著者は、地域のコミュニティが
住民の心にどのような影響を与えるか、極めて自殺率が低い 徳島県海部町で、
住民の方たちと丁寧な話し合いを重ね、
国内各地のデータと比較・分析していく中で、
自殺率が低い理由を明らかにしていく。

自殺の危険を高めるのが自殺危険因子。
自殺の防ぐ方が自殺予防因子。
本書は自殺予防因子を探す。

自殺を予防するひとつに、
ちょっとおかしいなと思ったとき、
症状が軽いうちに、外へ出してしまうことが大切だという。
痩せ我慢はせずに、できないことはできないと早く言う。
取り返しがつかなくなる前に、
お金のことでも病気のことでも人間関係でも悩みがあれば、
はやく開示したほうがよい。
はやく助けを求めることで、重症化せず、
自殺へ傾いていくのを阻止できるというのである。

相当深刻になって、「死にたい」といわれても
助けてあげるのは難しいだろう。
深刻になる前に予防するのが重要なのである。

深刻になってから助けてくれる友だちを持つことが
必要なのではない。
それよりも
普段、挨拶や立ち話をする程度の
地域コミュニティのゆるやかさが、人を楽にさせるのだそうだ。

そう言われても
これまで話す相手ががいなかった人は、
なかなか心を開示できないと思う。
私もそうだからだ。

人に話すのは難しいとしても
肩の力を自分でちょっと抜くことはできる。

話せない人は、こう思っているところがあるのではないだろうか。
簡単に人に頼ってはいけない。
自分のことは自分で解決しなくてはいけない。
他人に迷惑をかけてはいけない。
「どうせ自分なんて」と、遠慮する。
それが、心を疲弊させているのかもしれないと、
わかるだけでも
悪い方へ傾いていく気持ちを予防できるかもしれない。

本書であげられている自殺予防因子。
1、いろんな人がいてもよい、いろんな人がいたほうがよい。
2、人物本位主義をつらぬく、
3、どうせ自分なんて、と考えない。
4、「病」市に出せ
5、ゆるやかにつながる。

自殺率の低い社会は、きっと生き心地の良い町。

情けはひとのためならず。

周りの人を気にかけて、声をかけようと思う。
そしてゆるやかにつながりたい。

2014/01/27 15:45

投稿元:ブクログ

学問的誠実、人間的良心を感じた。自殺対策の決定打、総合策を打ち出した本ではないが、何かできるのでは、と思わせるものがある。また、社会科学系で研究生活に入る人にもお勧めしたい。

・赤い羽根募金が集まらない「だんじりの修繕には大枚はたいたけどな。ほないわけのわからんもんには、百円でもだしとうない」
・大事な場面での結団を子どもたちに託すリーダーの裁量。叱咤だけではだめだろう。
・お上に頼る気持ちが強いほど政府に対する無力感が増す
・「病、市に出せ」
・「スィッチャー」。炎上はクールダウンするスィッチャーがいないから。
・通説にはこれを用いる人々の思考を鈍らせる副作用がある。

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