紙の本
書店で働きたい方におすすめしたい一冊
2018/03/17 10:36
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投稿者:文学少年A - この投稿者のレビュー一覧を見る
書店チェーンの店長を務めたことがある著書の実体験をもとに書かれた本である。店長である著者は書店の過酷な業務をこなしながら、客の理不尽なクレームや繰り返される万引き、達成不可能なノルマを処理しなければならず、しかも、給料が低い、なりより休みも取れない。しかし書店員として心血を注いで本に棚を入れ、理想の書店を目指して働き続けてきた。ところが近くに競合大型店が出店し、勤務する書店はたちまち赤字に転落してしまう。このまま書店員として働き続けるいけるのか。
本書は、「新文化」で連載され平成二十二年にPALCO出版から単行本化され、平成二十五年に文庫化された。
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書店の店長の厳しい現実を綴った実録本。
もともと、業界紙の新文化で連載していたものの単行本をベースにした文庫化。
厳しいと言われる街の書店ですが、その現実が綴られています。
逃れられない現実と、著者の理想とのギャップが見ててつらくなります。
救いが無い話ではありますが、出版に関わる人はこの現実を読んでおいたほうがいいと思います。
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読みすすめていくうちに、私のライフも削られていきました…
本屋ほど、「取扱い商品が大好き!」という気持ちを最後の拠り所にしている仕事ってないんじゃないかなと、ここ1年くらい、モヤモヤ考えていました。
夢いっぱいで、頑固で、いつも怒りを抱いていて…という、冷静に・客観的に見たら「商売人としては」ダメな部分も確かにあるんだと思う。
でも、誇張じゃなくてリアルなんですよね。
こういう傷だらけの店長が残らずいなくなったとき、本屋はあるんだろうか?
巻末の、現役店長さんたちのコメントも必読。
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本屋という名の戦場で闘った
書店員の闘いの記録です。
もう切なくなっちゃいます。
いつもの本屋の店員さんに
「応援してます」って言いたくなるくらい。
職人で店員で経営者で戦士。
あまりに濃厚で本屋志望減るかも?!
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本屋にこの本が置いてあると「この店の人も読んだのかなぁ」と考えちゃうね。まぁ読む暇がないのが現状、といったところでしょうか。
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一書店員として楽しませて頂きました。
店長って大変ですよね、と本書の感想を私の店長に伝えたら、あまり芳しくない反応が。
曰わく、嫌なら辞めればええやん?それに、書店員以上にしんどい仕事もあるで?と。
矜持も熱い思いも大切だ。しかし一歩引いて見てみる冷静さも、やっぱり必要だ。いい売り場、店を創るのにも、この両義性が不可欠なのだろう。私もがんばります。
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ホームページに感想を書きました。
「全然面白くないけど凄く面白い!!」
http://www.ne.jp/asahi/behere/now/newpage182.htm
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元書店アルバイトをやっていたけれど、アルバイトだったから、あんなに気楽に楽しめていたのだな、と。もちろん、この伊達さんのように憤ったりしたことも少なくないけれど、この著者みたいに書店員として苦闘の日々を送ることはなかったな〜。
でも、私も安い給料でも、全く不満がなかったし、「給料安くて可哀相」みたいなことを言う周りの人が理解できない、伊達さんの気持ちには同感。笑
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『あなたは好きなことを仕事にしたいですか?』
……私はイエス。だからこそ足かけ6年、書店員をやっています。今でも本が大好きな気持ちはまったく揺らぎません。むしろ強くなりました。
でも働いていれば、他の部分でうんざりする所も出てくるわけで。
本書のリアルすぎる描写に考え込んでしまいました。
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書店で働いたことがあるので
自らの傷をえぐるような読書体験。
読み始めて、何で読んでいるんだろう。
私は読まなくてもよく知ってる世界じゃないですか・・
でも、店長がどうなるのか読み続けた。
みんながみんな、こんなじゃないんだろうけど
書店で働いたら、「あるある~」ということも多いんじゃないだろうか。
「本屋は楽でいいね~」とかありえないし・・
そして万引き・・やめて。
本屋だけじゃないけど、万引きて言葉のせいで、軽く考えているのなら大間違いです。
やめて、本当に。
万引きをやったことがある人、万引きを軽く考えている人、読まないだろうな~。読んで欲しいなあ。
本が好きすぎるだけの人は書店員以外の職がいいと思う。
図書館員もしかり。
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会社の近くに、とても好きな本屋さんがある。ここに行くと、他では出会えなかった本に出会えることが多い。
その理由がすこしわかった気がする。
ちょくちょくのぞいて、好きな本をうちに連れて行っ帰ろうと深く思った。
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元書店員の赤裸々な経験談。とにかくこの店長さん、怒っている、愚痴っている、悲しんでいる。書店ならではのキツイ現実とその心情が充分に伝わって来てこちらも色々考えさせられますが、どんな職業でも理不尽な事や内外の軋轢等もろもろ似たり寄ったりじゃないでしょうか。現に自分も土日祝日無いし、医療現場などの激務も聞き及んだりしますので、書店が特別とは思いません。が、この叫びは、それだけ純粋に真剣に本と本に纏わるものすべてに取り組んできた証だと、読む者に確実に伝わことでしょう。
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愛すべきコミック、「暴れん坊本屋さん」(久世 番子)で書店員さんの苦労は承知していたが、店舗を運営する立場にいた著者による本作はより現実的に書店経営の難しさを伝える。厳しい労働環境や競合店との攻防などの苦労話が多いが、本好きの常連客との交流や自身が薦める本が売れた時の喜びなど明るいエピソードには救われる。オンライン書店が確固たる地位を占め、電子書籍が台頭する今だからこそ本と書店を愛する店員さんがいる本屋さんには強い愛着を覚える。
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この本を軽い気持ちで買ってしまった私は、読みはじめてヤバい本を買ったなと思った。最初から作者の思い気持ちがのしかかってくる。でもこの現実から目を背けられず、一気に読んでしまった。仕事は自分の興味のある分野でできるに越したことはないが、もちろん趣味ではない。愛する本を業とする苦悩がとてもわかる。本好きが一度は憧れる書店員、本屋の経営、まだ子供のように憧れる私に現実がつきつけられた気がした。
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本屋さんの実情が知れてよかったですねぇ…それに著者の文章が良い! 簡潔にして明瞭ですからスラスラ読めました…著者自身も本好きが高じて本屋さんに就職したみたいですから、やっぱし相当な読書量なんでしょうか…やっぱ読書量と文章力って比例関係にあるんですかねぇ…みたいなことを思いました。
ヽ(・ω・)/ズコー
ただまあ、少々熱血が過ぎて大事になりやしないか? とこちらが心配してしまう場面もありましたが…万引き少年への対処の仕方など…少々度が過ぎているかと思ったのですけれども、自分も本が好きで本屋で働いていたら…と考えるとあれくらいはしてしまうかもしれませんね… ←え?? 社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
まあ、そんなわけで良書でした…著者は本屋さんは辞めたのだけれども、やっぱし本との関わりは失いたくないみたいで、本に関するボランティア? みたいなことをしていると後書きで述べていましたね…僕も著者くらいの気概があれば就職なんて一発で決まるんですが、なかなか… ←は?? 社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
まあ、戯言はこの辺で…とにかく本屋業界について知りたいのならぜひご一読を…さよなら。
ヽ(・ω・)/ズコー