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本物が食べたい
2016/01/08 10:27
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投稿者:ラビラビ - この投稿者のレビュー一覧を見る
お金を腐らさなければならないとか、儲かってはいけないというような部分は?だったけれど、自然に寄り添って作られたパン作りなどの部分が非常に興味深かったです。
私も数年の海外生活から帰ってきて、不自然な食べ物があまりにも多くなりすぎた日本にびっくりしたことを思い出します。
日本食が本当の意味で健康で素晴らしいものになるように、私自身も努力していきたいと思いました。
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岡山の片田舎で一つ400円もするパンを売っているお店でのマルクスの教えと天然菌によって生み出される「腐る経済」に基づいた自然な暮らし。
だれもかれもがこの生活を真似することはできないだろうけど、こういう暮らしもきちんと成り立つのだ、と知ることはとても大切なんじゃないかと、思う。
地元の竹とお米と水でなければ育たない菌があり、築百年の古民家でしか作れないパンがある。
ちゃんと生きるってこういうことなのかもしれない。
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マルクス経済について折り込みながらの本
ハードカバーで結構長かったがおもしろかった
ただし内容は薄いが日本の持っている職人、著者の情熱が伝わった。
家族のことについても色々情熱あふれてかかれており、経済はあまり学べなかったがほかのことについてたくさん学べた。
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『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』読了。
「小商いのすすめ(ミシマ社)」に似た匂い&装丁だったのでイケるだろうと思ったら、面白くて当りでした。
「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか(星海社)」にも通ずる内容。
筆者のイタルさんは結果パンの職人になったけれど、パンが好きだからとかそういう理由からではない。
その発端は「嘘をつきたくない、まっとうに生きたい」という気持ちで、行き着いた先がたまたまパン屋だったのだろう。
若い人は共感できる考えでないだろうか。
まっとうに生きる道を探して至ったパン職人。
「そうは云ってもお金が、社会システムが…」と囁きにめげずに打ち込んでいく姿は尊敬する。
田舎で神戸屋以上に高いパンを販売しているが、それでも一回は食べてみたいと思う。
付け焼刃の個性でない光が滲んでいるし、余計な添加物は一切入っていない、パンの製造にしてもその経営方針にしても。
利潤を出さないという経営もとても素敵に思う。
正当な価格で正当に販売して、正当な報酬を得る。
自分の労働力や価値を切り売りすることをやめて、その分逃げ道ナシに体当たりで仕事に挑んで、正々堂々と働く。
潔い働き方。という感想。
発酵食品というのは私も何だか気にかかる存在である。
菌に産地があるとは知らなかった。
糀菌は世界で日本にしかいないらしいのだが初耳だった。
しかも菌を自分で培養出来るとかも思いつきもしない。
どっかの研究室に保管されてるイメージ。
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「田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」」渡邉格
小生産生活のすすめ。小麦色。
食べ物を生産することについて、マルクス経済学の基本を簡単に分かりやすく紐解き、著者が実践している田舎のパン屋の経済をまとめた一冊。
資本主義批判、自然と共に人間らしく。
(3)
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以下メモ
おかしいものはおかしいのだ。
投機マネーによって物の価値と値段が釣り合わなくなる
金儲けのために金を注ぎ込む、ということ⇆生きるために必要なもののために代金を支払う、ということ
労働力を売るしかない(と思っている)人々がいる限り、資本主義は回り続ける
↓
草の根的な社会主義革命(p226.田舎でパンをつくる僕らは、この日本の辺境で起こりつつある静かな革命の胎動を、日々感じている。
p171.地域が痩せると、地域の経済を自分たちの力で育てることができなくなり、「外」から何かを足し続けなければならなくなる。
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読書中に何度も★1つから★3つの間を上下した。パン屋の話とマルクスの話をいったり来たりしながら、信念なのか、お気楽なのか(失礼しました)の間を行き来しました。最終的に辛めの評価で★3つ。岡山の田舎のパンや、頑張れ!
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20131014 定年前に何かずっと続けられるものを探そう。なんて思ってた時にこの本に会った。年齢に関係なくこれからを考えさせられる本。共感して全国で腐る経済が広まるような気がしてきた。革命は静かに起こっているのかも。
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金本位制→菌本位制。人間は菌を欺けない。
菌の言葉に寄り添ってパンづくりをしている実践者だからこそ出てくるお話です。
この学びを活かすために、自分の行動をどう変えるのか。
お金に縛られていると感じてしまいます。
ひとまずタルマーリーのパンを通販で購入しました。
食べて考えてみたいと思います。
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岡山の勝山のパン屋さんの話。
発酵:経済=5:5の比率。専門用語もちゃんとわかりやすく説明してくれて、「発酵」、「酵母」、「麹」等の意味がなんとなくふんわり理解。
印象としては、「もしも田舎のパン屋がマルクスの資本論を読んだら」というタイトルでもおかしくないくらい前半には資本主義の現状への指摘が書かれている。
それが自身のパン屋での修行を通じての意見であるので、小難しい経済本よりもわかりやすく納得できた。
自分個人としては、資本主義への漠然とした不安、疑問はあったが、この本を読むことでざっくり理解することができた
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考え方が好き、自分もまだ20過ぎたところなのに自家製酵母パンを焼く身として考え方から見習っていきたいと思い、更に将来はタルマーリーで修行をさせてもらいたいとさえ思った。
小自家製酵母の声を聴きつつ、人間の身体・健康を意識して素材を選び、それでパンを焼く、科学や技術発展によるコスト削減には負けず、良いモノを真っ当な価格で売れるパン屋さんと小さな小さな菌たちの経済学のお話。
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著者が記す搾取なき経営のかたちはおもしろく、使用価値・交換価値に対して正当な対価を支払うべきだという考え方には共感。
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とある田舎のパン屋さんの店主が書いた一冊。自分のパン屋を持つにいたるまでの経緯が書かれているのだが、その中から多くのことを学ぶことができる。労働力や資本主義、利潤などマルクスの話。住む場所の話。信念の話。そして、今後進むべき経済の話。少し込み入った話でさえも、スッと頭に入ってくるあたたかみを感じる内容。読むにつれて、このパン屋を応援したくなること間違いなし。
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ぜひ大切な友人には紹介したい。
私も食べることが大好きで、一生懸命働いて、一日の終わりに美味しいものと美味しいお酒をゆっくりいただく時間が、なによりの幸せ、という価値観。
人生の楽しみであり、生きる糧となる食がどんどん安くなることで、私たちの職の価値もどんどん安くなり、その2つはすごくすごくリンクしていることを改めて認識した。
ご飯と同じように大好きなパン、パン屋さん。そこでは日常的におこなわれていること、そしてお金のことも。
経済を腐らせたい。同感です。
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グローバリゼーションの肥大化に対するアンチテーゼとして「田舎暮らし」「地方ビジネス」「小商い」といった流れは目に見えて増えてきた。しかしその実体は生やさしいものではないと思う。著者も田舎暮らしは厳しいと断言する。都会で食い詰めた何の技能もない人間には無理だろうと。まったくその通りだと思う。自分に問いかけられているようで辛い。
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久しぶりに良い本に出会いました。
とても読みやすい誠実な文章です。
過剰に利潤を追い求めない、継続可能な生活に共感。結局、未来の子孫に何を残せるのかって、幸せに生きられる環境が一番ではないでしょうか。自然を美しいまま残すこと、暮らしやすい政治、自立して生きている親の姿を見せること、などなど。
夫婦で読んで、色々生き方について話し合える本でした。良いタイミングで出会えて感謝です。