紙の本
事実も虚構も
2016/01/07 11:12
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
身売りが決まった球団の本拠地最終戦。先発のマウンドに立った高卒ルーキーは8回までノーヒットノーラン。あと3つのアウトをピッチャー本人はもとより、キャッチャー、監督、打者、スタンドの売り子の視点まで交えて描く。1イニングだけの小説だから、その分、濃密に仕上がっている。ノンフィクションになると、「江夏の21球」があるし、中日のドラゴンズの落合監督は、日本シリーズで、8回まで完全試合を進めていた山井投手に替えて9回、岩瀬を投入した。また、近藤慎市投手は初登板で巨人相手にノーヒットノーランを達成している。これらとは別に、小説の面白さが、ここにある。
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草野球ならまだしもプロの世界でこんな試合はあり得ないが、読んでいるうちにドンドン引き込まれ、有原にイライラさせられるも何故か応援したくなる。いくら才能があっても勝てないのがプロスポーツ。やはり団体スポーツはチームワークが大事で、何よりここぞというときのメンタル(気持ち)が大事だと痛感しました。色んな野球小説を読んできたが9回の守りだけの一冊は見たことがない。有原以上に驚きました。
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堂場瞬一先生の野球小説を久々に堪能。
過去の野球小説とのリンクもあり、少々ニヤニヤ…
名門球団 スターズ の高卒ルーキーがシーズン最終戦の『消化試合』でノーヒットノーランを達成しそうになる最終回での20球を本人を含む各関係者の視点から描いた作品。
おそらく時間にすれば20分程度のお話をここまで濃密に描写したスポーツ小説は他にはなかったのではないでしょうか⁉
読後は、やはり 野球は良いなァ と思わせてくれる作品です。
有原、分かるか? 野球は人の心や生き様を変えることもあるんだぜ。
お前の今の一球で、人生が変わったと感じた人間は、俺以外にも何人もいるはずだ。
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9回ウラの、たぶん20分前後の出来事を、1冊の小説に仕上げてしまいました。
すげ。
だから、内容によっては1章あたり数十秒から数秒のコトだったりするわけで、実際はあれだけの事柄をそれぞれ脳内でワーっと考えているわけですね。
いや~、野球の試合って、選手だけじゃなくホントにいろんな人たちが関わっているのだなぁ。
過去作の登場人物たちが出演してますが、誰が誰だか忘れてしまった・・・。
そのうち読み直してみよう。
堂場氏のスポーツものにハズレなし!(現時点まで)
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20のモノローグで構成するという、
少し珍しい形式の小説。
この作品でようやく気が付いたんですが、
堂場瞬一のプロ野球関連の作品って、
つながってますよね?
以前の作品で主人公だった人物が、
この作品では脇役として活躍しています。
なるほど、面白いです。
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ルーキーピッチャーのノーヒットノーラン。ラスト20球を20の物語で語る。こんな書き方も有るんだな~「ラストダンス」の登場人物も出てきて楽しめた♪
2013.10.11
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野球の試合の1イニング、ピッチャーが20球を投げる間だけに起こるプレーを様々な登場人物の視点から物語る小説。新人投手がプロ初先発の試合でノーヒットノーランを達成しかけている9回のマウンドを舞台にした小説です。1試合、1シーズンなどの長い時間ではなく、実時間では30分にも満たない出来事を、これほど多様な切り口で描くことができるとは。サッカー、バスケットボールなどと違い、野球が1球ごとにプレーが止まり、選手、観客、みんなが考える時間がある故に成り立つ小説か。野球の好きな人ならどの視点からも「こういうのあるやろうなぁ」と思いながら読めると思います。山際淳司氏の「江夏の21球」を読み返したくなりました。
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低迷が続き、身売りの決まったかっての名門球団・スターズのシーズン最終戦。プロ初先発の高卒ルーキーが8回までノーヒットピッチング。残すはあと1イニング、3つのアウト。このままノーヒットノーランが達成するのか?この試合に関わる選手、監督、コーチ、観客etc.様々な人物の視点でその1イニングが描かれていく。
1イニング、時間にして数十分を300ページの物語に仕立てる著者の選手心理の描写が秀逸。
「焔」の沢崎や神宮寺、「ラストダンス」の樋口や真田が登場し、堂場作品を読んできた人間にとって楽しめる内容。
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(´-`).。oO(何かしらの仕掛けを期待して読んだんだけどレビューを見るとそういうものでもないんだな
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ラスト1イニング。20球にまつわる話。
色々な人間模様があり、引き込まれる。淡々と投げているだけではなく、色々な思いがある。そして、それを観ている人たちにも様々な思いがある。
そして最後の一球、一気にクライマックスへ。痺れました。
堂場さんの野球ものは結構繋がっているんですね。次は、過去選手だった人達が指導者側に回っての話になるのかナーー・・・。
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やっと読み終わった。
こんなにイライラしながら読んだ本は過去にない。
わずか1イニングで1冊分。せっかちな性格からか、それでもだらっと書きすぎだと思う。野球のことをかなり取材して書いているが、プレイしていた人間からすればそんなに考えながらやっているほどの余裕はないもんでもある。
数年前に勤めて、程なくして辞めた会社に大学まで主軸として野球をしてプロにはなれず勤めていた先輩がいた。
この本を読んでいれば、少しは会話も弾みもしかしたらその会社にまだ勤めていた可能性もあるななんて考えてもしまった。読みながらいろんなことを回想させる本だった。
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堂場さんの警察物も好きだけど、スポーツ物もいい!
これは野球もの。消化試合でノーヒットノーランまであと1イニングとなった初先発の高卒ルーキ。20の本人含むモノローグで構成されてるちょっと変わった作品。
どんどん次の章が読みたくなります。
過去の作品に登場した選手が登場してるとのことで、「焔」と「ラストダンス」を読んでいれば、余計面白いでしょう。
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あることに関わる様々な人物の様々な目線から描かれている、その一つ一つの描写がリアルで、物語をとても立体的に感じられた作品。
ただ、狙いでもあるのだろうが20球がとても長くてイライラしてしまった。
野球小説として見るのではなく、ヒューマンドラマだと思って見れば、とても秀作。
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野球小説は実際の球場でのドラマを越えられないのか?この小説はかなり肉薄してると思うが越えてはいない気がする。
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「江夏の21球」風に「ノーコンピッチャーのノーヒットノーランをかけた20球」と言う話です。が、面白くないわけじゃないけど、少々疲れる作品です。それぞれの選手や監督などの視点で見るのは面白い設定ですが、各自の気持ちの中に爽やかさがないです(プロだからそうなんだろうなあ(笑))。その分、マウンドの孤独感が際立っていいかな。