紙の本
両片思いの再会もの
2016/08/31 23:23
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投稿者:沢田 - この投稿者のレビュー一覧を見る
両片思いのまま気まずい別れ方をした高校時代の後輩×先輩が、10年後に自衛隊の隊員と医官として再会する話。
なんでも器用にこなす攻めが毒舌クールビューティな受けの前ではぎこちなくなってしまう…という前半は面白かったけど、受けがデレてからはひたすらラブラブ甘いだけで単調でした。
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内容は、再会ものです。高校時代の初恋の先輩との再会ですね。 ちょっと苦いまでは行かないけれどそんな思い出のある二人なんですけれど、 浅倉のツンツンぶりが最初は良かったんだけれど、もっとデレっとしたところが見たかったですねぇ。 後半はすでに自衛隊を辞めて自分で店を出してますから、そこからは割りと甘かったかな。 こういう料理も出来るヘタレわんこは大好きですねぇ♪
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いつきさんの小説お馴染みの納得の情報量、お仕事描写でした。今回は自衛官モノですが、すごく雰囲気があったかと思います。単にホ萌えできるだけでなく、知識も得られて一石二鳥感があるのはさすが。
ただ今回は本編の糖分は若干薄め。攻めがヘタレでやや女々しいのも好みが分かれるかも……。あと、攻めは隠れ方言キャラだったので、そういうのが苦手なひとには不意打ち攻撃ですね。まあ、いつきさんの小説なんだから察しろ、と言われればそうなのですが……。
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毎回職種設定が楽しみですね。前にも書きましたが、単に肩書きだけというわけではなく、仕事の内容もリアルで詳細に描かれていて、読み終わった後にはその職のことがかなり理解できるようになっているのがすごいところ。
今回は自衛官もので、その中でも任期制隊員と医官というニッチな取り合わせでした。隊員として人生まっとうしようと思ってない、いわば店の開業資金稼ぎに入隊している春暁。職業として任務を遂行しているスタンスは清々しく新鮮でした。BLにありがちなイメージの自衛隊とは違ってもっとリアリティあふれるかんじ。上下関係も簡潔に説明されていて仕組みがよくわかりました。
ストーリーは10年を経てめぐり合う再会愛でした。医官として春暁の駐屯地に着任したのは、高校生の部活の先輩でひそかに憧れていた浅倉。しかも彼には甘くて苦い思い出があって。
高校生ならそれも仕方ないことですよね~と思うのですが、当人にとっては重大な過失だったんでしょう。春暁のハルアキが…!敵前逃亡も理解します。
憧れの美しい浅倉を汚してしまったと思った春暁のピュアな想いが微笑ましいです。
一方の浅倉は、隊員たちに毒を吐きまくるキビシイお医者さんに変貌。ドSな女王様の浅倉は春暁の揺れる恋心など歯牙にもかけずつれない態度にみえますが、時々デレるのにキュンとやられます。
エロ的には少しありきたりな年下わんこ×ツンデレ女王様の導入から、主導権が入れ替わるところにグッときます!
強気な美人が陥落するのはおいしいです。
雑誌で読んだ時にはわんこと女王様で終了だったけど、書き下ろしでは春暁がやさしいS攻で濃厚になってて萌えました。
イラストがもっと硬派だったらよかったなと。好きなセンセでしたが。