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村木さん,旦那さん,上村さん,周防監督の話から,江川紹子氏がまとめた本。
偏見に基づいて作ったストーリーに無理やり押し込めていく捜査。特捜ってどんだけ陰謀論者なんだ…という感想。巨悪を暴いて国民の期待に応えるという使命感・陶酔感はまさに共通する。妄想的なストーリーを自らの手で修正できないという点も似通う。ただ,彼らは密室での取り調べ・拘留といった強力な武器を持っていて,国民の信頼も一定程度あるというのが厄介。取り調べの全面可視化,全証拠の開示,人質司法の改善。特に特捜事件・痴漢事件・裁判員裁判においては急務だと思うのだが。
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残念ながら,特捜部に限らず,警察・検察の取調べというのは,多かれ少なかれ,同じようなことが行われている可能性があると思います。
誰でも被疑者として,警察や検察の取調べを受ける可能性が今後ないとは言い切れません。
とても村木さんと同じ対応をすることはできないかもしれませんが,ここに書かれていることを知っていると知らないのでは雲泥の差です。
国民誰もがかかわる可能性がある司法制度に関心を持っていただくためにも,広く読まれるべき本だと思います。
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著者は、「郵政不正事件」に関与したとして、逮捕・起訴されましたが、有罪率99パーセントの日本の司法の中では異例の無罪判決を勝ち取りました。
本書の中で、自分たちの思い通りの供述を引き出そうとする検察の取り調べの危険な実態を告白しています。
詳細なレビューはこちらです↓
http://maemuki-blog.com/?p=2046
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関係者のストーリーを作り、その流れに沿う様に調書を作る。それにそぐわない証言は黙殺する。
この検察のやり口があまりにも露骨だ、と読んでみると感じる。
役所体質だから発生したとか、そういう言い訳以上に、そもそも人間として居るべき存在でないものが居てしまった、そう思う。
しかし村木氏は1年強裁判に拘束されたのに、なぜ証拠捏造をした謙二に対する刑期も1年半なのか。もっと服役すべきでしょう。
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読了。最後の被疑者ノートは正直読むのが辛かった。誰にでも冤罪の可能性があるとか、そんな薄い感情じゃないんだよね。勿論大前提は検察が正義で被疑者(?)が悪という構図なんだろうけど、そして大抵のケースではそれが真実なんだろうけど。そしてそうでなかったら巨悪と戦う検察は成り立たないんだろうけど。「弱いから自白するんじゃない、弱いところをつかれて自白するんだ」「特捜部の元幹部が被疑者になった時に可視化を求めた」真面目な職業人は自己と仕事に別人格を持つもので悪いのはその仕組みであって人じゃない、これは真実だと思います。面白いけど日曜日の夜に読む本じゃない。寝れなくなりそうだ。。。
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一気に読みました。
検察は真実を追求するものだとは思ってはいけないんですね。検察と真実は違う場所にいて、自分が真実の場合は、闘わなくてはいけない相手だということ。
筆者のすごいところは、常に冷静で、一見親切そうな相手の検事の特質を見抜き(「この検事のもとでは絶対に調書は作るまい」と心に決めるなど)、逮捕されても落ち込まず、今何が出来るかを考え、健康を維持するよう心がけてます。
そして、サインって大事なんだな。自分が納得していないものには絶対にしてはいけないものなんだな。
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http://blog.goo.ne.jp/abcde1944/e/95a6a78784cb0bcb3221671a40b09d74
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想像以上の内容であった。この本が出版されたことの意義は大きい。現行司法制度への信頼を復活できるのかどうか、不安を覚えずにはいられない。それにしても、ここに綴られる冷静で穏やかな村木さんには感銘した。江川さんの構成も優れている。これから法学を学ぶ者、法曹を志す者にとっての必読書であるだけでなく、一般の人々にも広く読まれるべき一冊であると思う。実効性のある司法制度改革が急務であり、改革自体についての市民モニターが不可欠であることが良くわかる。
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逮捕、取調べ、裁判、判決、その後の経緯。検察によるストーリーありきの取り調べと調書作成、不都合な証拠は隠す。家族や支援者の支えがあった幸運なケース。
検察のあまりの前近代性に愕然です。裁判員制度はめんどくさい、というイメージでしたが、やっぱり必要なんだなと。
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検察はもっと賢い人たちの集まり加と思っていましたが違いました。自分たちの筋書き、思い込みの正義を振りかざして貫き通そうとする頭の固い融通の利かない集団になることもあるという事ですね。自分は正しいと思って、人の話に耳を傾けようとしない人は厄介です。しかも権力を持っている。こんな人たちに目をつけられたら終わりです。よく戦い抜くことができたと思います。刑務官や看守の人たちは、人としての在り方を知っている人たちだったなと救われる気もしました。
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今まで、罪を犯してもいないのに自白するなんて、どうしても良く分からなかったが、この本を読んでやっとどうしてそんなことが起こり得るのかよく分かった。
このようなことが検察で行われているなんてあり得ない。
是非可視化の導入が実現してほしい。
日本国民がこの実態を知ることが、検察の体質を変えていく力になると思う。
多くの人に手に取ってほしい。
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郵便不正事件についての詳細が読める。取調べという密室の中で何が起きていたのかが詳しく書かれている。
驚いたのは供述しても調書に書かれないこともあり、検事たちがあらかじめ決めたストーリーに沿っていれば記載、違うことならスルーされていたという事実。事件の事はニュースなどで知ってはいたが、検事が証拠改竄等で複数逮捕されていた事は知らず。司法の可視化がきちんと審議されるきっかけになったとも言えるこの事件。村木さんが無罪を勝ち取れたのは幸運だったとご自身で語られているくらい、組織の不透明さと少し異常と思える体質をこの本で知る事が出来てとてもためになった。わたしの中の役人の人たちへのイメージも変わった。まっすぐ一途に国民のために仕事されてる方たちがほとんどなんだと分かったことも収穫。システムを早急に変えなければならないという村木さんの言葉も印象的。
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検察の取り調べ方がよく分かった。
描いたストーリーにそぐわないことは調書に書かず、都合の良い部分を切り取り繋げ合わせたものが調書になる・・
恐ろしいと思った。
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誰が犯人か、ミステリー小説を読むように、人は期待するが、実際には誰が悪いのかなんてわからない。
ということ。
国を訴訟しても、結局もみ消されたのは残念。
誰が、何をしたかったために起こった冤罪事件なのか?
誰もが誠実に動いた結果なのか?
「弱いから自白するんじゃない。弱いところを疲れて自白するんだ。」
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私は負けない 「郵便不正事件」はこうして作られた。村木厚子先生の著書。「郵便不正事件」の詳しい内容については知らなくて、メディア報道で見聞きした程度でしたが、この本を読んで本当に許せないほど悪質なでっち上げ事件、冤罪事件だと思った。検察の担当者は村木厚子先生という高学歴で優秀で社会的成功を収めている女性を懲らしめてやろうという嫉妬や悪意を持っていたのではと思わざるを得ません。このような悪質な検察と戦って勝利した村木厚子先生は本当に強い女性。心から尊敬します。