紙の本
「僕と同じように
2021/09/21 16:23
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投稿者:ペンギン - この投稿者のレビュー一覧を見る
無意識は円滑な日常生活になくてはならないものだが、数々の欠点がある。なので、読書その他の意識的な活動によって無意識の性質を知り、無意識の欠点を意識的に補う必要がある。というのが主旨だと思う。
単なる研究結果の羅列にとどまらず、著者の体験談や著者の家族のエピソードが多く紹介されていて、読者が自分自身と関連づけて考えやすいようになっている。
私自身が一番印象深いのは、最後の著者の両親の話だ。お父さんの言葉は泣けた。
紙の本
無意識の影響が説得的
2019/04/15 09:01
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投稿者:ルイージ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「人間の行動はいろいろな面で無意識に影響されている」というだけの話だったら、現代ではある程度常識であろう。しかし本書ではそれを、いろいろな研究や実験などから実証的に説明し、どういう思考がどういった無意識から影響を受けているか解説されていて、たいへん興味深い。
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タイトルにあるとおり、脳科学を通じて分かってきた無意識の研究結果が書かれた本。
偏見を持っていないつもりでも、カテゴライズすることで、どうしても偏見を持ってしまうことなどが書かれており、興味深いが。。。
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一つの研究を掘り下げてというものではなく無意識について一章づつ読み切りタイプの忙しい人にも優しい編集。
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≪目次≫
プロローグ
第1部 「あなた」を支配する無意識
第1章 なぜ同じ名前と言うだけで好意を抱くのか?
~「無意識」の知られざる影響力
第2章 視力を失ったのに表情が見える?
~「五感」だけでは何も感じられない
第3章 なぜ、「目の前の人物が入れ替わっても気づけ ない」ことがありうるのか?
~つぎはぎだらけの歪んだ「記憶」
第4章 傷ついた心は「鎮痛剤」で癒せる?
~人も社会も無意識の「台本」で動く
第2部 「社会」を支配する無意識
第5章 なぜ「つくり笑い」はすぐにバレるのか?
~コミュニケーションを支配するのは「言葉」で はなく無意識
第6章 「顔」で選んで投票してしまうのはなぜか?
~「見た目」と評価のダイレクトで密接な関係
第7章 なぜ、ガンディーもリンカーンも「同じ過ち」 に陥ったのか?
~分類だ先か、ステレオタイプが先か
第8章 なぜマックユーザーとウインドウズユーザーは 互いにいがみ合うのか?
~意味などなくても生まれる「派閥」と「差別」 の正体
第9章 幸せな「ふり」があなたを幸せにする?
~「感情」は、感覚と環境でつくられる
第10章 なぜ「楽観的すぎる」締め切りを設定してしま うのか?
~「自己」という歪んだレンズと、その活かし方
≪内容≫
「無意識」が我々の様々なことに影響を与え、「意図的な」行動はもちろん、「意識的」と思われていたことまでも動かしている、という本。
ちょっと冗長な感じもするが、欧米系の科学読み物の例に倣い、具体的な例を挙げつつ、さまざまな研究成果をかみ砕いて紹介してくれる。本のタイトルというか、装丁にそそられて買ったが、面白かった。
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この本は無意識について大量の学術論文を読み込んだ筆者が書き綴ったものである。この手の他の本によく見られる例が挙げられている、ありがちな本だ。
エンジニアの多くは、ヒトのココロを絶対の機械とみなして検討、設計しがちだ。今評価されている製品、アプリ、サービスはヒトをより直感的に、より正しく理解している一部の開発者の能力に委ねられているのではないだろうか。
この本を読めば、いい加減さ、認知の歪みがあるということ前提にしなければ、系として不完全だということを理解できると思う。いくら心理学が科学たりえないという話があったとしても。
この本を読んで思ったのは、無意識のおかげで素早く、効率的な判断が出来ることが意外にも多いということだ。
キリンは高い位置の植物を食べるためにあの形になったが、社会性を持つヒトはその基本となる能力をある程度は生まれつき有しているようだ。そしてそれは無意識として判断や行動に現れる。
発達障害の場合その能力が不足している、あるが活用が難しい、もしくは既に不要になっている能力を抑圧する力の欠如なのだと思った。突然騒ぎ出すというのは予め有する能力だが、不要な時に発動させてしまう障害だと言えるだろう。
システム馬鹿は一度目を通すべき。
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subliminalというタイトル通り、我々の脳が無意識の内に行っている様々なことを解説しています。取り挙げられる研究は聞いたことがある者も多いですが、新たな視点でまとめなおすと、すっきり理解できる気がします。個人的に興味深かった内容は、心の痛みを感じる刺激を与えると、身体の痛みにかかわる部位が賦活されるが、このように心の痛みと身体の痛みはつながっており、アセトアミノフェンを服用すると、社会的苦痛により耐えられたという研究です。
それにしても、subliminalをしらずしらずと訳すとは、一般の人々をひきつける文句を見つけるのが上手ですね。
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我々がこの世界と向き合うために、無意識が膨大な情報を処理していてくれる、そのことの恩恵を筆者は強調している。もちろんそれには同意するのだけれど、意識できないところで操作されているものが非常に大きいという事実がやはり怖く思える。頭のなかにパイロットがいて自分はただの巨大ロボット、そんなイメージが湧いてしまった。
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★脳や意識に関しての本はかなり読んできたつもりだが、毎回このての本には驚かされることが盛り沢山で凄く知識が豊富になった気分になれるから、どうしても手にとってしまう。多くの知識は、必ずしも、意識としての記憶には残らなくても、無意識が必ず掬いとってくれている。ということをあらためて確認させてくれた。そして、脳の何処かに貯まった知識が科学反応を起こしてくれる。生活や、考え方や、感じ方に効果的で、幸福感をもたらす、閃きを生み出すための脳への肥やしのようなものだ。
今回驚きをもって知ったことを幾つか列記しておきます(本当はもっとたくさんあるけど、紹介しきれないので、…)
『世の中か自分に伝えられたメッセージを理解する際に、幼い頃の経験が自分の予想を永遠に変えてしまっている』
☆『正義や見通しや道理がいつ何時、力や意味を失うかもしれないという絶えざる恐怖が、自分の認識を歪めている』
『私たちの無意識の心は活動的で、目的を持っていて独立している。無意識の心は隠されているかもしれないが、その影響はけっしてそうではなく、意識的な心がこの世界をどの様に経験しそれに反応するかを決めるうえで、極め重要な役割を果たしている。』
☆『無意識の層は全ての脊椎動物の脳が持つ標準的な基本構造だが、それに対して意識は、必ずしも不可欠ではない特徴とみなされる』
だから、どうしても手にとってしまう。
『人間は無意識の心が作り出した視覚を、何の疑問も持たずに受け入れる。また、それが単なる一つの解釈でしかなく、生存確立を最大限に高めるように作られていながら、あらゆるケースでもっとも正確な描像ではないことにも気づきはしない。
2014.04.22
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今回は「意識」ではなく「無意識」に焦点を当てた本。
と言っても二者は表裏一体でどちらかを示そうとすると
必ずもう一方に触れなければならないので、今まで
読んだ意識関係の本と同じ系列に入れて良いだろう。
意識が意識する前に脳内において無意識の領域で処理
されていることがいかに多いか。そして意識が見ている
世界は本当の世界ではないことに気付き、人というもの
のあり方についてしっかりと考えなければならない時代
になってきているような気がしてならない。
そう考えると最終章で示された無意識の素晴らしい力、
自己自身に対する前向きな楽観的な錯覚をもたらすこと
という結びについては手放しで喜ぶわけにはいかないと
思う。「何とかなるさ」では済まないものを、人間は
たくさん作りすぎてしまっている。
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2013年2月
田町 虎ノ門書店で購入
専門書のような難しい文章ではなく、脳科学の知識がなくても内容を理解できます。
サブリミナル(無意識)が私たちの行動の大部分を支配しているということに、私たちはほとんど気づいていない。
自分がいかに脳で処理加工された曖昧な情報を信じて生きているかを実感させられる事実がたくさんかかれている。
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原題はサブリミナル。フロイト以降際のもの的扱いも受けてきた無意識が意識や行動に大きな影響を与えているということの最近までの研究成果の紹介。
行動経済学の本と被る話も多く新鮮さは少ない。アクションの後で左脳がロジックを組み立てるとか値段を知る前と後で同じワインの味の評価が変化するなど。
知らなかったのは、ワインの味への感覚が実際に変わっていること。五感はは、感覚器官だけでかんじてはいないということ。Inception のごとく記憶を作る実験が簡単に成功いていること。
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無意識について、各研究の内容がダイジェストのようにまとまっておりよい。読みやすく入りとしてはとてもよい本だと思う
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心理学と脳科学の間の子みたいなタイトルに惹かれて購入。
洒落た表紙とカバーも気に入りました。
わたしたち人間は、自身の生活に自分ですら意識していない瞬間があることになかなか気が付かない。
他人と会話する際の間合い、時を置いて歪められる記憶、同じ性質を持つグループのカテゴライズetc...
そうした無意識が生活の中で果たす役割は幅広く、不可欠と言って差し支えない。
無意識が普段成し遂げている「しらずしらず」の世界を覗くきっかけをくれる一冊。
久々のヒットでした。
奇をてらうわけでもなく、あくまで淡々と無意識の果たす役割や実例を挙げていくのですが、「え、うそでしょ?」と思わずツッコみたくなるような研究結果が次々に提示されるのでまったく飽きません。
相手の体にタッチする人は恋はうまくいきやすいとか、ほんとかよと思ってしまいます。
そうしたなんとなく信じられない研究に非常にうまく説得力を持たせる文体と論法、さらに数多くの事象を証拠とする類似の例のおかげで、冗談として笑い飛ばすのではなく、なるほどと感心できる内容になっています。
ハードカバーP368があっという間に思うほどおもしろい本でした。
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自分では気がついていないのに思考枠組みや認識枠組みにガッチリはまってしまって、そのことすら自覚できない。世の中から人種差別や男女差別や民族差別がなかなかなくらならないのは当然だと思ってしまった。