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多数決が民主主義における最も適切な社会的意思決定方法とは限らない。本書ではこの事を、社会的選択理論という経済学の一派である学問領域の視点から、平易にしかし説得的に指摘している。本書では、多数決以外にも、より合理的な社会的意思決定方法について紹介しており、非常に興味深い内容となっている。是非社会科学を専攻する方全てにお薦めしたい一冊である。
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投票とは、数字のマジック遊びである。社会的選択理論を知ってしまうと、勝つための投票の仕組みが分かってしまい、それはもはやゲームと何ら変わりない。しかし知ることによって、どういう決め方がいいのか、を使い分けられるようになるので、それはそれでいいことでもある。
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多数決の問題から始まり、集団の意思決定方法について書かれた本。多くの人は小学生あたりから多数決の理不尽さを体験してきたと思うが、その理由が感覚ではなく証明されていくのが面白い。
この本は教科書的な本である。タイトルに「招待」と書いてあるだけあって、社会選択理論を知らない者でもわかるレベルで書かれている。しかし、専門用語が次から次と現われ、式を読みとく必要が頻繁に起きるので、スキマ時間に読むのには向かない。時間をとってじっくりと学ぶつもりで読むべき本。