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≪目次≫
はじめに
第1章 脳は妙に IQに左右される~脳が大きい人ほど頭がいい!?
第2章 脳は妙に 自分が好き~他人の不幸は蜜の味
第3章 脳は妙に 信用する~脳はどのように「信頼度」を判定するのか
第4章 脳は妙に 運まかせ~「今日はツイテる!」は思い込みではなかっ た
第5章 脳は妙に 知ったかぶる~「○○しておけばよかった」という「後知恵 バイアス」とは?
第6章 脳は妙に ブランドにこだわる~オーラ、ムード、カリスマ…見えざ る力に動いてしまう理由
第7章 脳は妙に 自己満足する~「行きつけの店」しか通わない理由
第8章 脳は妙に 恋し愛する~「愛の力」で脳の反応もモチベーションも 上がる!?
第9章 脳は妙に ゲームにはまる~ヒトはとりわけ「映像的説明」に弱い 生き物である
第10章 脳は妙に 人目を気にする~なぜか自己犠牲的な行動を取るよ うにプログラムされている
第11章 脳は妙に 笑顔を作る~「まずは形から」で幸福になれる!?
第12章 脳は妙に フェロモンに惹かれる~汗で「不安」も「性的メッセー ジ」も伝われる!?
第13章 脳は妙に 勉強法にこだわる~「入力」よりも「出力」を重視
第14章 脳は妙に 赤色に魅了される~相手をひるませ、優位に立つセ コい色!?
第15章 脳は妙に 聞き分けがよい~音楽と空間能力の意外な関係
第16章 脳は妙に 幸せになる~歳をとると、より幸せを感じるようにな る!
第17章 脳は妙に 酒が好き~「嗜好癖」は本人の預かり知らぬところで 形成されている
第18章 脳な妙に 食にこだわる~脳によい食べ物とは何か?
第19章 脳は妙に 議論好き~「気合い」や「根性」は古くさい大和魂?
第20章 脳は妙に おしゃべり~「メタファー(喩え表現)」が会話の主導権 を握る
第21章 脳は妙に 直感する~脳はなぜか「数値」を直感するのが苦手
第22章 脳は妙に 不自由が心地よい~ヒトは自分のことを自分では決し て知りえない
第23章 脳は妙に 眠たがる~「睡眠の成績」も肝心!
第24章 脳は妙に オカルトする~幽体離脱と「俯瞰力」の摩訶不思議な 関係
第25章 脳は妙に 瞑想する~「夢が叶った」のはどうしてか?
第26章 脳は妙に 使い回す~やり始めるとやる気が出る
≪内容≫
同タイトルの扶桑社の本の新書化。新書にしてはとても分厚いこの本、読み甲斐もあるが内容もよい。脳の専門家にとっては有名なエピソードばかりだと思うが、素人には読みやすく、わかりやすい。さまざまな研究者の事例を次々と挙げて、説得していく文は海外の本の体裁と同じで、ややまわりくどく感じる人もいると思うが、私はとてもしっくりときた。これも「脳のクセ?」のせい?
勉強の仕方や人との付き合い方、引いて生き方にも関連する脳のクセ?を知ることは、今度の人生にとても役に立つだろうし、若者に伝えていきたい。
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脳科学の本は、期待以上に面白かった。
自由意志は脳から生まれない。意志は周囲の環境と身体の状況で決まる。強烈なインパクト。再読したい。
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「直感的」に感じていた(というのも後知恵バイアスがあるって話もあった)、いろいろが脳科学的に裏付けがあるんだというよもやま話。その日のテストステロンというホルモンの血中量で株トレードの損得額が有意に違い、「今日はついてるぞ」という勘は単なる思い込みではないという話に驚いたのをはじめ、ホットコーヒーとアイスコーヒーの与える人間の印象の差、色の与える認知力への影響、笑顔を作って読んだ場合の漫画の面白さへの評価の差異、などなど。一つ一つが「へー!」って面白いので、読んでみてもらわねば。
新生児は生後2〜5日で母国語と外国語をきいたときの脳の反応がちがうなんて話もあったよ。お腹の中で日本語きいてるのかな?
バラの香りかいで暗記して、そのあと寝てる間にバラの香りかぐと翌日のテストの点が段違いによいなんてデータも。職場と寝室にバラの香りを置こうかな!
ブランドの話はちょっとショック、5種のワインといって値段を伝えて飲んでもらうと(本当は3種の中から適当に選び値段もデタラメ)、言われた価格が高ければ高いほど脳が美味しいと反応しているそうな…。
勉強法といえば入力と出力が大事という話とあり、「やっぱりね」と思ったわけだけど、裁判官は、意識しないと、あんまりとっさの出力のほうがないなと思った。修習生の勉強会ぐらい?気をつけよう。
よもやま話も上記のとおりどれもとても面白かったけど、いちばんは26章の、脳と身体の関係みたいな話が、たぶんほんとはとても難しい話だけどとてもわかりやすくて、いちばん面白かったかな。
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オキシトシン、人差し指とテストステロン、無意識の自分、行動が思考を司るなど、刺激的な内容。読み口は軽いので、とっつきやすい。心とは?というのが今後、解明されていくのか?
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池谷裕二"脳には妙なクセがある"を読了。
薬学博士で記憶メカニズムの研究で知られる著者が一般向けに脳の仕組みを解説したもの。
身体が脳をリードするという視点が興味深い。
睡眠ならば眠気にかかわらず、"寝る時間""休息の姿勢"がトリガーになって脳も眠り、会議で眠いのも座る姿勢が休息の姿勢だからではないかとの指摘。やる気についても同様。
○何事も始めたら半分は終了!?
理由のひとつは、第13章で書きました。脳は出力することで記憶すると、脳に記憶される情報は、どれだけ頻繁に脳にその情報が入ってきたかではなく、どれほどその情報が必要とされる状況に至ったか、つまりその情報をどれほど使ったかを基準にして選択されます。
…「やる気」も同様です。やる気が出たからやるというより、やり始めるとやる気が出るというケースが多くあります。
著者の暮らし、人柄がうかがえる記述も。
○部屋の整理整頓の極意は、「使えるものは捨てる」だと思っています。…私の感覚では「使うもの」と「使えるもの」とでは大きな違いがあります。「いつか使えるかも」という淡い期待でものを保管しておくと、豪邸ならいざ知らず、猫の額ほどの私の自宅はすぐに「当面は使わないもの」であふれてしまいます。となれば「もったいない」という感情を押し殺して、「使うもの」あるいは「必要なもの」だけを残すストラテジーが必要になってくるのです。
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教養の心理学のネタ本になるな
人間に自由意志はほとんどないというくだりが面白い
脳の仕組みから見れば思考の結果はこれまでの学習(習慣形成)から見事に予測できることなのだろう。本人だけが「考えた」と思っているだけで。思考や判断にバイアスがかかるのはこの理由なのだろう。理路整然に考えることができるならばバイアスはかからないはずだから。
この意味では日頃から何に接し何を行動してきたかによってその人らしさが作られることになる。人を判断するためには,その人の周辺を知ることが最も良策である。
森信三氏は次のように言っている
『人を知る標準としては,第一には,それがいかなる人を師匠としているか,ということであり,第二には,その人がいかなることをもって,自分の一生目標としているかと言うことであり,第三には,その人が今日までいかなる事をして来たかということ,すなわちその人の今日までの経歴であります。そして第四には,その人の愛読書がいかなるものかということであり,そして最後がその人の友人いかんということであります。おおよそ以上五つの点を調べたならば,その人がいかなる人間であり,将来いかなる方向に向かって進かということも,大体の見当はつくと言えましょう。』
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この著者の本は、いつも科学と人間の生き方をテーマにしていて、科学的な検証結果だけでなく、そこから人間がどう生きるべきなのかまで考察されているところが素晴らしい。
ただし、テーマが通底していることは理解できるが、やはり各章の独立性が高すぎ、本を何冊も読んでいるかのような感覚になる。
テーマを絞ってそこの考察を深めたものも読んでみたい。
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池谷さん、本書もおもしろい。
あとがきからもう、頭のいい雰囲気が流れている。
脳は、人々が思っているほど自由ではない、自分の思い通りではない。だから、身体のほうが先に来る。
この本のメッセージは、そんなところでしょうか。著者の本を読むと人間観をひっくり返される。
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宇宙もそうだけど、脳の分野も10年、20年で大きく変わっていくので、たまに最新の状況を読むとなかなか面白い。
広大な宇宙を突き詰めていくと超ミクロの素粒子の世界に行き着いてしまうように、脳の世界を突き詰めていくと身体性に行き着いてきたところが、この本の面白かったところ。
いつか、意識というものと宇宙というものが繋がっていく日も来るのだろうか。
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脳は不思議で、そして面白い。様々な脳の反応をケースとともに、そのメカニズムをわかりやすく解説されていて、興味深い。
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脳に関する気づきの部分が多く、読者に興味を持っておらいやすいように分野を超えて解説が加えられていて読みやすい。ただその解説がさらっとしていてもうちょっと深く読み進めたくなるところも多い。特に勉強法のところでは、入力より出力が重視されるように脳は設計されている部分はビックリで参考になりました。
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この本を読んで衝撃を受けた。第22章にあった、人間には自由意志が存在しない(のかもしれない)という内容は僕の価値観を大きく変えた。更なる研究が進むことを望んでる。
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脳研究にたずさわる科学者による、脳についての一冊なので、小難しい話が多そうですが実際は逆で、脳に関する不思議なことや面白いことしかありません。
投資家にとっては、『人差し指が短い人は株で儲ける!?』から始まる男性ホルモンの影響の話や、『後知恵バイアス』などの話題は知っていると参考になるかも
ブロガーなどの物書きには、『入力を繰り返すよりも、出力を繰り返すほうが、脳回路への定着が良い』などの話が興味深い。
他にも『集中して一夜漬け』と『毎日コツコツ勉強』を比較した場合、翌日のテストなどのような瞬間到達点はあまり差がないけれど忘れる速度が一夜漬け型のほうが速い。
記憶保持の観点では、コツコツ型が良いという結果になっているのは、自分にとってとても意義のある話でした。
変わったところでは、フェロモンの話題の『性的妄想は女性にバレている!?』で汗を介して伝わっているとのことですが、これもまた面白い発見です。
脳的に相手に好印象を与える方法として、『雨よりも晴れた日』に『アイスではなくホットコーヒー』作戦で気になる人物に接触するとよくなる可能性が高まる(かもしれません)
※詳しくは本書にて解説
軽い気持ちで読むくらいが丁度良い本ですが、話は多岐にわたり楽しい一冊です
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1505
著者が込めたメッセージ
11章 脳は妙に笑顔を作る
まずは形からで幸福になれる!?
22章 脳は妙に不自由が心地よい
ヒトは自分のことを自分では決して知りえない
26章 脳は妙に使い回す
やり始めるとやる気が出る
この章は興味深かった
23章 脳は妙に眠たがる
睡眠の成績も肝心!
全体的に緩く読めるエッセイに近い。
自分、人間を知るのにも面白い。
一度は読みたいな。
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実際に本を持っていたのにも関わらずkindleでも購入していました…w
とても分かりやすい解説で納得のいく内容でした。
いくつか既に知っていることもありましたが、私の中で一番納得がいったのは、嗅覚と脳の関係です。
アロマテラピーを一時期勉強していたこともあり、そのテキストにはアロマの香りを吸い込むことによって、血中に変化をもたらし、身体的にも効果効能があるということが書いてありました。
しかし、この本には「脳にも香りは、とても大きな効果がある」と書いてありました。
視覚、聴覚、触覚、味覚は脳の視床という中継点を通る必要がありますが、嗅覚は視床を経由せずに直接、大脳皮質や扁桃体に送られます。
五感と言われるので、てっきり全て一緒くたに考えてしまいがちですが、嗅覚は少し特別なんだなぁと納得しました。
それを読んでから、アロマって脳にも良い効果があるのだなぁと関心し、改めてアロマテラピーの必要性を感じました。
今は心理学ブームですが、脳を知ればもっとシンプルに根本的なことが理解できる、ということを最後の章で書いてありました。
まさにその通りかもしれないなぁと私も思いました。
自分を知る為にもやはり脳を知るって大きいと思います。