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多くの人にとって記憶は関連付けで覚えられている。そして、記憶を思い出す時もこの「紐づけ」がきっかけとなる。この「意味記憶」の特性について書かれた本書は、科学的な考え方や言い回しに縁がない私にも幅広い知識を誤りなく読めるよう道筋を示してくれた。
「脳ー腸相関」、夢と長期記憶の書き換え、脳内で発生する熱に関する記述などは更に詳しく知りたい。また、記憶を取り扱った映画に関するコラムも楽しいし、記憶することそのものが自分に対するご褒美となるようなパフォーマンスの設定法については頭を悩ませられた。
題名にある「名前」は代表的な「意味記憶」。
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最近、人の名前が思い出せないことが急に多くなった。老化だけでなく職場と仕事が大きく変わり覚えることが増えてしまったことも理由かと思っていたが、あまりにも思い出せないことが多く心配になってこの本を読んでみた。名前が出て来ない理由がわかってちょっと安心できたかも。
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親しげに話しかけられてこちらも笑顔で返すのだが実は「名前ナニさんだっけ…」ということが良くある。じつはこれ記憶の「引き出す力」の低下によっておこる。「覚える力」は年齢を重ねてもそれほど低下しないが「引き出す力」は年をとるにつれて弱まってくるのである。
記憶にまつわる脳の本質的な機能を語りながら、記憶の鍛え方も紹介する。
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記憶しようと詰め込んでも実際に出てこないとただ脳に肥やしになってしまう。覚えたものが出てくるようにするにはどうしたらいいのかと思ったら読んで見るのが今回の本。
意味づけをしたり、ストーリー化して覚えるとただ丸暗記するよりも脳に定着して思い出したいときに脳の引き出しから情報を出しやすい。
記憶を良くする方法の1つとして質の高い睡眠をとることが挙げられている。熱帯夜が続く日々では良い睡眠をとるのがなかなか難しいが、脳に必要な記憶を定着させるには必要なことだ。
豊かな環境では記憶力が向上するでは、日常生活に適度な刺激があると記憶にもいい効果をもたらす。そのためには「情動」がキーワードとなると述べている。何か楽しいことや面白いことをやってみて心を揺さぶると脳にも刺激になるからなあ。
ごほうびについても言及している。ごほうびを与えれば必ず良い効果をもたらすとは限らないと指摘している。「アメとムチ」はうまく使わないと効果を発揮しない。
脳もうまく使いこなさないと脳に支配されかねない。本能をつかさどる「古い脳」に身をゆだねるとメタボ街道まっしぐらになりあのミシュランタイヤのきゃやくたーのようになってしまう。
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読書録「なぜ名前だけがでてこないのか」3
著者 澤田誠
出版 誠文堂新光社
p161より引用
“仕事が単調な作業のくり返しである場合は、
その日の自分の仕事を振り返って、「今日の
仕事は大変だったな」、「今日はミスするこ
となく、目標を達成できた」と自分で自分を
褒めてあげるといいでしょう。”
目次から抜粋引用
“生き残るための知識を蓄える
なぜ名前だけを忘れてしまうのか?
苦しかった思い出が美化されるのはなぜか?
眠りが記憶を強化する
脳科学的記憶術のすすめ”
脳神経学者である著者による、脳と記憶力
について記した一冊。
脳の記憶容量から記憶力を良くする日々の
生活についてまで、間にコラムを挟みながら
解説されています。
上記の引用は、脳の衰えを防ぐための方策
についての一節。
この世界で自分の事を褒めてくれる人がいな
いのならば、せめて自分だけでも自分を褒め
て、自分の体と気持ちを大切にし、元気に生
きて行けたらいいですね。
記憶を上手く引き出すためには、感情がよ
く動かせながら物事を覚えるといいそうです。
記憶力が衰える年頃の人たちだけでなく、特
に記憶することが重要になる、受験を控えた
人たちは、勉強で忙しくなる前に読んでおい
ても損はないかもしれませんね。
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副題はたぶん編集者が売らんかなでつけたもので、実際はそんなノウハウが詳細に書かれているわけではない。
研究者による誠実な脳の働きの解説書で、初心者でも完全に理解できるくらい平易。
酒によって想像力が高まるかも、という話は、科学的には信憑性イマイチらしいが、僕は断固指示。
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脳科学から見た記憶のメカニズム、これを意識した実践的記憶法の原則を書いた本として、今まで読んだ中でベスト、と言って良い内容だった。
記憶は「意味記憶」「手続き記憶」「エピソード記憶」の3つに分けられるが、この後ろに行くに連れて覚えやすく、忘れにくくなる。その鍵をにぎるのは「情動」であり、これが強いほど記憶はupする。だから見ているだけなく声やジェスチャーなどを動員すればより早く、また長期記憶に定着する、等々具体的な脳に記憶されるメカニズムについて説明しながら解説するので納得感が強い。
今まで読んだ脳科学者の記憶、勉強ものは記憶のメカニズムの解説について(この本より)曖昧に感じるもの、自説の解説や個人的思索の開陳した記述が多くかった。この本はまず脳科学者としてその記憶の仕組みを明快に解き明かしているところが素晴らしい。構成やしくみの図解、文章についてもわかりやすく、著者の澤田氏もあとがきに記しているように、担当編集やライター(おそらくいると思う)も入念で良い仕事をしている。
具体的な記憶術としては今まで言われている事が多いので新味がないと感じた方もいらっしゃるかもしれないが、脳科学から見て有効な方法、実は意味がない方法が記述されており、むしろ既成の記憶術の峻別に役立つだろう。
しかし、書名の「なぜ名前だけがでてこないのか」というタイトルはとても本書の内容を表しておらず、手に取る読書側へのギャップを生み出すだけではないだろうか。「脳科学からわかる正しい記憶術」的なタイトルが正しいと思わる。この「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」式の売らんかな的な誤解を招く煽りタイトルの問題は、現代の経営的余裕を失った日本の出版界の大きな問題になっており(と個人的には感じる)、修正する方向に向かって欲しいと思う。
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意味記憶、手続き記憶、エピソード記憶の3種類。
意味記憶は覚えにくいので、エピソードを添える。
覚える力より引き出す力が弱まる=引き出す訓練をする=定期的な名刺の整理、名刺にメモ書き
辛い記憶を思い出すことは神経細胞を傷つける=忘れるようにできている=思い出は辛い記憶は忘れて、美化されやすい。
寝ている間にマインドセットをリセットする。メモリーコンソリデーション=質の高い睡眠が記憶には必要
ノンレム睡眠時も夢を見ている
寝入りばなの夢はその日の視覚的イメージをみる。
1周期目2周期目は最近のことを、3周期目4周期目は古いことを記憶している。最低でも4.5時間、6時間はほしい。
睡眠管理アプリで浅いときに起きる。スリープマスター
自己訓練法で自己暗示を欠けて眠りを深くする。
脳にとってアルコールは必要ではないか。アルコールは血液脳関門を通り抜ける。アルコールで前頭前野の働きを抑える=神経細胞が自由に活動できる=斬新な発想を得られる。
繰り返しは記憶の基本。視覚だけでなく聴覚も働かせる。
関連付けて覚える。
位置情報と一緒に覚える=位置情報は生命維持に関わるので記憶しやすくできている。
情動を動かす=類型化して認識しない。新しいことを発見する。
DHAやEPAは血管にいい。脳に良いというのは類推。
脳ー腸相関=ヨーグルトなど腸を整えると脳にも良い。
長風呂健康法=10分、7分、5分、湯船に浸かる。
入浴は運動と違って筋肉からの発熱を伴わない。脳からの熱を排出するのに適している。
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かなりわかりやすく記憶について教えてくれる。睡眠と記憶の関係や、なぜ授業で習った内容は記憶されにくいのか、についてや、思い出しやすい覚え方のコツまで、記憶に興味のある方はほぼ間違いなく楽しめると思います。オススメ。
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脳について分かりやすく説明してある。記憶に残したかったらエピソードを付ける、という事ならいつも通勤電車の中で英単語を覚えている学生さんは意外と効率的だったんだなと思った。そして自分にたまにある謎の頭痛の日、もしかして腸内環境が関係しているのか?
小さな頃「メメント」の映画を見て衝撃を受けた事を思い出した。また見たくなった。
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保存より呼び出しのほうが大切だった!
そうです。。。
よく眠る事は 昼間見たり感じたりしたデータを
脳みそが整理する時間なので
とっても 大事だそうです。
もう受験とか試験のない世界ですので
覚えることには興味がありませんが・・・
記憶が失わないようにしていかねば ならないお年頃ですので、興味深く読みました。
名前というものだけを 覚えるのは 単語カードを覚えるようなものなので、
名前に付随して 他の イメージもつけると
忘れにくくなり、更に 時々 その人を思い出したりしていれば、、
名前の度忘れは 防げるそうです~~
それと、やはり ウオーキングは良いそうですので
お外を歩いて 色々な刺激を感じることは 脳みその活性にもなるそうです。
ので これから暖かくなるし お散歩いかなきゃ!!