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14/04/06
6つの短編集。
こどもって多感で、世界をまっすぐに見るよね、と。そしてそれは、おとなにはもう見えない世界だよね、と。
おとなが思う以上に、こどもはこどもじゃないんだよ。
P150-
「おれら、いつまでも子どもをやってられないんだよ」
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6人の子供のそれぞれの日常を描いた短編集。友達、家族、そして恋心。きれいなお話が6編かわいらしい挿絵と共に収められています。「アスパラ」が好きでした。気の毒な境遇の従兄弟を愛おしく思う少しお姉さんのわたしの幼い思いやりの心に、読後ジワジワと泣けてきました。
「まつりちゃん」を読んだのが3年前。ほんわかして心があたたまるストーリーはそのままのようです。
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岩瀬成子は児童文学の作家ってことになってるけど、こういう短編集を読むと、子どもが主人公っていうだけで、子ども向きではないよな、と思う。
長編でもそう思うことがあるが。
子どもはどうしても小説に物語を求めるので、特にこれといったストーリーがないと、つまらないと感じる子が多い。
まあ、大人もそうかもしれないけど。今流行ってる小説なんか見てると。
そういった意味で、ちょっと上級者向けで、子どもが読んで良かったと思えるかどうかは疑問。
でも、私は好き。
太った女の子の淡い恋心を描く「こんちゃん」や、少女がちょっと風変わりな青年に抱く憧れを描いた「梅の道」など。
みんなにおススメ、って本じゃないけど。
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岩瀬成子さんの透明感あふれる文章が魅力的な短編集。それにしても岩瀬さんはどうしてこうも子どもたちの姿をみずみずしく描くことができるのだろう。それぞれに事情を抱えた子どもたちは大人側の事情なんか 子どもの直感でしっかり見据えて成長していく。
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6編の個別の作品から構成された短編集。主人公はいずれも小学生。自分が小学生の頃は、何を感じて生きていたのだろうかと、ふと頭をよぎった。昭和のにおいを強く感じるのは、ぼくだけだろうか?小学生の日常を淡々と描いた作品集ですが、心に響くものがある。
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特に気になったのは「アスパラ」・・・それは母親に置いて行かれた小一の男の子
いつもニコニコしている。
この子はこんな方法しか知らないのではと・・・
この子を守ってあげたい小5の女の子の気持ちが書かれている。
いじめ問題等が子供の目を通して書かれていて、表現が分かりやすい。
児童文学なのだけど大人が読んでも読み応えが有るのでは・・・
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思春期にさしかかる少年少女の心に吹く一瞬の風をとらえるような、6つの短編集。
「恋じゃなくても」が好き。
思春期、って今そこにある瞬間はきっと気づかないし指摘されるのも嫌だよなー。
そうやってくくられるのもきっと嫌だ。
ずっとずっと晴れじゃないし、雨でもない。
風が吹き抜けていく瞬間を感じた。
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【図書館】6編の短編集。6人の子供のそれぞれを描いている。人生ってうっとうしくもあるけど、ときどき青空が見えることもあるんだよね、タイトルの意味が分かる気がしました。
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新しいことをしてその一つ一つに新たな発見があって。
今ではもうあまりない感覚をあの頃は生きていたんだなあとしみじみ思った。
新緑芽生えるようなあの空気。
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休憩時間に少しずつ読んだ本。
公共図書館のティーンおすすめ本にも紹介されていた。
小学校高学年から中学1年生くらいの子ども達が主人公の6つの短編集。
どれもすっと読める短さ。
でも、物足りなさは全くない。
思春期に差し掛かり、自分でもうまく説明できないモヤモヤ感を抱えたこの年頃の子どもの心情を、ちょっとした行動や言動の描写などで、見事に表現している。
中学生といっても、自分はまだ小学生気分なのに、すっかりオトナになったように見える友達との気持ちのズレとか、好きとかそんなのじゃないけど、なんか引っかかる、などなど。
椰月美智子さんもこの年頃の子どもの漠然とした心の有り様を「あなた、良く覚えてますね!」と言いたくなるほどに描くが、岩瀬成子さんもなかなかスゴい。他の作品も読んでみたい。2020.6.30
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ああ、あったなあ、あんな気持ち。まだふわふわの心を持って、形が変わりやすい時だったあの時のこと。ちゃんと、丁寧に、優しく、そのまま掬い上げていて好き。
岩瀬さんの小説に流れる静かで緩やかな空気がとても良い。
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桃井さんはそれから、「ちょっと触るよ」と言って、ぼくの二の腕を掴んだ。掴まれると、急にそこに自分の腕を感じた。「人の体はあったかいよね」桃井さんは手を放した。「帰ろうか」桃井さんは言った