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山窩奇談(河出文庫)

山窩奇談 みんなのレビュー

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みんなのレビュー4件

みんなの評価4.3

評価内訳

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3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本

聖と俗の向こう側

2014/07/04 22:13

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る

サンカというのは本当にいたんだろうか。そういう言説は今でも揺れ動いているらしく、学問的な話はさておいて、しかしこの物語集は妙な面白さがある。
昭和初期の蒲田は池上あたりから多摩川べりの、草木の間にちょっと外からは見つからないように彼らの住居セブリはある。今はむろん住宅密集地なのが、そんな風景だったというのがちょっと呑気でよい。
物語の語り手である男は、刑事の手先の情報係を勤めているが(そんな人もほんとにいたんだろうか)、それがサンカの人たちの協力を得て事件を解決するというストーリーで、それっていい人であるのを飛び越えて、体制に協力的であることアピールの域になっている。
そう、彼らはみな献身的、協調的な人格者である。それだのになぜ差別されるのか、といったことは一言も書いていない。悪役めいた人物もいるが、それへのアピールらしきものさえ、少なくともこの本にはない。ないが、語り手の男の態度と、他の人間の態度などから、そう主張したい気持ちは伝わってくる気がするし、そこに共感すれば、ストーリーに緊張感をもたらされる。語り手と彼らの間の良好な関係が、いつか裏切られるのではないかという緊張だ。
しかし結局そういう破局は訪れず、日本全体が別の形の破局を迎えることになったのが実際の歴史だった。
一方で、中山道をすごい早さで行き来する男、そういった身体能力に支えられた人的ネットワークなど、それも現実的とは思えないのだが、これも当時人気のあった立川文庫あたりのノリをうまく活用しているのだろう。リアリティのないようでいて、人々の共通の幻影の上にそれを成立させているのは、綱渡り芸的でもある。
もちろんこれらの作品への関心の最も大きな要因は、ある種のエキゾチズムであろうと思う。まったく身近に存在する異文化への半信半疑の驚きや、半ば聖的にも見える人々と、世俗的な展開の入り混じった世界。幾重もの層で包まれた、核の部分が見えそうで見えないもどかしさに、どんどん引っ張られていくような物語ではないだろうか。

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2014/03/14 17:28

投稿元:ブクログ

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2014/07/22 23:29

投稿元:ブクログ

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