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大沢在昌の新宿鮫です。
最新刊「絆回廊」
ブックオフで見つけて読みました。
長務所を出た大男から物語が始まりました。
恋人、上司、親子、同僚、、、が複雑に絡みあってます。
これからの新宿鮫シリーズの方向性が変わるかもしれません。
本編だけでは終わらない、後へ引く一冊でした。
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昭和ハードボイルド。
当時の新宿歌舞伎町の雰囲気が伝わってきますね。
タイトルだけ知ってたのですが、
主人公がここまでまっとうな人だと思ってなかった。
会話がウィットに富んでて面白いです。
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大好きな新宿鮫シリーズ。
当時の新宿が手に取るように目の前に広がります。
今では見られない公衆電話を駆使した犯罪・捜査が見どころです。
何より最高にかっこいい鮫島さんに一冊目から心を奪われました。
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J様が最近一気読みしてるので後追いちう。
R様も昔シリーズで読んだらしい。
新宿勤めの私には、土地勘も加わってさらに楽しめたかも。
ドラマ見てるような臨場感かな?
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警察内部の権力闘争の結果、新宿所轄にうつった鮫島が孤軍奮闘。新宿周辺で連続する警察殺し。
鮫島が追い続ける、銃の製造者。恋人のロックシンガー。色々なものが結びついていく面白さに、エンディングまで一気に読みきった!
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とにかく何にも考えずに、「面白いオモシロイ」と、するする読める、のめり込める小説を読みたいなあ。
と、いう衝動に駆られるときがあります。
若干、安易だったり、歩留まりが見えすぎていたり、恥ずかしいトコロもあったり、再読だったり、そういうのでも、いいや!という。
ちょっと歯ごたえのある本。
ちょっと新しい発見がある本。
自分の想像力とか、関心を広げてくれる本。
そういう本を読みたい時もあるんですけれど。
と、言う訳で、恐らく7年ぶり?か、そこらの再読。「新宿鮫」シリーズの第1作。
改めて読むと、やっぱり読みやすくて面白い。それでもって、なかなか部分的に恥ずかしい(笑)。
新宿署の一匹狼の警部、鮫島さん。
一匹狼、ってところでもう充分恥ずかしいのですが(笑)、そこの構造は、
「キャリア支配の警察組織に、反逆したキャリアである」
「警察組織がひっくり返るくらいの巨大な不祥事の秘密を握っている」
という仕掛けで、なんとなく読み進められます。ここのところ、ウマイなあ。
(もちろん、警察の本当のリアルとの齟齬については、分かりませんが)
それでもって、けっこう恥ずかしいのが、
「インディーズロックの女性歌手が恋人であり、主人公の警部は作詞のアドバイスもする」
というあたりですかね(笑)。
この線は、なかなかに男性読者の安易なヨロコビツボを突いている感じで、逆に恥ずかしい(笑)。
そこの恥ずかしさを補填する感じなのが、犯罪者の側のダークサイドを「擬似一人称」的に描く、ハードな部分なんでしょう。
基本、三人称で主人公の鮫島さん越しに描写が進むのですが、章を変えて、犯人側の意識を三人称で描く。
その章は、小説の特徴を生かして、「心理を描くけど、全体像を見せない」という仕掛け。
この仕掛けは、確かシリーズを通した特徴のはずです。
それから、新宿歌舞伎町を中心に、東京周辺の地理を丁寧に舐めるように描く語り口も、恥ずかしさを補填して読ませてくれます(笑)。
第1作は、
●男色家の密造銃器製造者・木津を追い詰める鮫島。反撃に出る木津との攻防戦。
●木津の作った銃で、新宿を舞台に連続警察官殺人事件が起こる。その顛末。
●警察内の、悪役=香田、主人公の味方=鑑識の藪、上司の桃井。
●警察オタクの異常心理的な男の内面と、彼が連続殺人事件に絡んでいく経緯
というパラレルで描かれます。
なんといっても、主人公の「はぐれエリート刑事」という立ち位置が、娯楽的に絶妙。それに絡む脇役が、悪役含めて粒だっていて、面白いですね。
ただ無論、全般的に「男のロマン」的なご都合と、独特の臭さ(笑)。これもすごいです。
(大沢さんの他の本もちょっと読んだのですが、その「ご都合」と「臭さ」が凄すぎて、今のところ、新宿鮫シリーズ以外、のめりこめず…)
恥ずかしいけど「男のロマン」臭がこぼれあふれる娯楽も、たまには良いよねー…という向きには、読まない��は勿体無い傑作ではあります。
(1作読んでしまったら、恐らく全作を今年中に再読してしまいそうな気配…。
なんだかんだ、好きなんですよね…「ゴルゴ13」だって、好きですし…)
※ちなみに、何度か映像化されていまして。
正直、これはかなり小説らしい小説なので、原作を読む楽しみには適わないと思うんですが、
好みで言うと、映画版の真田広之さん=鮫島、奥田瑛二さん=木津、というのは、配役的には好きでした。
もうけっこう、昔の映画ですけれど。
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鮫島刑事がカッコ良すぎ!清廉潔白な正統派ヒーロー、優秀でおまけに男にも惚れられるほどの男前。ケチのつけようがない。優秀過ぎて嫉みを買うという刑事ものにありがちなパターンだが、こんな完璧な男が傍にいたら、上司も嫌だろうな~と納得。桃井が(陰ながら?)味方に付いてくれるのが心強い。
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もっと血と汗と暴力のハードボイルドかと思って腰が引けていたのだけど、とても読みやすくて一気読み。
食わず嫌いはいけないね。
黙っていればエリートコースまっしぐらだったはずなのに、警察の身内意識を無視して捜査にまい進する鮫島は、二人一組で捜査するのが基本なのにもかかわらず、いつも単独捜査だ。
キャリア組にもたたき上げにも与しない。
ただ、犯罪を許さない。犯罪者を見逃さない。それだけだ。
“「俺が嫌いなのはやくざだけじゃない。法に触れるような悪事をして、それでばれなければ、まっとうな人間だと思っているような奴は全部嫌いだ」”
その正義感は時として、犯罪者になる手前で救えたかもしれない人間を、救えなかった自分にも向けられることがある。
そんな時、彼女(といっていいんですよね)である晶が、彼女の歌が、心が、存在が彼を救うのですね。
口が悪くても、彼女は実に真っ当。
ごりごりのハードボイルドって、時に悪人ばかりが主張して、読んでいると酸素が足りないような息苦しさを感じるけれど、この小説にそれがないのは多分に晶の存在によるもの。
連続警官殺しに使われた改造拳銃を作った男も、実行犯も、自分と自分の好きなものでできているとても小さな世界に生きている。
もうひとり。
直接犯罪と関係がないのに、自分から犯罪のほうに身を寄せていく男もそう。
自分。自分の好きなもの。
世界にはそれしか置かない。
それが認められない時は、世界ごと壊して終わりにする。
なんと現代の若者を見事に切り取っていることか、と思ったけど、この本が出たのは30年近くも前のことなのである。
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山形小説家になろう講座で、大沢先生の講義を聞いてとても面白かった。非常に失礼ながら著作を読んでいなかった。講座の後で読んで見たのだがとても面白かった。
特に改造銃と、銃の工房と、その経路が素晴らしくワクワクした。あんな感じの秘密の仕事場が欲しい。今のオレは仕事場として借りたアパートにネットも引けずに困っているし、夜中作業していて隣人に迷惑を掛けていないか気が気でない。
捜査をかく乱するオタクもみっともなくて素晴らしかった。彼の物語をもっと読んでみたい。
悪人のゲイが何人も出てくる。主人公を強姦しようとするのも恐ろしくてよかった。
ライブハウスはドリンクチャージがないようであった。
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新宿署の刑事、鮫島を主人公としたハードボイルド・ミステリー小説第一弾。
元々キャリア組だった鮫島だが、地方の警察署に勤務した際、警察内部のごたごたに巻き込まれ、キャリアを捨てざるを得なくなる。新宿署に配属された鮫島だったが、キャリアから落ちこぼれた鮫島とコンビを組もうという刑事はおらず、単独で行動するように。「すーっと近寄って来て突然噛み付く」ような行動から、歌舞伎町のヤクザ達からは「新宿鮫」として恐れられていた。ある日、新宿署の警察官を狙った連続射殺事件が起こる。その銃の特徴から、鮫島はその銃がかつて自分が刑務所に送り込んだ改造銃作りの名人、木津の作品だと確信した・・・。
すごい!ハードボイルド!という感想です。でも鮫島がハードボイルドなのに晶ちゃんにめろめろなのも可愛いし、晶ちゃんもロックな子でマッポとか言っちゃうのに鮫島大好きで可愛い。
キャラが立ちまくった小説は苦手なのですが、これは面白かったなー。桃井さんがイケメン過ぎる。ストーリー自体はどんでん返しというほどでもないですが、なかなか波瀾万丈な構成でした。
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新宿署の刑事・鮫島は、キャリア組の出身でありながらエリート・コースを外れ、現在は警察という組織の論理に従わず、署内でも白眼視され、暴力団からは「新宿鮫」という異名で呼ばれて恐れられています。
彼は、警官2人がライフル銃で射殺された事件に特別捜査本部に配属になりますが、かつての同期である香田という警視と反りが合わず、たった一人で犯人の捜査に乗り出します。やがて鮫島は、木津要という男の作った改造銃が事件に使われたことを突き止め、単身で木津の仕事場へと乗り込んでいきますが、彼に恨みを持つ木津に捕らえられ、命の危険にさらされることになります。そんな彼を救出したのは、新宿署で課長を務めながら、無能者扱いされている課長の桃井でした。こうして一命を取り止めた鮫島でしたが、香田は特捜本部を無視して単独行動に走った彼をいっそう疎んじるようになります。
事件に異様な関心を抱く銃器マニアが「エド」という名前で捜査本部に脅迫電話をかけてくるなどの出来事があり、捜査が攪乱される中、鮫島は恋人でロック・バンド「フーズ・ハニィ」のボーカルを務める晶が犯人のターゲットにされていることを知り、彼女を守るためライヴ・ハウスへと駆けつけます。
もう少しハードボイルドな内容を期待していたのですが、男の憧れるヒーロー像を描いたエンタテインメント小説といった印象の作品でした。
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今までずっと気になっていて、図書館で見つけてやっと読めた。
警察庁にエリート採用されたけれど、過去にいろいろあって、現在は一匹狼でやっている主人公のはなし。
話の視点が、主人公以外のところでの視点が2つくらいあってどうかかわってくるんだろうと思うところが何箇所かあって、「そうゆうことか」って分かったところと、結局分からなかったところとあった。
1冊ですべての背景が分かったわけではなくて、シリーズで読んでいくことで、だんだん分かってくるのかな?
内容としては読みやすかったので、気分転換の読書としてはちょうどいいかな。
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鮫島の個性的なキャラクターが際立つ物語だった。
周囲に迎合し調子を合わせて生きていく、そんな生き方とは無縁なほど不器用な男である。
しかも、不器用なだけではない。怖ろしく頑固で信念をけっして曲げない。
やけに人間臭い顔を見せると思えば、冷酷な警察官としての顔も持ち合せている。
優秀な警察官であるがゆえに課せられた逃れられない過去の重圧。
晶のキャラクターもいい。
魅力的で鮫島を包み込む母性のようなものも感じさせてくれる。
彼女の存在は、「新宿鮫」シリーズにとって大きな意味を持っていると思っていたのだけれど。
登場人物それぞれが本当に丁寧に描かれている。
木津にしろ香田にしろ桃井にしろ、際立った個性が物語を展開させていく。
要所々々で光る描写も、説明的でないところが好きだった。
久しぶりに読んでみて「新宿鮫」はここから始まったんだなとあらためて思う。
鮫島の戦いの始まりは、私にとっては「新宿鮫シリーズ」との出会いでもあった。
初めての大沢作品が「新宿鮫」だったのは、とても幸運だったのだろうと勝手に思っている。
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実は、何度も読んでいる。大沢さんの他の作品を読むと、次にどうしても一度、コレに戻りたくなってしまうのだ。
初めて読んだときは、大げさではなく、ある種の衝撃を受けた。
ハードボイルドや警察小説を読みだす原点。晶や信頼できる上司との出会いが胸にしみる。
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内容(「BOOK」データベースより)
ただ独りで音もなく犯罪者に食らいつく―。「新宿鮫」と怖れられる新宿署刑事・鮫島。歌舞伎町を中心に、警官が連続して射殺された。犯人逮捕に躍起になる署員たちをよそに、鮫島は銃密造の天才・木津を執拗に追う。突き止めた工房には、巧妙な罠が鮫島を待ち受けていた!絶体絶命の危機を救うのは…。