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どういう人がどういうふうに考えたのか。そしてその考えは、こういうときには活きたけれども、こういうときには役立たなかった、ということ、ものを決めていくには必ず過程がある。そのときに役立つのはアイディアの場合もあるし、人柄の場合もある。
自分の国の将来にとってプラスがあると感gなえるのは当然。kれでもそのプラスというものが、ほかの人々の非情にはなはだしいマイナスにならないようにしなくてはいけない。
内向きというのはかなり無知というものにつながっている。
読んで読みすぎることはないから、その中で、一番効果的なものを2割とか3割ぐらい使えばいい。とにかく読み惜しみをしてはいけない。
緒方さんの強さ、ご自分の信念と哲学を通すことのできる強さは、官僚組織の中で出世しよう、うまくやっていこうという野心がなかったところにある。
手に入る一次資料を集めなさい、いろいろ探し回ること自体が勉強なのです。それは必ずしも論文にはねいされなくてもムダになりません。
緒方先生が指針にしているのは学問、専門性。専門性を持っているから何ができる。それを極めることによって何ができる。
現場を見るということは人間と知り合うということ。木や森を見て、これで現場いを見たというのではなくて、そこで生きている人たちに逢うのはとても大事なことだと思います。
本は読まないといけない。体系的に問題を理解するには、きちっと勉強しなきゃダメ。
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「一体、どうやったら、国の安定と人々の安定の両方を実現させられるのだろうか」(緒方貞子さん、本書より)
戦争は終わらず、憎しみの連鎖は続いている。国家に頼っていれば全てが良くなる時代ではない世界。
一人の日本人女性の姿を通して、「人間の安全保障」という国際連合の概念を人間味にあふれた具体的なイメージとして示し、希望を感じさせてくれる。
リーダーの深い思いやりが少しづつ世界をよくしていく。
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緒方貞子氏は、曾祖父が犬飼毅が、名付け親である。
3歳になる前に渡米し、その2年にもならないうちに、5・15事件で、犬養毅が、暗殺される。
その小さき身体には、もう、政治、戦争とのつながりを感じ摂って行くのである。
昭和10年 8歳で、中国へ。父親が、福州で、総長字を務める事になっての、アメリカからの移動である。
いろんな文化に触れ、又、聖心女子大に学び、アメリカ留学などを経て、結婚、子育ての中、勉学に励む姿に、この時代の女性では、珍しかった事だろう。
国連総会デビューも凄い!
国連公使として、ニューヨークへ。外務省かrあ日本政府の代表に赴任。
国連で働く緒方氏に、その当時の福田赳夫総理大臣が、「今までどちらに?」の質問に、彼女は、「台所から、国連に参りました。}と、、、何とユニークな答え方をするのかとも、、、親近感を憶えてしまった。
その国連公使の任を終えても、難民問題に取り組むのである。
そして国連難民高等弁務官に 1980年になるのである。
2000年に高等弁務官を退職したのちには、今度は2003年にJJICAの理事長に就任する。国際協力機構である。
ついこの愛で、後藤氏がISISで 拉致殺害された奥さんのも、この機構でに勤めており、貞子氏の秘書とか、、、
難民支援にあたるだけでなく、現場主義を貫き積極的に現場に足を運び、人間の安全保障を「エンパワーメント(能力向上)」と「プロテクション(保護)」の両面から人々の生活と生命を守る考え方を、推し進めている。
才女は、凄い!
お年を召しても、行動力、勉強量、推進力、には、ただただ、敬服の言葉しか見つからない。
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戦争とともにあった近現代から、「人間の安全保障」を考えられる時代を作っていく、その前線に立った人について。大学時代も大学で教鞭を執っておられた時代のエピソードも耳が痛くなるが、一次史料を大事に、そして勉強しなさいとの教えには勇気づけられる気持ちもあった。読み惜しみをしてはいけません。
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世界に通用する第一級の国際人である緒方貞子さんが残念なことにお亡くなりになられた報に接し、改めて緒方さんのことを何も知らないことに思い至り、手に取りました。
曾祖父が犬養毅で義理の父が緒方竹虎で、東西冷戦後の混沌とした時代、大量の難民を生み出した多難な十年間を国連難民高等弁務官として、世界中の紛争地帯を飛び回って精力的に問題解決に尽力されたスーパーウーマン、というイメージは持ってはいましたが、その人となりは全く存じ上げず、この本で人物像が多面的に理解できた気がします。
並外れた知識と行動力で胆力もあるスーパー国際人、このような方が我が国の宰相に最も相応しいと思うのは、私だけではないと思います。平成以降の政治家を見渡すと特にそう感じます。本当に惜しい方を亡くしました。
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カテゴリ:図書館企画展示
2019年度第5回図書館企画展示
「追悼展示:緒方貞子氏執筆本等」
展示中の図書は借りることができますので、どうぞお早めにご来館ください。
開催期間:2019年11月1日(金) ~ 2019年12月23日(月)
開催場所:図書館第1ゲート入口すぐ、雑誌閲覧室前の展示スペース
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「多様性とどう対応するかーー。やっぱり尊敬しなくてはいけないのでしょうね。(中略)隣の人は自分と同じとは思わないほうがいいですよ。あなたと私は違うのです。違った部分については、より理解しようとするとか、より尊敬するとかしなくてはいけないのではないでしょうか」(14ページ)
「私が決めなくてはならないのです。(中略)そのためにいるのですもの、私。トップというのはそのためにいるのです」(14ページ)
「自分の国の将来にとってプラスがあると考えるのは当然だったと言えるでしょう。けれども、そのプラスというものが、ほかの人びとの非常に甚だしいマイナスにならないようにしなくてはいけない。そのときに、どこまで現地の人たちにマイナスになるものが許されるのか、それは考えなければいけませんよね。」(111ページ)
「内向きはだめですよ。内向きの上に妙な確信を持ってそれを実行しようとすると、押しつけになりますよね。(中略)内向きというのは、かなり無知というものにつながっているのではないでしょうか。」(112ページ)
「女性が子どもを産み、育てることは、キャリアを重ねていく上で、ハンディになることもあります。でも、女性には男性と違うサイクルがあるのです。だから、焦って目標を決めるより、自分のサイクルに合わせてゆっくりと生きながら、長期戦で構えたほうが良いと思うのです」(123ページ)
「UNHCRは、被害者たちが国境を越えたかどうかにかかわりなく、被害者たちのもとに、そして側にいる必要がある」(176ページ)
「リーダーを務めるには、度胸も大事でしたね。あるいは勇気があることも大事でした。(中略)いつまで経っても、ああだこうだと考えていたら、トップが何のために存在しているのか、分かりませんからね」(180ページ)
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「内向きは無知に繋がる、押し付けに繋がる」日本人は島国だから、より自覚して情報を取るべき。
しっかり勉強して、自分の考えを持つこと、さっぱり生きたいと思った。
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リーダーシップに必要なもの。決断力 傾聴力 広い視野 先を読む力 気品。与えられた使命を成し遂げる精神力をもつ日本人。女性だから、女性なのに、そんないい訳をよせつけない。
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緒方貞子さんの生き方が素晴らしいのはもちろんのこと、聖心女子大学のシスターの言葉、ご家族の支えも、心に染みました。
難民問題をどこか他人事のように考えていましたが、ちゃんと勉強しないとと思いました。