紙の本
摩訶不思議
2017/01/28 15:31
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投稿者:ねこる - この投稿者のレビュー一覧を見る
古典文学のようなそうでないような、新しいジャンルで とても不思議な世界のお話。
ストーリー的には難しいとかはなく、どちらかと言えばカジュアルに読める。しかしなんとも言葉のリズムやら、表現のチョイスがとても素敵で、他の本も読んでみたくなった。
本としての装丁もヒグチユウコ氏のイラストもピッタリで素敵です。
この本は電子書籍ではなく紙媒体で買って価値があると思った。
紙の本
言葉のリズム感に清新な印象を受ける。
2015/08/23 20:56
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投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
このややこしいタイトル、しかし声に出して読んでみると語呂がいいというか、リズムのよさに気づく。ごめいじゅてんてんささめがやつゆき。作者の「音」を選ぶ感覚のよさを感じる。題名だけではなく、出てくる人物の名前も「夜見闇君(よみやみくん)」や「繭君の終日君(まゆぎみのひねもすくん)」など、洒脱でインパクトのあるものが多い。文章も、古文調を織り交ぜつつリズミカルにつくられている。
この作品では、不可思議な世界に主人公が足を踏み入れながら、その不可思議さがごく自然なものとして取り入れられている。その雰囲気には鏡花文学を思わせるものがある。表題作以外に二編収められている。「かげろう草紙」もおもしろいが、一番よくまとまっていて味わい深いのはやはり表題作。
紙の本
古くて新しい普遍的なものがたり
2022/03/22 09:12
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投稿者:amisha - この投稿者のレビュー一覧を見る
猫を中心にした動物・生き物たちの世界。
日本書紀や古事記を連想させるような登場人物の名前。
でも内容はむかしばなしというよりもファンタジー。ときどき滑稽。
ヒグチユウコさんの挿絵がさまざまな情景を掻き立てる。
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装丁がステキすぎてジャケ買い。ヒグチユウコさんの装画で、本作りのルポを書いていた名久井直子さんの装丁。カバーを取った中身がまた素敵。お話は短編が3つ納められていて、どれも摩訶不思議な内容でした。
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んー…わからん。。。
語り口調は好きなんだけど、結局なんだったのか。
摩訶不思議というか、不思議の正体すら判明しないような、もやっとした霧に包まれて終わってしまった。
タイトルは面白い雰囲気なんだけどな。
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装画を見た瞬間に「ヒグチユウコさん!」と反応してしまった。
小説の装画やってほしいな~と思っていたので嬉しい。まずは装画を堪能。
中身は不思議な話3編。1つ目は「夜は短し歩けよ乙女」を思い出す語り口。
この雰囲気がかっちりはまる人は好きなんだろう。自分にはあんまり合わなかったか…
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結論があいまいで、う~ん・・・と、なんだか鬱憤がたまるが、独特の世界が面白かった。あと、1文が長いのにすらすら読めるのが不思議
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日和さん2冊目、火の旅とは打って変わりのっけからPOPな擬古文炸裂!読みにくい筈がどんどんページが進み面白くて仕方なし…全くもってえらい人が出て来たものである。
三つのお話の繋がりは冥府か?書くことを赦された作家のみが奏でられるリズムがなんとも心地よい。
夜見闇君のお使いを微笑ましくも全うする猫君は我が道を進んだ、影に誘われた少女は闇に堕ちた、そして魍魎の如きに摘まれた草双紙売りは全弾装填ロシアンルーレット状態の八方塞がりに顔色を無くす。
曖昧な日本語を縦横無尽に操りこんなシュールな紡ぐ作家を紹介してくれた小川洋子さんに感謝です
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文体が面白いので読んじゃった。お話は、えっ?と思う位あっけなく終わり。それこそ、竹林で道案内を見失ない、クラクラする気分が味わえる。
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帯文:”摩訶不思議な「異界ツアー」へようこそ。”
目次:御命授天纏佐左目谷行、行方、かげろう草子
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図書館で、タイトルが読めず気になる。
手に取ったら、装丁がヒグチユウコさんじゃないですか!借りる!!
というわけで、あらすじも評判も作者さんも全く知らないまま読んだ一冊。
三編の短編集ですが、どれも独特の文体、表現の仕方にくらくらしながら怪しい世界へ連れていかれます。そもそも登場人物が人間でなかったり。
猫の夜見闇(よみやみ)君の屋敷に居候する私は、主君の命を受け、蚕の繭、終日(ひねもす)君のお供として佐左目谷君を訪ねる旅に出る。無事に彼ら(?)は辿りつけるのか。
最初は不思議なこと、分からないことばかりで、迷子になってしまう。途中で慣れて道を見つけて、あ、こっちだとずんずん行ったら道が途中でなくなった、というような終わり。
呆気にとられるもそれが余韻を残して良い気分。
これもお正月に読んで良かった一冊。
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2.5。表紙勝ち。詩人だけあって言葉は綺麗で味あるし、雰囲気も悪くないが、三話読むとそれにも飽きてしまう。
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3つの短編からなる1冊。古文調が多用され、どれも奇想天外な物語。
現実味がない展開にわくわくする。
異世界にトリップした気分になれる。
装画はヒグチユウコによるものである。装画のシュールレアリスムと内容の世界観が合致していて、この本にしてこの装画といった感じ。
これまで読書に実利的な意義を求めていたが、そうでない本にはそれなりの魅力があると、この本を読んで思った。
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あちら側に行ったきり戻ってこられない。心細いのに、やみつきになる。一寸先は闇。でも、闇に飲まれた後にも、物語はつづいてゆく。
ヒグチユウコさんの挿絵もとてもよい。隅々まで堪能した。ちょっと「食べて」しまったかもしれない。
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独特の文体で、その紡がれる言葉の流れで、まず別世界に連れていかれ、ところどころ鮮明に描かれる積層するイメージをくぐるごとに、いつのまにやらまったくの異世界の中を登場人物たちと一緒に歩いているような錯覚の中をさまよっている。御命授天纏佐左目谷行、行方、かげろう草紙の3編。たまには異世界をさまよいたい方に。