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幼い頃に相国寺の塔頭に小僧に出された経験のある水上勉さんらしい輪廻転生や今を生きることの大切さなどをわかりやすく物語にした児童文学です。
トノサマがえるのブンナくんが高い椎の木のてっぺんに登るんだけど、そこは恐ろしい鳶がエサを貯蔵しておく場所だったんだ。
そこで半殺しの状態で死を待つだけの状態になったかつての天敵たち:ヘビやモズなどの会話をこっそりと聞くんだけど、そこからブンナくんはいろんなことを学んでいくってお話でした。
過去の悲しみや世間の不条理は常にあるけれども、生きるよろこびを謙虚に受け止めて、今を生きていこうってお話でした。
素晴らしいお話だったよ!
ちなみに「ブンナ」って名前は、お釈迦さまのお弟子さんの名前からとったんだそうです。
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1972年初版、1980年改版。トノサマガエルの主人公がシイの木の上で見聞きした話。弱肉強食の世界と不合理を受けいれ、生きる上で大切なことを考えさせてくれる。2018.6.10
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トノサマがえるのブンナは、ある日椎の木のてっぺんに登った。しかし、そこは鳶が餌を貯蔵するところだった。雀や百舌、鼠、へび、牛がえるが次々に運ばれてきて、誰もが生きたいと泣き、後悔し、あがき、そして鳶に食べられた。ブンナは恐ろしくて降りられなくなった。そして、生と死について考えるようになった。果たしてブンナは生きのびて木から降りられるのだろうか。水上勉が子どもたちのために、そして大人たちのために編んだ童話。
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読む前は、童話であり、お寺近くに住まうカエルや動物たちが出てくる話だから、ホッコリするものかと思いきや、壮絶な物語でした。
冒険大好きで跳ぶことが得意なトノサマガエルは大きな木を見つけ、好奇心から高いところまで登りますが、危険な場所にたどり着き、そこから大きく物語が始まります。
色んな動物たちの優しさや思いやり、時には非道さや残酷さが描写され、自然ってこんなに弱肉強食の世界なんだな、でも、美しいところもあるんだなと感じました!
少し教育じみてる部分もありましたが、改めて普段の生活では気づけない大切な事を学べました!
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舞台劇用に作られた作品ということで、舞台で演じられるところが目に浮かぶような内容だった。
カエルでありながら、椎の木のてっぺんを目指し、そこで遭遇するトンビに連れ去らわれてきた様々な生き物の様子を描く。
日頃、強さを装っているものでもあっても、そうした姿だけではないという一面を描くとともに、他者の気持ちを理解することと、日々生きていくことの価値を描き出す。
舞台を見てみたいと思った。