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おお、『ノラネコの研究』コンビ! ということで即決。
オーストラリアの自然保護地区に暮らすノネコたちの様子を長期にわたって観察したレポート。
他の動物たちとの共存や敵対の様子、子育ての様子などを詳しく観察している。
長期戦のフィールドワークのあいだの研究者の気分などもおもしろく感じとれる。
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オーストラリアの自然保護区で暮らすノネコ(のら猫)の母子の観察を元にした絵本。
文を書かれた伊澤さんは琉球大学でネコ科動物(イリオモテヤマネコ、ツシマヤマネコ)の研究をされている方だそうです。
ブログはこちら。
http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/4718123.html
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『ノラネコの研究』がとても良かったので期待して読んだ。
この著者は語り口が柔らかで(勿論読者層を考えてのことだろうけど)、かつ分かりやすく、猫への深い愛情が感じられる。
この本は、更に海外へも研究対象を広げ、イエネコでありながら野生化して、草原で狩をして暮らす猫の生活を観察している。
『ノラネコの研究』は素人でも頑張ればできるかも、というレベルだったが、こちらは発信器を付けての観察なので、研究者でないと無理なのがちょっと残念。
しかし野生化しても環境に合わせて生き抜く猫の逞しさに感心した。
猫好きとしては、猫が自由に暮らせて幸せなら嬉しいけれども、この本の観察段階では野生動物としてはあまりに死亡率が低すぎて、猫が増えすぎてしまうんじゃないかと心配になった。もともと外来動物なんだから、いくら兎も増えすぎだとは言っても、生態系のバランスが崩れてしまう。
そんなことを考えていたら、オーストラリアで猫を殺処分するというニュースを聞き、ああやっぱり…と。
もとは人間が悪いのに、動物を殺すことになるというのは耐え難い。
この本の猫の子孫は生き延びることができただろうか。