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牛以外のミルクの歴史もありましたが・・・
全般に牛乳の歴史。
それも衛生・安全中心の、いわば“白い悪魔”の歴史。
なんというか・・・かなりネガティブな気分になりました。
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ミルクほど密接で日常的で、なのに好き嫌いも功罪も主張が激しく分かれる食品はないが、歴史について社会との関係が縦軸にまとめられたものは案外なかったので、とても興味深く読んだ。
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日本で牛乳が普及し始めた頃には、海外の衛生技術が大分進んでたんだろうなと思った。ミルクが用いられるヒンドゥー教の苦行の祭り、痛そうだけど、背負っている沢山の小さい壺に圧倒される。ミルクを暗闇の中で運ぶシーンのあるヒッチコックの映画「断崖」も観てみたい。日本でも学校給食で牛乳を飲んだが、海外でも子供に普及させるために同じようなことをしたんだ。今は牛乳単体で飲むよりコーヒーとかココアの粉末入れてもむのが好きだな。
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乳製品販売網のあらゆる場所で調色、添加がなされた。晩夏はミルクの生産が減ることもあり、牛乳を12時間放置してクリーム層を取り除き、脱脂乳に水を加えて量をごまかした。
1860-70年代にかけて、17ガロン(約80リットル)入り大型牛乳間の輸送量は右肩上がりに増加した。低温設備も適切な保管も無いので、24時間の輸送で病原菌の増殖には十分だった。牛乳検体の内、異常なしは32%、6%は汚染、12%は白血球過多(牛が感染症であることを示す)、10%に牛型結核菌(牛結核。牛乳を介して人にも感染する)だった。
1890年には防腐剤としてホルマリンも混ぜられるようになった。
牛乳を飲むことが危険だったことは間違いなく、19世紀を通じて乳児死亡原因のトップは下痢だった。1840年代から母乳保育が減少したのは、労働者階級の女性の乳の出が悪いか、家事負担を減らすため。中流・上流の場合は人工栄養で育てることが社会的慣行だった。都市部に出た女性たちには、母親が母乳で育てるのが当然と言う地方の伝統から解放されたことも影響した。