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レビューはブログにて
http://ameblo.jp/w92-3/entry-11849553126.html
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人間は自分を他人または過去の自分と比較する事で幸せになったり、つらくなったりする。要するに、幸せは他人や過去の自分に対する嫉妬や優越感と裏腹の関係にある。本当に幸福になりたいなら、この比較をやめる事から始めるしかないのだろう。
何をもって幸せと感じるかは個々人によって異なるので集計には意味はない。が、主観的厚生分析には不公平を明らかにし、社会の病理を浮き彫りにする事が可能なので、政策にいかせるらしい。この「幸福を科学する」事には賛否両論があり、決着は永遠につかないような気はする。
全体的に感じるのは男より女の方が幸福度は高いという事かな。男は許されないが女は許される事が多い社会という事だろう。まさに「男はつらいよ」。結局は、隠遁生活がイチバンなんじゃないの?って気もしてくるが。
女性の場合、フルタイム<パート<専業主婦と幸福度が高い。というのは少々イガイ。これでは女性の社会進出は進まないだろうなとは思う。もはや働かなくてもよい相手と結婚するのは殆ど無理だし、だから結婚もしないし少子化も進む。
<本書で明らかになった事>(イガイ性はないかな)
・仕事が非正規雇用だと、不利になるのは所得だけではない
・卒業後に初めて就く職が、その後の人生に大きな影響を及ぼす
・貧乏な家に生まれると、その後の人生がかなり決まってしまう
・子供時代の虐待やいじめなどのつらい経験の影響は、大人になってからも消えない
・所得格差の大きな地域に住んでいるほど、幸せを感じにくい
・所得が低いほど、また所得が低下するほど、所得格差で気が滅入る
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主観について社会学として評価するのが新鮮だった。女性の感覚についてはなんとなしに納得がいくところが怖い。定量化のアプローチは色々あるのだなと感心。
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■自分が幸福だと思う度合いに、一体何が影響しているのかを調査データから明らかにしようとする経済学。統計的扱い含めてたいへん勉強になりました。
■主観的な相対所得と幸福度の関係がよみどころ。
男性は同窓生と比べて自分が裕福と思うよりも、貧しいと思うほうが幸福度への影響力が大きい。つまり優越感よりも劣等感のほうがつよく幸せに作用してしまう、ということですね。
■あとおどろきだったのは、日本の女性は、夫婦の所得のうち自分の所得割合が高いほど、結婚満足度が下がること。「パート主婦」という特殊なカテゴリがある日本は伝統的な役割分業を望ましいと考えているのかもしれません。
ちなみに、男女共働きが共産主義政策によって広まっている中国は逆。個人志向のつよいアメリカでも逆の相関です。
(小林)