紙の本
南部芸能事務所シリーズ第二弾。
2017/05/12 22:46
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投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る
前から気になっていた畑野智美さん。おかげさまでようやく
読むことができました。シリーズ一作目と同様、連作短編集です。
南部芸能事務所の若手漫才師の新城溝口を中心に、
視点を変えながら物語が展開していきます。
新城と溝口は大学に通いながらデビューしました。
友だちの橋本に誘われて南部芸能事務所のライブを見にいった
ことがきっかけですぐに研修生となり、溝口とコンビを組んで掴んだ
小さな小さな事務所のライブ。
最初のギャラは五百円。
デビューのギャラは一組あたり千円だから、コンビで割ると半分。
トリオだと三分の一。
新城は五百円玉を見つめ、どうしたらいいんだろうと悩んでいます。
この雰囲気、なんかいいですね。
自分が初めてもらった給料のことを思い出しながら読んでいました。
漫才のネタやライブのシーンはなく、舞台裏の人間模様が
語られていきます。できれば漫才シーンがあるともっと良かったように
思いますが、仕方ないです。
新城の漫才にかける思い。ほかの漫才師たちの思い。
支える人たちの思い。とても真面目に漫才という芸を極めようとする
心意気が感じられます。
だから、異色の登場人物が入るとアクセントになります。
川崎さんという事務所の先輩は、ひと頃はブームの中心にいて
憧れられる存在です。しかしいまや落ち目の存在。
「相方」という章に出てくるのですが、何とももの悲しく、
こういう話を書けるから人気があるのかなと思いました。
> 俺を好きなわけじゃない。同類を探していたんだ。
川崎の目に映ったあわせ鏡の現実。頭がすっと冷えますね。
挫折しそうになりながら頑張ろうとする人たちの話が多いです。
短編なのでシリーズ第二弾のこの本から読んでも
大丈夫そうです。ほかの作品も読もうと思いました。
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書影や案内で「南部芸能事務所」の続編とは分かったけど
「メリーランド」とはなんぞや? そのネタは最後の最後で明かされる。ああ!とかひざを打つ気分。
ちょっとしょっぱくて痛い青春群像。
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前作の南部芸能事務所、のときより面白く読めました。なんでだろ、格段に面白く感じたし、続きが気になる、早くも続きを楽しみにしてしまっている。
新城と溝口のコンビが板についてきて、南部芸能事務所内でも気持ちの変化やら環境の変化が前作のときよりも大きく動いたからかな。
コンビ名は、ん、か、濁点もしくはその両方がつくコンビ名が売れる。なるほど。確かに思いついた芸人たちはそれらがついていたなー。
メリーランドの今後が楽しみです。
スパイラルの2人がちょっと悲しかった。けど愛だなーとね。
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「南部芸能事務所」続編。
まったく忘れているが、面白かった。
続き楽しみやけど、別の作品も読みたいー。
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若手芸人の姿を描いた連作。
シリーズ第2弾だということを最後に知った。
やや登場人物多過ぎて混乱。まぁ、いろいろある世界なんだろな、という感じ。
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“トリオ”の冒頭------
小学校三年生か四年生くらいの時だったと思う。
家に帰ったら、玄関マットが薄いグリーンのものに替わっていた。朝学校に行く時は黄色だった。
「南部芸能事務所」の続編。
新城と溝口の新人漫才コンビ二人とその周りにいる人々の出来事が綴られた7本の短編集。
前作の「南部芸能事務所」に比べ、格段に完成度の高い作品。
彼女の作品を読むのはこれで四作目だが、急激な進歩に驚くばかりだ。
畑野智美、これから目が離せない作家になりつつある。
それぞれの短編全てに深い味わいがあって、登場人物の心情の揺れ動き、葛藤と機微が、しっかりと伝わってくる。
恋愛、漫才への思い、将来への不安、人間としての生き方など、柔らかな表現を駆使し、読者の胸をホロリとさせながら、心情に訴えてくる。
新城も溝口も他の先輩や仲間たちも、様々な壁にぶつかりながら成長し、新しい道に進んでいく。
別れるもの、去る者、彼らの思いを知るにつけ、「新天地に幸多かれ」と祈らずにはいられなくなる。
若いうちは、人生は何度でもやり直しがきくのだから。
いいねえ、“メリーランド”。
ファンシーで、ダサいけど素敵な名前だ。
これを選んだ、溝口の母親と鹿島ちゃんに拍手。
二人の今後の活躍が楽しみだ。
お薦め作品です。
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完全にファンになってしまいました。
南部芸能事務所の芸人さんたちの。
新城や溝口だけでなく、ナカノシマや津田ちゃんや
スパイラルの2人やテネシー師匠。
それと事務所の雰囲気を変化させた事務バイトの鹿島ちゃんや社長まで。
みんなみんな、すっごく気になります。
私は「そう思う人」寄りなので
「そう思わない人」達が何かと気になるのでしょうか?
ネタを見せられる訳ではないのに…畑野さんってすごい作家さんです。
南部芸能事務所にかかわる人々の物語7編。
『南部芸能事務所』の続編です。
『南部芸能事務所』は停滞感というか、そこから動けない何か
みたいなものがあり、重たいものが流れていましたが、
『メリーランド』は確実に何かが動き出してます。
1話1話に主人公がいて、その人の心情がつづられるのは
『南部芸能事務所』と一緒なのですが
会話文が多くなった気がしますし、テンポが感じられました。
読み終わってすぐ、次回作をジリジリ待つ心境になる一冊です。
事務所のライブデビューとコンビ名を決定した新城と溝口は、
これからどんな風に化けていくんでしょうね。
ナカノシマも変わりますね、きっと。
今回は私の好きな保子師匠が、ちょっとしか登場しなかったのですが
これからも健在でいただき、事務所内をピリッとさせてもらいたいです。
できれば次回作に「シフト」の古淵さんを
また登場させてもらいたいです。
中野さんと恋愛に発展!なんてあったら素敵ですね~
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以前、読んだ『南部芸能事務所』の続編。いつの間にか、シリーズになっていた。前作に引き続き、お笑い芸人という職業や世界の厳しさというものを作品を通じて感じる。結構、波乱万丈なのだがそれがミソのような気もする。どの職業も厳しいのだがお笑い芸人になると売れるまでの給料というものが悲惨すぎる。夢を追い続ける、追いかけるというのはいずれ見切りをつけないといけない気もする。
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「南部芸能事務所」の続編でした。こちらを先に読んでしまいましたが、短編集ということもあって問題なく読めました。芸人たちとその周りの人たちが繰り広げる恋愛模様を描いた連作短編でした。
コンビ名のヒット法則は言われてみればそうなんだな~、と思いながら面白く読みました。メリーランド、なるほどね。
芸人小説というよりも恋愛小説で、読みやすい作家さんだなあと思いました。ほんとの若手芸人さんとかでドラマ化とかしてもおもしろそう。
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やっと読めた!
ずっと読みたいと思っていたのに、なかなかその機会がなかったので、ワクワクしながら読みました。
思った通りの内容に納得&安心。
面白かった... の一言に尽きる。
芸人の中で繰り広げられるその人間味と独特な世界観に、一気に引き込まれる。
続編というカテゴリーに収まらない、新たな物語を楽しむことができました!
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南部芸能事務所の2作目。
南部芸能事務所の新人芸人コンビ・新城と溝口を中心に、タレントやその人たちと関わる人の視点から話が進んでいく連作短編集。
前作から記憶が飛びつつあったけれど、サクサク読めました。芸という厳しい世界で成功しようとがむしゃらに動いたり、苦悩しながら生きていく様子が、リアルのような気がした。インターバルと新城溝口の二組はいい関係になるのかな?
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『南部芸能事務所』と『メリーランド』
続けて読めたので、この世界に
すっかりどっぷりハマってしまった。
事務所の中でコーヒーをこぼし
大騒ぎになっているところなんか
みんな楽しそうなのが目に浮かぶようで
あぁ、私もここで働きたいわーと
切なくなるほど。
個人的には映画館で働く古淵さんが
気にいっている、お笑いなんてと
冷めた目線で中野さんを見ながらも
ついつい世話を焼いてしまうような
素敵なキャラクターです。
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シリーズⅡ。芸人の話しだがやっぱり何かが足りない…
2014.8.23
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表題作メリーランド
最終編だったからか「ププ。へんなの~」とならずに、「あっそんなかんじ」と妙なしっくり感があったのが不思議
長沼さん、今後どうなるのかなぁ
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「南部芸能事務所」の続編。章ごとに視点が変わって物語が進んで行く短編集。
テンポ良いし、読みやすくて、一気読み!
皆良いキャラして友達としての見守りたくなるカンジ(^^)
続きが楽しみ!