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最初に発売された文庫を読んでから、もう2年。お馴染みの2人も、仕事・家庭ともに環境が変わっているのがリアル。
特に、今回の亜紀は結婚・出産を経てワーキングマザーとなっており、その難しさや問題点が色々と降りかかってくる。理子の方は相変わらずバリバリ働いていつの間にか出世しており、それを絡めて東日本大震災を本屋や本にまつわる事柄と絡めてのストーリー展開が上手い。
ワーキングマザーと東日本大震災、異なる2つをそれぞれの目線から、時にはエピソードを絡めつつ進めていき、最終的に成功エピソードとして繋げており、とても気持ち良く読み進められた。
自分自身の働き方、生き方についてもちょっと考えさせられるところもあり。終わっていないエピソードもあるし、亜紀の展開も気になるし、4も期待。
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シリーズものを書いていくうちに、どんどん上手くなるとはこのことだと思う。1の嫉妬からのドタバタ、2の育児と仕事の両立のこと、そして今回の3は震災がテーマ。特に今作は震災の悲惨さや3年経った現状を重くならずに描きこんだ名作だと思う。
このシリーズはずっと続いてほしいと思う。
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仕事と育児の両立、慣れない分野の担当、、などなど。特に女性の書店員さんには共感できるところがいっぱい。理子さん亜紀さんコンビには毎回励まされてます。4も出るのかな。期待。
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最後の一ページで、なんとも言えない気持ちになる。仕事に対する姿勢がよてもいいなと思う。あきのように、自分も志持てたらなぁ。と思う。本が好きだから、書店員さんへの憧れもあるし、そういう目線で読んでても、面白かった。
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仕事と育児の両立で悩むのは相変わらず女性の方なのだという現実が重い。実の母親だって、助けてはくれるけど本心では……というのが現実だし。なんだかんだ理論武装して、無理やり理屈をつけて折れていくしかないのかと思うとちょっと悲しい。シングルファーザーでもないかぎり、男性はこういうふうには悩まないもんね。
震災関連のパートでは、震災に対する感じ方に温度差があることが描かれてるのがよかったかな。どうしたって温度差はできるし。ただ低いほうが責められてる感じになるのは残念だと思う。東北の震災に心を痛めなければ人にあらず、みたいに思われるのはちょっとなあ。
でも東京の人にとっては、やっぱり他人事にはできないことなのかもしれないと思った。
地震は日本中どこでも起きているし、災害だってどこでも起きているんだけどね。
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2でも感じましたが、よく取材されているなぁとまず感心します。今回の大テーマは震災。そして働くママの葛藤。警戒されまくりの現場を仕切る女上司のテクニックがちらり、と言ったところでしょうか。
震災について書かれた多数の「震災文学」と呼べるような本のうちの数点が本文中に紹介されていますが、本作もエンターテイメントながら震災文学に加えても良い著作だと思います。
沢村さんの心を思うと胸が痛くなる箇所が何箇所もありますが沢村さんのような、そして芙美子さんのような方が今もたくさんいらっしゃるのでしょうね。
そして市川さんのように震災に冷めてしまっている人も。
市川さんのような人もきちんと書いているのはいいですね。この時期ならではというタイムリーさを感じます。
1作目では亜紀のような女性は嫌いだ、と思いましたがだんだんとはっきりしていて気持ちがいいと思うように。そして個人的には伸光さんがどうも好きではなかったのですが、彼も成長して行っている感じがしました。
まぁ、あんまりいい人になりすぎても話がつまんなくなりそうですが(笑)
これはまだ続きますね。第2の亜紀も登場したことだし、続けないとファンが納得しないでしょう。
理子さんにもいい話が起きてくると期待しつつ次作待ちします。
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東京都議会や国会での女性蔑視ヤジがニュースになってる折から、仕事と育児の両立で悩む亜紀の姿がタイムリー。
うちなんかは妻がパートだというのもあるんだけど、やっぱり育児の負担は女性の方に掛かってるもんなぁ、と少し反省。
もう一つのテーマは震災。
『今、震災?』と思ってしまうこと自体が関心の希薄化の証明みたいなもので、東北では“今も震災”なんだということをついつい忘れていることに気づかされて、こちらも反省。
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今回は震災に関して本屋さんに出来ることを考えているお話。
私も震災は仙台で経験してるけど、
震災のために何かしたことってあまりなくて、
仙台市内はもう震災の跡を感じることもないけど、
まだ仮設住宅もたくさんあるし、
まだ終わってないんだよなと実感させられた。
本の中にもあるけど、
今だから出来ること、今だからやらなくちゃいけないこと
まだまだたくさんあるのかもしれない。
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作者の碧野 圭さんがしっかりと自分のテーマを持って取材をし、思いを持って物語にされていて、読みやすく、感情移入しやすい小説。
登場人物一人一人にしっかりとした人格があるのがいい。
ドラマ化、映画化もあるかも。
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町本会のために再読
碧野さんがその足で回った100以上の書店の、100人以上の書店員の、それぞれの思いがいろんな形でここにあるんだよな、としみじみと。
だから、いつもこのシリーズを読むたび、どの登場人物にも自分を見てしまう。その時、その状況、その立場によって変わる自分の思いや考えを投影させてしまう。わかるわかる、と思う。
書店員として、妻として、母として、女として、そして、ヒトとして真っ当に働いて真っ当に生きていく。そこに起こるあれこれの問題たち。きっと彼ら、彼女らと一緒に私も成長していく。このシリーズが続く限り。
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今回はいつもの大騒ぎするシーンがほとんどなかった。その分、主人公二人が悩み、迷い、そして決断していく前向きな話になっていた。パート1から見ると二人とも大人になった感じがする。
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震災についての記述が多く、今までの2冊とは少し方向が違ったかな?と感じました。
これまでの2冊では、結婚せずに仕事に打ち込む理子と、結婚して家庭と仕事を両立させようと頑張る亜紀の二人女性が、仕事を続けていく上でぶつかる壁や、それを打破するために頑張る様子が描かれていました。
今回も、子育てと仕事との両立など、女が仕事を続けていく上での苦労も描かれてはいたけれど、作者が描きたいものはまず、震災、だったんだな、と思いました。
震災をテーマにしたイベントを開いて成功させる、っていうストーリーは少し無理があるかな?と思いました。
でも、また続きができるようなら是非よみたいです。
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2人それぞれプライベートのつまずきがあっても、仕事は待っていてくれない。仕事を通して答えを見つけて、それぞれの成すべきことをしていく。すると自然と答えが見つかる。物語のことは冷静に見れるのだけれど、自分のことはなかなかそうはいかない。4はあるのかな?新たな展開になるのか、おなじみのパターンで終わるのかそれが良くも悪くも楽しみ。
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書店ガール3冊目。続編に別名をつける事が多いけれど、書店ガールは2、3と潔い題名で、かつ分かりやすいです。でないとどの本を買ってしまう今日この頃です。
今回の書店ガールは、書店が舞台ではあるけれど、その内部だけではなく、図書館・個人の本までの書籍全般に触れていました。東日本大震災の時の本屋の対応や、被災地での本のニーズなど知らないことも色々盛り込まれていました。震災フェアというのがちょっと・・・と思ってしまいましたが、今回も実際の問題を細かに取り入れて妥協で落ち着くというオチにホッとしたりもしました。
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はねっかえりの亜紀がいよいよ母親になった。
仕事のことばかりを考えてもいられなくなり、更に担当の経済関連の棚が上手く作れず、仕事でも落ち込む。
自分を尊敬してくれる後輩のキラキラした情熱とエネルギーに圧倒され、
“世代交代かな?”
と、弱気な感想も。
吉祥寺の女傑、理子の活躍も安定しているけれど、亜紀の成長は目覚ましい。
そんななかで、理子と亜紀が手掛けることになった、東日本震災を忘れない、というフェア。
何かをきっかけに、人は変わっていく。
忘れた方がいい事、忘れない事、それはさまざま。
何かを失って、別の物を手に入れていく、それが、人が変わると言う事だろう。