紙の本
宮部みゆきさんは
2019/03/21 00:34
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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
長編小説という印象が強いので、短編でも楽しめるのがうれしい。
その上、対談がついているというのがさらにうれしい。
紙の本
はじめて知った作家・長谷川修
2020/04/27 09:28
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投稿者:kittihei - この投稿者のレビュー一覧を見る
名短篇と銘打つだけあって、海外と日本の11名の作家の作品がずらり。作家名は知っているものの、どの作品も初めて読むものばかり。
おや、と思ったのは、角田光代や若竹七海に混じって、長谷川修なる作家の短篇が二作掲載されていたこと。しかもオオトリに。編者のイチ押しにちがいない。だが、恥ずかしながら、初めて聞く名前。
が、オオトリにはわけがある。この本の最後を飾る『ささやかな平家物語』は、冷静に考えると「そんなはずは的」な話満載なのだが、そこは作者の力量。読んでいる最中はものすごい説得力で楽しいのだ。
思いがけず、面白い作家を知る。あらたな読書の幅を広げられた気がする。
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思いっきり短篇、ショート・ショートのほうが印象に残っている。
小熊秀雄「焼かれた魚」は以前、新しい歌を創る会で歌ったことがあり、読んでいると大きな紙芝居の絵と曲が浮かんで来て当時の演奏を思い出しました。
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最新のテーマ別短編集
第一部は「手紙」。「青い手紙」「人間でないことがばれて出て行く女の置き手紙」「親しくしていただいている(と自分が思っている)編集者に宛てた、借金申し込みの手紙」まではイマイチ。ラストの「手紙嫌い(若竹七海)」はどんでん返しがきれいに決まって痛快。
第二部はカードゲーム。「カルタ遊び」「すごろく将棋の勝負」とともにおもしろくなかった。
第三部は、ヘンリー・ジェイムズ特集。「ほんもの」「荒涼のベンチ」と続くけど長くて断念。
第四部はほろ苦い青春の「蛇踊り」にはじまり、泳げたい焼きくんイメージの「焼かれた魚」とショートショートが続く。
少し長めの「音もなく降る雪、秘密の雪」は乗り切れずパス。
第五部の「舞踏会の手帖」「ささやかな平家物語」も淡々とした語り口が小気味良いものの、私小説のようなノリに飽きてパス。
確かにいい短編集かもしれないけれど、私にはイマイチかなぁ。
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僕みたいに集中力がない人間からしてみると、短編というのは非常にありがたい存在だ。長編もいいが、しかしどんなに面白くても《上・中・下巻》となると、うんざりする気持ちが先立ってしまう。僕はそういう人間だ。短編はありがたい。
そして『教えたくなる名短編』と銘打たれるだけあって、本書に収録された短編はどれも長編作品に引けをとらない。長編の相似形として、長編でも味わえる魅力が凝縮されている。
だから、角田光代さんの作品は短編であってもやっぱり「角田節」は健在だったし、「手紙嫌い」は短編ながらもミステリーの真髄を味わえた。そして、以前から思っていたとおり、僕は「翻訳小説」が苦手だということも、本書にある翻訳小説の数々に触れることで再認識できた――どうにもこの「訳している」感が苦手なのである。
本書の最後には本書の編者である北村・宮部両氏の対談が挿入されている。その対談の最後は「長谷川さんもあまりしられてないんで、この機会に読んでいただければと思います。」「これ大トリですよ。本当、良い作家さんを教わりました。」という会話で終わっている。対談の副題からもわかるとおり、本書の長谷川修さん「推し」はハンパない。そして、その思惑のとおり、僕もまた長谷川修その人の魅力の虜となってしまったのだ。
長谷川修さんと小熊秀雄さんを知ることができたのが、本書の収穫☆
【目次】
第一部
青い手紙 アルバート・ペイスン・ターヒューン/各務三郎訳
人間でないことがばれて出て行く女の置き手紙 蜂飼耳
親しくしていただいている(と自分が思っている)編集者に宛てた、借金申し込みの手紙 角田光代
手紙嫌い 若竹七海
第二部
カルタ遊び アントン・パヴロヴィチ・チェーホフ/松下裕訳
すごろく将棋の勝負 プロスペル・メリメ/杉捷夫訳
第三部
ほんもの ヘンリー・ジェイムズ/行方昭夫訳
荒涼のベンチ ヘンリー・ジェイムズ/大津栄一郎訳
第四部
蛇踊り コーリー・フォード/竹内俊夫訳
焼かれた魚 小熊秀雄
音もなく降る雪、秘密の雪 コンラッド・エイケン/野崎孝訳
第五部
舞踏会の手帖 長谷川修
ささやかな平家物語 長谷川修
解説対談――時代に埋もれた名作家・長谷川修 北村薫・宮部みゆき
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第一部
青い手紙/アルバート・ペイスン・ターヒューン
人間でないことがばれて出て行く女の置き手紙/蜂飼耳
親しくしていただいている(と自分が思っている)編集者に宛てた、借金申し込みの手紙/角田光代
手紙嫌い/若竹七海
第二部
カルタ遊び/アントン・パヴロヴィチ・チェーホフ
すごろく将棋の勝負/プロスペル・メリメ
第三部
ほんもの/ヘンリー・ジェイムズ
荒涼のベンチ/ヘンリー・ジェイムズ
第四部
蛇踊り/コーリー・フォード
焼かれた魚/小熊秀雄
音もなく降る雪、秘密の雪/コンラッド・エイケン
第五部
舞踏会の手帖/長谷川修
ささやかな平家物語/長谷川修
解説対談―時代に埋もれた名作家・長谷川修
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【収録作品】「青い手紙」 アルバート・ペイスン・ターヒューン 各務三郎∥訳/「人間でないことがばれて出て行く女の置き手紙」 蜂飼耳/「親しくしていただいている(と自分が思っている)編集者に宛てた、借金申し込みの手紙」 角田光代/「手紙嫌い」 若竹七海/「カルタ遊び」 アントン・パヴロヴィチ・チェーホフ 松下裕∥訳/「すごろく将棋の勝負」 プロスペル・メリメ 杉捷夫∥訳/「ほんもの」 ヘンリー・ジェイムズ 行方昭夫∥訳/「荒涼のベンチ」 ヘンリー・ジェイムズ 大津栄一郎∥訳/「蛇踊り」 コーリー・フォード 竹内俊夫∥訳/「焼かれた魚」 小熊秀雄/「音もなく降る雪、秘密の雪」 コンラッド・エイケン 野崎孝∥訳/「舞踏会の手帖」 長谷川修/「ささやかな平家物語」 長谷川修/「時代に埋もれた名作家・長谷川修」 北村薫 宮部みゆき
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多くの作品に手こずる…頭に入ってこなかった。ベタベタの翻訳ものは苦手。
「手紙嫌い」「カルタ遊び」「舞踏会の手帖」はよかった。
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書店で「読まずにいられぬ名短編」と共に平積みされていたのを何となく手に取りました。タイトルに惹かれて軽く目を通した長谷川修さんの「ささやかな平家物語」のぶっ飛んだ発想力と確かな筆力にしばし茫然となり、気付けばレジに並んでいました。長谷川さんという作家に出会えただけでも金額分の価値はあったと思いますが、その他の短編も一癖も二癖もある作品ばかりで読み応え十分です。
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不可解な不思議にひんやり頬を撫でられるような不気味さを味わわされた。結末はぶつ切れで唐突感もあるが無限の想像を広げてもくれる。個人的には「焼かれた魚」が好き。少しずつ身が削がれていく不条理に、ただただ天真爛漫に祈りを捧げる。一難去ってまた一難。残された地層の無数の刻みに静かな祈りの強さを感じた。
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すいません、一編だけギヴアップしました。あまりのだらだらさに根性の根が切れました。あちらの人の小説のまったり感は半端ないです。
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「青い手紙」「人間でないことがばれて出て行く女の置き手紙」「親しくしていただいている(と自分が思っている)編集者に宛てた、借金申し込みの手紙」「手紙嫌い」「カルタ遊び」「すごろく将棋の勝負」「ほんもの」「荒涼のベンチ」「蛇踊り」「焼かれた魚」「音もなく降る雪、秘密の雪」「舞踏会の手紙」「ささやかな平家物語」
今回の第一部、手紙シリーズはどれも好き。第四部の「蛇踊り」「焼かれた魚」「音もなく降る雪、秘密の雪」も良かった。秋刀魚はもう字面だけでおいしそうに思えてしまうからなにやら申し訳ない気分になった。
一番好きなのはやっぱり若竹さんの「手紙嫌い」かなあ。
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何の本だったのか思い出せないが、読んだ方が良い!と、書かれてあったので、手に取った本である。
アメリカ文学の訳、カルタ遊び、すごろく将棋の勝負、ほんもの、荒涼のベンチ、蛇踊り、音もなく降る雪 秘密の雪、、、、、
やはり、慣習や時代背景などの違いがあるので、読みづらいのと、感覚の違いで、理解しにくところがある。
短篇と、言いつつ、案外長く感じた作品もある。
焼かれた魚は、昔、絵本で読んだような記憶があるのだが、、、、
良い作品なんだけど、特に、人に教えたくなるような作品とも思えないのは、私だけであろうか?
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思ったほど短編ではないので(笑) こういったのを国語の授業の題材に選んでは?と思う。
全くわからん、と1回目読み終えて、御二方の解釈を読んでそういうことか、となって2回目読むと
まるで違った印象となるので。
すっきり爽快!な読後も良いけれど、もやもやしたまま、理解が及びきっていないなぁ。。。という作品の方がずっと覚えていたりするし不思議。
13作品より
『青い手紙』アルバート・ペイスン・ターヒューン
→1900年初頭。こんな方法を用いる人がいたとは。。
『人間でないことがばれて出ていく女の置き手紙』蜂飼耳
→詩人。なんともいえない余韻が。。
『親しくしていただいている(と自分が思っている)編集者に宛てた、借金申し込みの手紙』角田光代
→窮地に陥った時、参考にさせて貰おう。。
『手紙嫌い』若竹七海
→いくつか短篇を読んでいるが、ラストにいつも驚く。
『カルタ遊び』アントン・パヴロヴィチ・チェーホフ
→宮部氏の感想になるほど。身近な人でも人によってまるで印象が違っている。その例が映画のキャスティング。
『すごろく将棋の勝負』プロスペル・メリメ
→またもや気になるラスト手法。。
『ほんもの』ヘンリー・ジェイムズ
『荒涼のベンチ』同作者
→御二方もつらつら長いのに苦しんでいたのか(笑)
ほんもののラストは自分も好きだなぁ。。
『蛇踊り』コーリー・フォード
→辛いなぁ。。エリートは逆境に弱い。。
『焼かれた魚』小熊秀雄
→乙一氏もだが、吉村昭「少女架刑」を思い出す。
『音もなく降る雪、秘密の雪』コンラッド・エイケン
→難しい。。作者紹介が壮絶。。
『舞踏会の手帖』長谷川修
→一番好き。映画も観てみたい。
『ささやかな平家物語』同作者
→ちょっと難しい。。
さらりと読めるのではなく、じっくり身を入れて読むタイプの作品だろうか。。
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起承転結があるわけでもなく、なぞなぞのようにオチなく唐突に終わる小説たち。だからこそ読み終わると思わず考えてしまう。