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わかる
2023/02/02 18:59
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ナントナク……悲しかったり、寂しかったり。あらすじは、「幽霊」を見たと言う早川美沙子と、級友は夜の雑木林へ出かけます。ところが「幽霊」は現れませんでした、で……、ウソつき…と…。これはよくある話ですが。切ない。
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短編6本が詩のように、静かに流れるように紡がれている。
市川 拓司『ぼくらは夜にしか会わなかった』
それぞれの物語が、独立しているようでお互いに影響しあっている。
パラレルな世界にさらにパラレルに
どれもが哀しさを含んでいて、かすれるような記憶であったり、子どもの頃のほのかな後悔だったり。
無垢や純情、別れや再会が大きなテーマにもなっているように感じる。
澄んでいて、大人の穢れを知らない世界。
はじめは何の物語か分からないまま読んでいたのだけど、次第に「あぁ、そうなのか・・・そういう世界か」とジワジワと胸を締め付けられながら読んだ。
また、読みなおしてみたい。
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【内容(「BOOK」データベースより)】
天文台の赤道儀室で「幽霊」を見たと言う早川美沙子と、ぼくら級友は夜の雑木林へ出かけた。だが「幽霊」は現れなかった。彼女は目立ちたがり屋の嘘つきだと言われ、学校で浮いてしまう。怯えながらぎこちなく微笑む彼女に、心の底から笑ってほしくてぼくはある嘘をついた―。(表題作)そっとあなたの居場所を照らしてくれる、輝く星のように優しい純愛小説集。
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【著者略歴 (amazonより)】
市川/拓司
1962年、東京都生まれ。インターネット上で発表した小説が注目され、2002年に『Separation』でデビュー。2003年『いま、会いにゆきます』がミリオンセラーに。 主な著書に『恋愛写真―もうひとつの物語』『その時は彼によろしく』 『世界中が雨だったら』『弘海―息子が海に還る朝』 『ぼくの手はきみのために』『吸涙鬼―Lovers of Tears』などがある。
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【目次】
白い家
スワンボートのシンドバッド
ぼくらは夜にしか会わなかった
花の呟き
夜の燕
いまひとたび、あの微笑みに
解説 小手毬るい
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まぢ面白くない、純愛というか、もやし男子の恋物語って感じのものばかり。唯一タイトルになってる「ばくらは夜にしか会わなかった」が彼女の持つ背景的に楽しく読めたけど、その他はなんの起承転結もなくダラダラな感じ。ラストのいまひとたび、あの微笑みに」なんて読んで損したくらいだわ、、弘己がかわいそうなだけ。
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うーん、文章はキレイで詩的だが少し飽きてしまった。 純愛? 少々様変わりな人々の恋愛模様を描いた短編集であるが、少し淡々と進んでいく。キレイすぎて途中で眠くなってしまう(^ν^)
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全6編の短編.純愛,誰しもが一度は経験する掛けがえのない記憶.懐かしさが甦る.全編を通して詩的な語り口に酔いつつも,感情移入し難いと感じる場面もあった.
以下あらすじ(背表紙より)
天文台の赤道儀室で「幽霊」を見たと言う早川美沙子と、ぼくら級友は夜の雑木林へ出かけた。だが「幽霊」は現れなかった。彼女は目立ちたがり屋の嘘つきだと言われ、学校で浮いてしまう。怯えながらぎこちなく微笑む彼女に、心の底から笑ってほしくてぼくはある嘘をついた―。(表題作)そっとあなたの居場所を照らしてくれる、輝く星のように優しい純愛小説集。
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問題を抱えた繊細な登場人物達が必死で織りなす恋の物語。なんなんだろうこの透明感は。表題作「ぼくらは夜にしか会わなかった」の最期が切なくて切なくて、いつまても余韻が消えない。辛いほど。
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市川先生の作品は初読み。この本は純愛小説集で、短編が収録されている。
女性的、あるいは詩的に純愛が語られる本なので、読む人によっては退屈に感じると思われる。
きれいな文章が綴られているけど、物語の背景などがハッキリしないものが多いので、何か釈然としなかった、かな。きれいだけれどぼんやりもしている。そんな印象。
どちらによせ書店で立ち読みして、詩的文章が気に入った人が買った方がよいと思われる。
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SFチックな短編恋愛小説集。
短編ならではのインパクトにかけていて、これが良かったなどと印象に残りづらい印象。
わたしを離さないで、に似た雰囲気の短編があった。
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ある種の、生きづらさを抱えてそれぞれ互いに行き着いたカップルたちの、再生だったり、終焉だったり、希望だったりを綴っている。
短編集でひとつひとつ独立した話だけれど、すべてが綺麗で神秘的な物語。
周囲に同調しにくい、過剰で、敏感な、隠れているけれど一定数必ず存在している、小さな仲間のような人たち。
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読んでいて、まだ終わらないのかなと思ってしまった。
中編なのにだらだら長い、登場人物も存在が希薄。
特別な感性を持っていないと楽しめないかな。
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似たような作品ばかりの短編集。
ストーリーこそ少しずつ異なるが、エッセンスはすべての短編で共通している。
周囲と自分が違うことに戸惑い、うまく生きられない少年と少女の物語。
登場する小物もかなり共通している。
天文台や植物園、船、夢、スモック、病、幼い母親など。
『ねえ、委員長』にもうまく生きられない少年と少女が出てきたので、これは市川拓司の作品に共通するテーマなのかもしれない。
同じような作品ばかり書かないで、その材料を一つの作品に投入すればいいのではないかと思う。
しかし、主人公たちのような息苦しさを抱えている人にとっては、救いになる物語がたくさんあったほうがいいのかもしれない。
「白い家」☆☆☆
本屋で立ち読みして気に入り、本作を購入するきっかけとなった短編。
とてもやわらかい詩的な雰囲気であふれている。
その雰囲気はほかの短編にも共通していて、この作品を気に入った人なら、他の作品を嫌うことはほぼないと思う。
主人公たちの関係性としては、少年の方が症状が重く、それに少女が寄り添って少年を追いかけていく。
「スワンボートのシンドバッド」☆☆☆
この短編集の中で唯一、少年と少女が寄り添うというよりも、前向きに歩いていくような作品。
病んでいる人に前向きな言葉は毒にもなりうるが、その言葉にトゲがないので、素直に受け止められるのではないかと思う。
「ぼくらは夜にしか会わなかった」☆☆☆☆
物語としてかなり出来のいい短編。
主人公の立ち位置もちょうどいい。
少女のほうが症状が重く、少年がなんとか寄り添おうとする。
「花の呟き」☆☆☆
女性の方は正常。
可もなく不可もなくで、一番印象が薄かった。
「夜の燕」☆☆
この登場人物たちはうまく生きられないとかではなく単純に病気なので、ただ寄り添うのではなく病院に行った方がいい。
結末も重たい。
「いまひとたび、あの微笑みに」☆☆☆
今の世界ではうまく生きられなくとも、夢の世界では幸せに暮らせるらしい。
「あの世」の考え方と似ている。
しかし、子供たちは施設ではとてものびのびと暮らせているのだから、夢に逃げる必要はあったのだろうか。
いや、夢というものがなければ、子供たちが施設に集まることはないのだから、彼らは眠り続ける必要があったのか。
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世界観が幻想的すぎてついていけず。短編集ではあるけれど各話に登場する場所や人物が似ていてとても読みにくかった。
とても儚く綺麗なファンタジーのよう。
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6つの物語からなる短編小説
男女の儚げない心情を詩的な言葉で情景豊かに描かれた、研ぎ澄まされた純愛小説のよう。
だれかを好きになって、愛して、自分の中に芽生えた感情が、物語の中にも存在していて既視感を覚える。
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読了日:2018/07/18
「気持ちを察する」という言葉がある。 社会に馴染むには必要不可欠とされています。 登場する人物たちは、皆あまりにまわりの世界を察し、過敏といえるほど取り込んでしまう人たちでした。 普通の人なら傷つかないような事でも傷つく。 考えないでいいようなことでも、立ち止まる。考える。 悩むことはなく、ただ受け止めすぎる。 ここで描かれている人たちは、自分かもしれないし、あの人かもしれない。 彼らの不器用すぎる生き方に、ハッとさせられる人がいるかもしれません。
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余韻がすごいお話。気づくと涙が零れましたがなんとか読み切りました。綺麗な言葉がたくさんちりばめられていて素敵。