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前半は基礎的な事柄を、誤解なく記述されている印象。しかし図が少ないためか、一発目でいきなり読んでイメージできることはないかもしれない。別の入門書を読んだうえでまとめのための前半、に思える。
後半は人工知能、計算不能問題等の現代のトピックをかいつまんで説明する。こちらの方が前半に比べ圧倒的に読みやすい。
コンピュータ関係は良い、面白い本が実にたくさんある。それらを紹介するようためだけの本もある。本書はその中で紹介されたものの1つであった。
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どこかで書評を見て読んでみた。1998 年の本では、さすがに知っている話が多い。
著者がどういうモデル化をしているかはわかった。
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日本では2000年に草思社より翻訳された単行本が刊行されており、今年になって同じく草思社から文庫化された。
ダニエル ヒルスはMITの大学院在学中にシンキングマシン社を設立して、世界で初めての商用超並列コンピューター、コネクションマシンを作り出した、並列計算の専門家だ。
2000年単行本刊行当時(恐らく)生意気だったので購入していなかったのだが、その後後悔していて、こうして文庫本が刊行されてに入りやすくなったのは正直とてもうれしい。
また、訳者による文庫版後書きにもあるが、当時コネクションマシンのような並列計算機を個人で入手するのはまだ、夢のような話だったが、現在ではおよそ見た目でマイクロプロセッサが入っていそうな物、PCやスマホに限らず、ブルーレプレーヤーやデジタルテレビ、カーナビなどに搭載されたほとんどのプロセッサが並列計算機になっている状況だし、クラウドコンピューティングによって個人でも無理をすればそれなりの能力の並列計算能力を手に入れる事が出来るし、ソフトウェアの発展で使うことの難易度も下がっている。最近では機械学習までサービス化されているわけだし。
そういった現在の状況から、本書を読み直してみると、後半の7章並列コンピュータ、8章学習できるコンピュータ、9章工学的アプローチの次に来るものの内容の先進性に大変感心するのだ。
最初書いたように、本書はあくまでも一般向けである。マーケッティング用語に踊らされず、適切な投資を今のクラウドコンピューティングや「ビッグデータ」技術に対して投資をしてして行く判断をするには、その背景にある科学的な根拠を理解しておくのは重要なことだと思うので、是非投資先の選定や決定を行うビジネスパーソン、企業CIOやCEOの方達には是非読んでほしい。もともと十数年前に刊行された本だが、今何故こうなのかを理解する上で役に立つと思う。
また、すばらしい計算機科学の入門書なので、将来プログラマや計算機設計者を目指す、中高生諸君にも是非この夏休みに読んでほしい。
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コンピュータの基本原理について平易に書かれた本です。
当たり前だけれど、こんな昔から基本的なところは確立されていたんだよなあ。。
仕事を始めたばかりのころであれば目新しくてなるほどーと思うことがたくさんあったと思いますが、
今となっては知っていることばかりだったのでちょっと損した気持ちです。
入門書としては良著、おすすめします。
※同系統の本であれば、『CODE コードから見たコンピュータのからくり』のほうをおすすめします。
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最初の部分は基本を押さえてる。でもそこで特筆されるのが、デジタル機械で一番大事なのは増幅だっていうすごい現場感でカッコいい。
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いわゆるコンピュータと言われるものとは何か?
というのを解説、というか本質を解き明かしていく本。
前半はデジタルの世界。
別に電気が扱いやすいから利用されているだけで、
基本的な考え方は別の次元にある。
中盤はバイナリの世界。
前半で定義された0と1で表現される前提条件で紡ぎ出される単純な命令セットの集合体。
しかし現代の技術進歩により高速・大容量で処理されるため、大きな面倒はない。
しかし純然たる並行処理の実現には量子力学まで話を広げなければならない。
そして脳。
正直今のアーキテクチャでのアプローチでは脳を表現する事には限界があり、
新たなアプローチが必要。
今自分が面している機械がなんで動いているのかを改めて理解することへの頭の整理ができたのは良かったと思う。
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コンピュータ入門書。堅い3章までを乗り切ればあとはさらさらと。Logoプログラム、チューリングマシン、アルゴリズム、データ圧縮、暗号化、基本情報試験を思い出す。普遍的な基礎知識。並列コンピュータ、学習できるコンピュータ、など語りたいのはこのあたりから感。
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コンピュータの概念を書いた本。20年前に書かれたものだが、今も色あせてなく、読むことができる。コンピュータに馴染みのない人でも読めるが、バックグラウンドが少しある方が良いかと。
コンピュータが好きで、もっと好きになりたい人にはおすすめです!
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コンピューターというものの概念。
それは新たな機械というよりもアイデアに近く、抽象化されたものである。
よって、コンピューターを実現しようと思えば、シリコンで出来た基盤でなくても配管と弁を組み合わせて作ることもできる。
という導入から始まり、コンピューターとプログラム、コンパイル、メモリ、そしてアルゴリズム、ヒューリスティックメソッド。最後に今後のテクノロジーのトレンド、量子コンピューター、並列コンピューター、人工知能にまで言及している。
非常に広範囲に渡ってコンピューターに纏わる技術やアイデアを紹介している良書だが、後半のメモリ云々辺りからはとても難解で読み解くのが難しかった。なので星3つ。
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コンピュータの入門書。とはいえこの本を読んだからといってコンピュータを使えるようになるような実用書ではない。論理回路から始まるコンピュータの本質を学ぶ、教養としての入門書である。
ただし、全くの素人が読んですぐに理解できるかは疑問。文書に比べて図が少ないため、読んでイメージするのは難しいと思われる。高専の情報科1年生程度の知識をつけてから読みたい。
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本屋で見かけて購入。コンピューターの根本原理についておもしろい話がいっぱい書いてある。コンピューターの本質は論理であるとか、スイッチを使った論理ブロックでできているとか、そのスイッチは電気式(半導体)でなくとも機械式でも流体式でも化学反応でもいいとか。1940年にシャノンがブール代数の真偽をスイッチの開閉に置き換えたってのはすごい発想と思った。
これらが単なる教科書的な説明ではなく、コンピューター研究者としての実感のこもった言葉で語られているので飽きない。おもしろかった。
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名著である、と読書ブロガーたち絶賛のようだ。
だが、どういう目的の本なのか? コンピュータの誕生、成長、情報処理について既にある程度知っている読者にとっては、既知の話ばかりだし、これから情報処理を初めて勉強しようという人には、抽象的すぎて難しいだろう。
コンピュータの機能、意味を、簡潔にまとめた、という以上の意味はないように思う。
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本屋で見かけてタイトルに惹かれて購入。
タイトル通りコンピュータについて概念を書いてあり
ブール演算回路に始まり、メモリ、CPUなど
コンピュータの中身からコンピュータの今後についても言及しており
コンピュータ好きな著者が書いた本である事がすぐわかる
個人的には少しとっつきにくかったが、好きな人は好きなジャンルだと思う
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ちょっと長くて面白くないと思った時もあったけど、まとまっていたし作者の雰囲気が伝わるよう。
ハッピーな感じはなかった
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この本を読むことでPCを分解したような気分になる。ふだん何気なく使っているコンピュータのしくみを知るのに大事な本
●メモリの章にあったデータ圧縮の話が楽しかったなぁ…ようはモールス信号のように01の組み合わせ(2進数)で情報を処理する。だから使用頻度の高い情報(文字だとTやEがよく出るがQやZはあまり出ない)を優先的に短い進数に登録する。これがデータ圧縮のしくみ。
この方法があらゆるデータで用いられる。画像データでも色を01で表し、それをピクセルの数だけドットで01を配置していく。その中でもよく出てくるグラデーションンパターンは短い01に登録される。そうするとデータの節約ができる。そういう仕組みだと、グラデーションパターンなどがない画像ほどデータは大きくなる。テレビの砂嵐のような画像はパターンがないから圧縮ができない。白黒だからいいけれどこれがカラーになったら大変なのである。
●アルゴリズムは樹形図のように広がっていくから、試行が長引けば確率は指数関数的に増えていくので計算不能レベルになる。
そこでヒューリスティック(発見方法)によって答えを減らすのである。世の中の事象には考えるまでもない出現頻度の低い事象がある。これは経験知によって判別されるものだが、そういった考えるべきでないものを志向から除き、効果の高いものだけ計算する。これがヒューリスティック。
これがプログラミングとかでも役立てられている。だから計算処理が早くなる。これを使ってチェスや将棋でコンピュータが名人に勝てるようになった。これを極めるのがAIである。
●並列コンピュータ…計算の手が足りないのなら人足を増やせばいい。そうはならない。コンピュータは逐次処理が得意である。だから、役割分担して、途中からスタート!な仕事はできないのである。人はアルゴリズムではなく、直感的に物事の全体像を予想して、分散的に作業を進めることができる。だから仕事の分担ができる。これういう作業の分担をできるようにしているのが並列コンピュータである。プロセッサと呼ばれる。
天気予報やロケットの大気圏突入の計算などの大気の物理的移動の予測は、気温と気圧と湿度と風速など複数の要素が影響し合って結果が出る。それぞれの変化を同時計算する必要があるので、並列コンピュータが活躍する。
天才が凡才に歩み寄ってくれている非常に良い本でした。