紙の本
村上春樹を中心に内外の作家を幅広く。
2018/02/10 10:45
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投稿者:シオ・コージ - この投稿者のレビュー一覧を見る
村上春樹を中心に内外の作家を幅広く解説。
【本書より引用】
・村上春樹は、間違いなく、精神を病んだ女をひきつけるものを持っている。
・私としては、女村上春樹ファンに、なぜ好きなのか、そこをとっくり訊きたいと以前から思っている。だが、バカな女はもちろんダメである。
・新聞で文藝時評をやる人や、文藝雑誌に書く人が妬ましかったりしたものだが、ああいうのは今では作家ヨイショをする人でなければ書かせてもらえない
・クラシック音楽や歌舞伎については、親が好きで子供の時から鑑賞しているという人に対して、大人になって自分から鑑賞し始めたという人は劣等感が強い
・「格差社会」ばなしでは、そもそも出自がどういう家であるのか、という問題が、しばしば避けて通られることがあるが、実はそれがかなり重要なことなのである。
紙の本
小谷野敦の村上春樹評
2020/02/13 22:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルはものすごいきめ付けで、私は賛同できないが、内容はそこまで挑発的ではない。ただタイトルと同じことを内容でも主張していて、タイトルと内容が違っていると言うことでもない。
テクストについて、分かっている著者の経歴から解釈するのはわかる、ただテクストから著者のプライベートについて推測するのは間違っているのではないか。あと、本文で『1Q84』の「青豆」について、名前が出てこないとあるが、「青豆」の名前は「雅美」としてでてきたような気が...。
ただ、ものすごい量の本が登場して、知らない本も多かったので、そこは勉強になった。
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小谷野敦さんの新著が出たとのことで早速読まずにはいられず…
なかなか堪能しました。ただ、題名は誤解を招きますね〜 Amazonの書評欄がどういう感じになるか既に想像がつきます(苦笑
(多数の星1つとか2つの批判と、ごく少数の星4つとか5つ…蛇足)
でも、この書名のおかげでこれは売れるでしょうね…
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戦後日本のもっとも偉大な作家は大江。
現在でも近代日本最大の作家になりつつある。
「つくる」がフィンランドに行ったのは、オンカロでも見に行ったのかもしれない。灰田という苗字は白と黒の間で、ネズミ色だから、初期作品に戻ってきたというのは興味深い。
文学史上、狂って死んだ最初の人物はハムレットのおフィーリア。ヨーロッパ人は大好き。キリスト教では自殺は罪だから、まともな葬式はしてもらえないので自己ということにしている。
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この人が、村上春樹を嫌いなのか、とても伝わってくる。
たぶん、この人は頭がイイと思うんだけど、なんかひねくれてる内面がかわいそうになる。
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小谷野氏の村上春樹批判本。この人は主張が明確で爽快。考え方が自分と違っても、見解の相違を前提に読めるので、ありがちな不快感はない。
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文学に関する驚異的な知識を開陳しながら、著者が言いたい放題のことを述べている本、という感想を抱きました。
村上春樹の小説に登場する主人公は、やたら女性にモテて、セックスしたりフェラチオされたりしていて、以前の著者はそうした展開を男に都合のいいファンタジーだと思っていたけれども、その後じっさいにフェラ好きの女性と付き合うことになった結果、彼女たちは精神を病んだ一種の色情狂の女性が元型になっているのではないか、というのが、表題となっている「病む女はなぜ村上春樹を読むか」という疑問への答えなのですが、これを枕にして、近代日本文学史における「精神を病んだ女性」というテーマの系譜を洗ったり、村上春樹の作品に登場する人物のようなスノッブな会話にしびれるという読者の俗物根性について考察を展開したりと、かなりくだけた調子で著者の薀蓄が展開されています。
ずいぶんいろんな本が新書というスタイルで刊行されるようになって久しいのですが、「ベスト新書」というレーベルは、何だかこんな本ばかり出しているような気がします。
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【引用】
・村上春樹は、間違いなく、精神を病んだ女をひきつけるものを持っている。
・私としては、女村上春樹ファンに、なぜ好きなのか、そこをとっくり訊きたいと以前から思っている。だが、バカな女はもちろんダメである。
・新聞で文藝時評をやる人や、文藝雑誌に書く人が妬ましかったりしたものだが、ああいうのは今では作家ヨイショをする人でなければ書かせてもらえない
・クラシック音楽や歌舞伎については、親が好きで子供の時から鑑賞しているという人に対して、大人になって自分から鑑賞し始めたという人は劣等感が強い
・「格差社会」ばなしでは、そもそも出自がどういう家であるのか、という問題が、しばしば避けて通られることがあるが、実はそれがかなり重要なことなのである。
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核心に触れるまでの前置きが長く、触れたと思ったらまた解説に戻る…。嫌いなら触らなきゃいいのに…。ただ、文学界の歴史は概観できるので、なぜ村上春樹を持ち上げざるを得ない状況になっているかは理解できた。
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自分は春樹肯定派なんで、本書はどんな論調で書かれているのか、ちょっと楽しみだった。相変わらずの小谷野節炸裂で、春樹を話題の中心に置きつつも、いつも通りの文学論が展開されている。そういう意味では、目新しいことも特にない読書。というか、これまでの作品でも、そこかしこで春樹否定がなされていたから尚のこと。
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ポルノ作家か?
川端の雪国 その指の感触→髪ではない→検閲を避けるため
ノーベル文学賞→根回し必要 川端 ペンクラブ会長であった
ノーベル賞→通俗小説を嫌う
私小説→日本独特 作家の体験、身辺雑記
P68「断っておくが、私もフェラチオは好きである。…ある女は、フェラチオされている時の私が、ほかの時には見せないほど幸福な顔をしていると言った」
世界の中心で愛を叫ぶがベストセラー→世間は馬鹿にした・今さら白血病
文学の中では精神病で死ぬのは陳腐化しない
☆〇田〇員似 文書中「…」が多すぎ→読んでない=知識なし→文章全体の理解が難解化
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いつもの私批評。評論というのは対象ではなく筆者を楽しむものだと教えてれくたのは小谷野先生。でも今回おもしろかったのは68頁あたりぐらいか。
読んでいるうちに、文学というのは、自分はどれくらいセックスできるか、他人がどれくらいセックスしているかを考える学問だ、みたいなことを思いついたが意味がわからない。