紙の本
すべての外国語学習者にオススメ
2019/12/29 17:46
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Totto - この投稿者のレビュー一覧を見る
韓国語だけでなく、すべての外国語学習者にオススメできる本です。
発音に関しては、一生懸命練習しても母語の影響が残るのと、最初から放棄して
しまうのでは雲泥の差があることが勉強になりました。
韓国語学習の歴史(『続日本紀』から始まるのですね!)や、大学における語学
教育の実態なども非常に興味深く拝読しました。
野間先生の韓国語と韓国語教育への熱意を実感できる本です。
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私には韓国語との甘い恋愛期がなかった。気がつけば韓国語、振り返ればソウル。デラシネの哀しみ。かの地にしっかりと根を張る友人知人の韓国語愛を羨ましく思い、老いらくの恋でもしてみるかと本書を求める。想像以上に熱い著者の語りに圧倒されるが単なる韓国語賛歌ではない。やがて韓国語を導き手に広大なる言語の海へと漕ぎ出すめくるめく展開。韓国語が分れば理解し易いことは確かだが、未知との遭遇なら書中にて一目惚れできるかも知れない。他言語学習者にもお勧め。この著者の書くものなら『エスペラント語をいかに学ぶか』でも読むと思う。
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通じれば発音はあまり気にしなくていい…なんて思いがちになっていたけれど、この心構えがいけない、とのっけから叱られた。
話された言葉では、発音がすべてなのだと。
外国語を学ぶとき、学習者に必要なのは、相手の言語に対する謙虚さなのだと。
文法なんて学ばなくてよい、という俗説もバッサリ。
これまでの文法は「話された言葉の文法」でないから、学んでも話せるようにならなかったのだ、と。
それから、文法を用語から厳密に理解することの大切さが説かれていて、なるほど、と思った。
語学研究、語学教育研究の成果も紹介されていて、そこも面白い。
韓国語では動詞志向の構造をとる傾向が強いのに対し、日本語では名詞志向が強いとか。
図書館で借りた本だけれど、改めて買って手元に置いたほうがいいのかなあ。
いい本だもの。
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韓国語を学ぶ上で必要とされる前提知識を提供してくれる。本を読んでいるのではなく、野間先生の講義を聞いているような気になる書き方である。初級者だけでなく、中級者、上級者への情報もあり、また語学教育についても一家言をお持ちである。かなり内容が厚いと思われる。前著の「ハングルの誕生」も読んだ。