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本来は王位を継承するべき立場にありながら、祖父の遺言により異父弟に王位を譲った誇り高き砂漠の王子ハッサン。
彼はアメリカの大学に留学中の弟に早期帰国と王位継承を促したものの、肝心の弟は自らの意思で行方不明になっている。
そんな時、政権を欲しいままにしている摂政、従兄のアブダラが美しい女性ジャーナリストを招待した。
それは自分の宣伝記事を書かせようと従兄が目論んだものだった。ハッサンはその企てを阻止しようと、彼女を誘拐するが―。
ハッサンは王位継承者から外された時、相当なショックを受けたものの、克服し、今では祖国と次期国王たる弟のためにひたすら生きようとしています。
彼が国を思う姿にはストイックさすら感じます。
そんな時、ハッサンとローズは出逢います。
互いに強く惹かれあいつつも、住む世界と立場が違うと諦めようとする二人。
特に、ハッサンはジャーナリストであるローズを自分の側に引き留めておくことはできないと思い、別の女性と結婚しようとします。
ローズは彼への愛を貫こうと決意するのですが、、、
王道ながら、最後まで面白く読めました。
ラストシーン、ローズが別の政略結婚で結ばれる女性だと信じきり、愛する女性であるとも知らずに断ろうとするハッサンと、彼に「私よ」と告げるローズの姿に胸が熱くなりました。
ハッピーエンドで、私まで嬉しくなりました。