紙の本
子供は親を選べない
2023/04/29 21:18
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投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
血が繋がっていてもうまくいかない家族は山ほどあるし、血の繋がりは関係ないと思える家族もあります。家族って本当にいろいろだなと思いました。
紙の本
爽やかで優しいまま始まって終わりながらも、静かに衝撃的な事実を描く
2020/06/11 22:54
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投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
好きな作家なのに多作すぎて読み逃しも多数。これもずいぶん前に出された本を発掘したみたいな気分で手に取った。父親の突然の死と、彼が残した一通の手紙が発端となって、兄弟姉妹が、それぞれ4人の母親に会いに行く夏の旅という体裁で綴られた物語。兄弟姉妹のキャラクターが、どれも瑞々しく、そこが楽しく、読者は、気楽な旅の同行者となる。出会った母親たちも皆歓迎してくれる幸運な旅だ。
しかし、物語の端々に、密かに埋め込まれたような違和感。やはり、最後に衝撃的な真実が待っていました。物語は、最後まで爽やかで優しい雰囲気をまといつつ、重いテーマを描いた一冊。
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仲のいい4人兄妹と父、母は4人とも違い、今はいない。それでも幸せだったのは父がいたから。では何故、父は4回も離婚し、それぞれの母は一度も会いに来ないのか・・・その辺の事情を想像しながら読んでいくと、最後に、そうだったのか~!と感動させてくれる。
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流石小路さんという感じ。
兄弟4人の絆と、そして父の偉大さを感じる。
不思議な異母兄弟の家族だけど
まっすぐ育ってきたのは、父がいてこそなんだろうな。
これからもみんなで楽園を築いていける
そんな前向きな気持ちになる。
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さいごに、何故弁護士の神崎さんが自分らの父親だと分かったのかがよくわからない。読み込みが足りないからかな…
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兄弟たちがそれぞれの母親に会いに行く様子を読みながら、兄弟たちも感じる違和感に、何かあるんだろうなと読み進めていったけれど、想像以上の結果でした。伏線も回収されていて、タイトルの意味も納得しました。ナモナキラクエン、作るには生半可な気持ちではできないラクエンなのではないか、このラクエンを作ろうとした父、志郎は、風変りでもすごい人なのだと思った。
ただ、母親たちはなぜ、この家族の家に来たんだろう?そして、はるかはなぜ山の頭の上に凧を落としたんだろう。最後までわからなかった。
『東京バンドワゴン』と家族の会話や関係は似ていたかな。異母兄弟や近所のみんなの仲の良さがいいな。この作家さんの書かれる家族の様子は読んでいて仲間に入りたくなる。
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山・紫・水・明の兄妹は急に逝ってしまった父の事を離婚した母に知らせに行く。
ただ兄妹の母親は4人ともちがう。
一夏の旅により明らかになる家族の真実とは・・・・
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全員お母さんの違う異母兄弟の四人が、
お父さんがなくなったのをきっかけにお母さんを訪ねる旅に出るお話。
最後の最後に驚かされるのと同時にお父さんの偉大さに感服しました!
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父子家庭で暮らす四人兄弟は全員母親が違い、かつ父と離婚しているというあまり例がない家族の話。
序盤で父親が急死してしまい、子供達はそれぞれの母親にその事を報告しに行く。言ってしまえばそれだけのストーリーなのですが、小路作品の特徴である全員が個性的かつ善人という描き方が爽やかです。
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2014/10/25図書館から借りてきた。
いつも言ってたように恨むことだけはするな。
それだけは、自分の心を低くするからやめろ。
生きるってことは前に進むことだ。恨みは前に進むエネルギーを奪う。やめとけ。
人生にはどんなことが起こるものなのか、いい参考になるかもしれない。手本ではなく見本にな。
小説の最後は、ヤラレタっていう感じだ。
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父親が亡くなった。四人の兄弟の夏のおはなし。
家族がテーマのお話です。キャラクターが魅力的。一般的な家庭とはすこし言い難いような特異な設定だけれども、とても家族としてまとまっている。
登場人物の関係性については「これかな?いや、こっちだろうか」と悶々と推理しながら読んでいたけど、半分当たって半分外れた感じ。
ラストは怒涛の種明かし展開。
人がひとり死んでいるけれども、悲しいばかりじゃなく、ひとの心の礎になるような、そんな贈り物も残してくれる。父親は偉大だ。そうであってほしい。
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父が目指した楽園とは何か。
子供たちは、父の遺したモーリス・マイナー・トラベラーで父の楽園を探す。
「サーさんとお母さんは、ぜんぜん似ていなかった」
の後の3行は蛇足だったかも。そこだけがちょっと残念。
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全員お母さんの違う異母兄弟の四人、山(サン)、紫(ユカリ)、水(スイ)、明(メイ)が、
お父さんがなくなったのをきっかけにお母さんを訪ねる旅に出るひと夏のお話。
父が目指した楽園はなんだったのか、なぞめいた、温かいお話でした。
最後はまさかの結末で、やられたという感じでした。自分が思いつくことのなかった事実があったのに驚きです。
登場人物が、それぞれ個性的で、とても魅力的で、
兄妹の間の心の絆はすごいと思いました。
そしてなにより、四人の父は偉大な人だった。
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ここんとこ小路作品にダレ感を感じてたのだけど、この作品はいい!
個性が描き分けられた登場人物。
悪者が一切いない
家族のきずなが美しい。
家族をとりまく人々が優しい
ロードノベル要素はあるけど、帰るところがある旅。
これら小路作品的な全部の要素を満たしつつ、しかもちょっと意外な謎解きまで味わえるなんて。
ほっこりしたい時、家族を想いたい時、心に隙間風が入ってきた時、この本は絶妙に効く良薬になるんじゃないかな。お風呂入って暖かいご飯食べて布団にもぐってこの本読んで寝ればそそけ立った心もほぐれるような気がする、まさに小路作品。
余談:紫ちゃんが思いの人と再会する場所に要注目です。おそらくあの場所だと思います(笑
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ほのぼのとしたラストで終わらせない兄妹達の宿命のようなところまでしっかり見せています。だからこそ、父の存在が重い作品です。こんな生き方ができたらほんとかっこいいと思い、羨ましくなります。