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小学生が主人公、さて読めるかな?
予想外に(-_^) 引き込まれて読了。
不思議な魅力の歌子さん宅に、只今、自立不可能な居候が集まって暮らす。 それぞれの家族の話。
歌子さんの魅力の秘密が 謎のまま、そこが残念です。
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母親に置き去りにされた小5の純矢。
歌子さんという親戚の家で暮らすことになる。
その歌子さん、見た目が強烈個性的で、何も聞かない反面、余分なことは話さずの謎の人。
家にはなぜか「ダメな大人の見本」のような居候たちまでいる。
小5にして公務員志望、食べたものをいちいちお金に換算する妄想貯金、ものの見方も俯瞰的でドライな純矢。
そういう考え方になった背景を想うと悲しくなるのだけど、防風林の花子さん(幽霊)を怖がったり居候の太助が出ていくことに怒ったりするところに子供らしさが見えて少しだけほっとする。
居候たちや、歌子さんにライバル心(?)を抱く実留久ちゃんの抱えてきたそれぞれの過去とこれから。
どのお話も痛みを伴うものだけれど、歌子さんの隠された秘密・雅江さんとの関係がなんとも辛い。
純矢とは親戚だからというよりも、お互いの母親への感情や関係がシンクロしているからなんだか似ているのかもしれない。
純矢の母親のカレンは、ただただひどい母親だなぁと思うけれど、彼女の年齢が衝撃的でひっくり返って驚いて、そんな感情も飛んでいった(笑)
純矢にとって、母親を赦さなくていい選択の提示は救いになっただろうけど、きっと字面の通りにはならない。と思う。
大人になって母親を想う時、彼もまた迷子の顔になるのだろう。歌子さんのように。
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まだ5年生なのにねぇ、本当はまだまだ親に甘えたい
年齢だろうに・・・ダメな母親を間近で見てたからか、
ずいぶんシッカリした子ねぇ純矢くん。
歌子さんも個性的で謎な人。無愛想さに威圧感がある。
住むところのない人を拾って(?)、黙って養ってる
ところには優しさも感じるし・・・。
居候たちもそれなりに気ままにやってるみたい。
不思議な感じ。
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―第1章 夏―
どうやら僕はあの女に捨てられたらしい。
この一文から物語は始まります。
小学5年生の純矢はがサマーキャンプから帰ると
母親はおらずアパートはからっぽ。
置き手紙には
「・・これからは親戚の家で暮らしてくれる?・・」とあります。
書かれた地図から、万知田歌子の家へと向かいます。
そこには亀山太助、江口、歌子の母の政江も住んでいました。
純矢も加わり5人の奇妙な居候生活が始まります。
歌子と政江の気持ちのズレ
純矢と母親の価値観のズレなども面白く読みました。
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自分にとっては非日常な人たちだけど、壁一枚隔てた先にはありそうな日常。
きっとどこかで目にしている人たちと風景。
私もまだまだ途上中。
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この小説は好きなタイプだった。
生活感があって、ダメな人ばっかで、不幸だけど、暗いだけじゃないし、最後は小さく変わろうとしていて、光がみえる感、良かった。
途上なやつらだなぁ。
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小学生の純矢は、母カレンに置いて行かれ、預けられたのは歌子さんの家だった。
歌子さんは奇抜なファションの無愛想な巨漢で
家には歌子さんのお母さんの政江さん、居候の太助と江口さんが暮らしていた。
無職だった世間知らずでお人よしの太助。
会社の倒産、ホームレスへの転落、プライドを捨てられない江口さん。
食欲旺盛な老人、政江さんが繰り返す戯言、歌子さんの双子の花子さんの正体。
デブで冴えない人生を母のせいにしようとした、美容師の道を諦めかけた美留久。
うまくいかない現実を、何かのせいにして
現実逃避していた人たちが、歌子さんの家で共同生活をしていくうちに
本来の自分を認めていくまで。
歌子さんが抱えていたもの。
本当の歌子さんは自殺していたけれど、
母政江がショックでそれを認めたくなくて
死んだのは花子さんだと記憶がすり替えられて
花子さんはそれからずっと歌子さんになりすましている。みたいな。
双子の話ってちんぷんかんぷんになる!
久々に面白いな―と思えた本に会えたわ)^o^(
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ただ一緒にいて
衣食住を提供する
それだけのことで胸を張って
子育てしてるわ私
と勘違いしそうになりました
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母親に捨てられた子供が、ひょんなことから面白い人たちが住む家に住むことになって、楽しくたまにホロリとさせられながら成長していくようなお話。
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毒親に捨てられ、知らない親戚の家で新たな試練に襲われる小学五年生の純矢。
どうなるんだろう、何で歌子さんは凄いなりでもモテるんだろう、花子さんて誰なんだ、など、様々な人の要素が盛り込まれ、なかなかに奥深い群像劇になっていた。
著者の作品は初めて読んだけれど、思いのほか面白かった。
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母に捨てられた少年と風変りな大人たちの奇妙な生活。
書き下ろし。
第一章 夏
第二章 秋
第三章 冬
第四章 春、再び夏
母に捨てられた純也は、親戚の万知田歌子の家に身を寄せることになるが、歌子は巨漢でファンキーなマッサージ師で冷徹、しかも歌子が拾ってきたろくでもない居候と、魔女のような歌子の母親・政江
人生に挫折し、途上な大人と、世の中を達観しつつ、母親への恨み、愛に餓えた10歳の純也が交わることで、化学反応が起こる。
歌子と政江の秘密を知ったとき、家族のひとつの形と、新たな一歩を純也は踏み出す。
今年一番良かった。
各キャラが交わるときのドラマが楽しい。
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終始閉塞感を覚えながら読んでいたが、捜し物は図書館までの後に読んだので「残りの人生なんてない」ってコトバを思い出すと、それぞれが味わいある人生を生きてるんだって温かい気持ちで読了できました。
こんな人生のはずじゃなかったって心の底で現実を受け入れられないまま生きている人は実際多いのではないかと思う。年齢、性別を超え、自分の現状を受け入れ、この現実世界に新たな一歩を踏み出す大人の物語でもある。
また、自己肯定感について考えさせられた。歌子と美留久の違いも自己肯定感の違い。世間の規格で自分を測る必要はない。歌子の寛大な母性と表現されている魅力もそういったところから生まれている。そんな歌子だが、母を赦すか赦さないか決めかねているとこが人間らしくてかわいい。
途上なやつらに囲まれ、いずれ歌子も母を赦すことにより母性に慈愛が加味され、ド派手な慈母観音的な存在(決して優しそうに微笑んだりしない)になっていくのではないかと勝手にそんな想像を膨らませてます。
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「あの日、君は何をした」「きわこのこと」「祝福の子供」
と読んできて、全部読もう!と思った作家さんだけど、これはずいぶんテイストが違って、楽しく読めたw
よし!少年よ、我が子を置き去りにした愚かな母親を許すな!それでいいのだ!!www