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生命の起源 地球と宇宙をめぐる最大の謎に迫る みんなのレビュー
- ポール・デイヴィス (著), 木山 英明 (訳)
- 税込価格:3,080円(28pt)
- 出版社:明石書店
- 取扱開始日:2014/05/23
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紙の本
生命のはじまり
2024/02/18 00:54
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投稿者:DB - この投稿者のレビュー一覧を見る
生命の起源という究極の神秘の解明を求めて、第十九回日本宇宙生物化学会大会で行われた「生命機能の起源を探る」というシンポジウムの内容を書き下ろしたのが本書だそうです。
11名の教授たちの共著ということですが、うまくまとめてあって一つの流れとして読むことができた。
荒涼とした宇宙空間の中で、生命に満ち溢れている地球。
この地球の生命はどこから来たものなのか。
2010年当時の生命の起源としては、地球外起源説であるパンスペルミア説と地球起源説である有機物地球起源説、無機物地球起源説があるという。
原始海洋中で有機物が単純なものから複雑なものに進化したという化学進化は海底の熱水噴出孔の発見でより重要になったそうです。
他にもアミノ酸が重合していって生命の起源になったという最も古典的なタンパク質説や、RNAワールド説、名前が面白いゴミ袋ワールド説という物もあるそうです。
そこから約十五年たって今の主流はどれなんだろう。
生命の起源が何だったにせよ、原始生命体は原始細胞だったのは間違いない。
細胞とは何か詳しく説明してあるけれどもここはまるで生物の教科書、細胞膜の構成や性質を復習しました。
原始細胞はがらくたワールド・RNAワールドを経てDNAにより遺伝情報を伝える現生の全生物の共通祖先「コモノート」へと発展した。
このコモノートは超好熱菌だったと考えられているが、このコモノートが一つではなかったと考える学者いて様々なようだ。
その舞台となりうる熱水噴出孔や、最古の微化石がシアノバクテリアか化学合成細菌であるかという話、生命のエネルギー獲得方法とその進化について語られます。
38億年前に産まれた原始生命はそこから20億年かけて真核細胞からなる真核生物へ進化した。
真核細胞にはDNAを収めた核、ミトコンドリア、小胞体、ゴルジ体、リソソーム、液胞などがあり、植物は葉緑体も持っている。
ミトコンドリアや葉緑体は元は共生体であることがわかっているが、これらの取り込みも食作用をはじめ様々な説があるようだ。
真核細胞の成り立ちと特徴について丁寧に説明してあった。
こうして生まれた地球生命は進化と絶滅を繰り返しながら変化していく。
2600万年の周期で海洋生物の絶滅のピークがあり、白亜紀末の大量絶滅もこれに重なるそうですが、地球の近くで超新星爆発が起こってガンマ線が地球に降り注いで絶滅が起こるスターバースト説はオルドビス紀末の大量絶滅の原因かもしれないそうだ。
地殻のプレートの相互作用を伴うマントルの上昇流で火山活動が活発化して起こる気候変動と温暖化により絶滅が起こるスーパープルーム説は、ペルム紀末やエディアカラ紀末の大量絶滅を引きおこした。
そして巨大隕石の衝突により太陽光がさえぎられて寒冷化が起こり絶滅が引き起こされる巨大隕石説は、地球上のイリジウムの含有量がその決め手となるそうですが、白亜紀末の大量絶滅の原因とされている。
原始細胞から始まった生命が絶滅を乗り越え、反動で進化が加速して繁栄していく様子が目に浮かぶようだった。
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