紙の本
充実したミステリを読んだ満足感がたっぷり
2015/08/24 20:42
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投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
おもしろかった。虫の描写は気持ち悪いし、死体の損傷なども詳しく描かれるからグロいし、そういう面では苦手なタイプのはずなのに、そこから導き出される謎解きは未知のおもしろさに満ちていて刺激的。映像化は絶対にしてほしくないが、ミステリとしての出来はすごくいい。
登場人物も魅力的。赤堀の、昆虫学にどっぷりはまった学者ならではの奇矯な行動は時に行き過ぎなくらいだが、これが岩楯・鰐川のふたりの刑事と組んだ時、コミカルなものに見えてくるのがおもしろい。キレのいい会話がおもしろくて、純粋に楽しめる。法医学や昆虫学の特殊な知識をびっしり盛り込んでいるので書くのは大変かもしれないが、このシリーズ、もっと書いてほしい。
電子書籍
今度は水の中の「虫」を追い詰める
2015/11/10 12:37
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投稿者:マル神保 - この投稿者のレビュー一覧を見る
河口付近で見つかった遺体。
果たして、川から来たのか、海から来たのか。死因は何か。
相変わらずのマイペースで赤堀の探求が始まる。
1作目のキャラクターも再登場します。
事件自体は悲惨ですが、登場人物一人一人の描写に温かみが感じられるのが、このシリーズの魅力です。
法医昆虫学による捜査の描写もマンネリに陥らないよう工夫されています。
続刊が楽しみです。
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シリーズ第三弾。今回も数々の虫に関する薀蓄が学べます(笑)。
今回ちょっと凄いと思うのは……よくよく考えれば、事件自体の進展がとんでもなく遅々としていることに読了後気づきました。これ、あらすじにすると大した事件じゃないよね。捜査の山場もあまりないよね。ラストのどきどき感はあったけど、そこ以外たいした起伏もなかったような。
それでも数々の捜査過程が興味深くて、退屈しません。虫、好きじゃないけど。それでも面白いです。ああそれにしても乾燥クロクサアリがどんなものなのか気になる……。
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【ネタバレ】法医昆虫学捜査官シリーズ第3弾。事件の真相に迫る過程そのものは今まで通りのクオリティで文句の付けようがありません。ただ、結末に関しては過程と比べるとスケール感に乏しく拍子抜けしたので★一つ減点。
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法医昆虫学捜査官シリーズ第3作。
今回は水死体が相手。解剖医と鑑識は絞殺後に川に捨てられたものと推定したが、赤堀は死体の損傷やウジの成長解析から疑問を抱く…
虫が大嫌いな私も楽しみにしているシリーズ。昆虫学者、刑事、鑑識などがそれぞれのアプローチで事件の真相に迫ってゆく。相変わらず虫の蘊蓄が満載、今回は水棲の生物も加わってとても気持ち悪いけど面白い。
本筋には関係ないけど、乾燥クロクサアリの匂いが気になる。
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法医昆虫学捜査官シリーズ、3作目。
安定感のある面白さ。3作目となると、赤堀さんの予測不可能な行動や気持ち悪い虫の描写にも随分と慣れ、いちいち驚いたり、爆笑するほどではなくなったけれど、面白いのは相変わらず。大好き、おススメなシリーズです、本当に。
今回、事件自体は至って地味。被害者の身元が不明のまま、物語の大半が進む。なのに、本題の昆虫学をはじめ、地道な聞き取りによる刑事捜査、プロファイリング、法医学、科捜研、全てが関わって、被害者の身元から殺害現場までをきちんとゼロから導いているところがスゴイ。前半、なかなか捜査が進まないものの、その分後半に追い上げ。更に、最後の手に汗握る展開にはドキドキしたぁ。完璧デス。途中の過程も含め、昆虫(生き物全般?)との絡み具合が実に上手い。岩楯さんはもちろん、鰐川くんともいいコンビだし、良いキャラが揃っていて、今後のシリーズも物凄く楽しみで仕方ない。早く新作ください、マジで。
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シリーズ3作目。
小さな虫から事件の真相に迫っていく展開に今回も引き込まれる。
最後がバタバタな気がしたけど、飽きることなく、面白かった。どんどん赤堀に巻き込まれていく周りが可笑しい。
アリマテラピー(笑)普通のアロマテラピーでお願いしたい。。
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事件内容は若干拍子抜け感はありますが、赤堀さんは相変わらずいい味出しています。ラストはそれなりに盛り上がりました。
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#読了。法医昆虫学捜査官シリーズ第3弾。江戸川区、荒川河口で発見された遺体が発見される。警察解剖医は絞殺と認定するが、法医昆虫学者の赤堀涼子は遺体の虫から、溺死を主張するが。今回も冒頭の死体発見現場が清心町とご近所なうえ、出身の峰(柴)漁港や金沢文庫まで登場にはびっくり。最後は意外だった。
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三作品の中では一番大人しめかな。。
あっさり犯人も見つかってしまった。
でも次回作に期待します!!
このシリーズは大好きです。。(^v^)
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赤堀涼子が荒川の中洲で発見した死体. 体の内外に付いていた様々な虫をベースに身元を洗い出す過程は刑事の岩盾と鰐川との絡みで面白い.絞殺という検屍結果を疑う石黒由美の直感が事件を急展開させる.死体の頭についていたカマキリの足のようなものも重要な証拠となる.河川敷で生活している老女の存在も特異だ.死体には刺青があり、その件で彫師へのアプローチもあったが、楽しめた.犯人の絞込過程で二人の刑事は遭難寸前になるが、赤堀の生物学的所見が彼らを救うことになる.面白かった!
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前作までに比べると、ずいぶん虫描写のグロ度が和らいだのかな?もしかしたら読者から気持ち悪いと苦情が殺到していたりして?気持ち悪いのは嫌だけど、このシリーズそれがなければパンチが弱い気もするし・・・読者というのは勝手なモノでございますね。
見た目の悪さから、毛虫だ!蠅だ!とギャーギャー大騒ぎしてしまうのですが、このシリーズを読んでいると、虫に対する見方が変わってきますね。虫は人間のように都合が悪いからと嘘をついたり、誤魔化したりせず(虫の世界ではしてるかもしれないけど)、私たちより短いサイクルで世代を重ねて、黙々と彼らの役割をこなしているんだなぁ、と寛容な気持ちになってしまうから不思議です。
赤堀さん、好きなことを仕事にしているからか、日々楽しそう。
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シリーズ3作目。
鰐川さん再び登場で嬉しかった!
ウミケムシは検索してしまいましたが予想以上の気持ち悪さでした……。
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相棒はわにさんに戻り、法医学のいけすかない教授や、鑑識のぶっ飛んだあんちゃんなど、キャラクターが立った面々。かつ、赤堀の暴走!
パワーアップ!
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法医昆虫学捜査官赤堀涼子シリーズ第三作。荒川下流で見つかった身元不明の遺体について、岩楯警部補と部下の鰐川は刺青と所持品のドライバーから身元をあらっていき、赤堀は遺体のウジの生育期間から遺体が最初にあった場所、気道内異物から死因を考察し、岩楯とは違った方向から被害者の身元、そして、犯人に迫っていく。双方からの線が交わった時、岩楯、鰐川に迫る危機。相変わらず面白かったです。が、赤堀の性格がどうしても受け付けなくて、物語に入り込めるのに苦労しました。また、刺青から身元を調べる捜査が長くて、途中、中だるみしてしまいました。どんな犯罪が行われたかよりまず、被害者の身元捜査に長くページが割かれたので犯罪の全貌がみえず、やはり読みにくかったのですが、後半三分の二で物語が動き始めてからは一気によむことができました。