紙の本
山奥暮らし志望者の生活教本です
2014/10/17 10:04
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:悠々爺さん - この投稿者のレビュー一覧を見る
読売新聞の書評に引かれてその日のうちに購入し、即完読。「先生」と一緒に「義っちゃん」の家を訪ね、まるで3人で暮らしている気分になります。忘れていた50数年前の鹿児島の山奥での生活を思い出しました。ほとんどこんな生活を送っていました。(幼児期から学童期の間でしたが) 湯前大作
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日本人は生きるってきっとこうなんだ。孤独で繊細且つ大胆。陰影礼賛、死者の書に続く大事な本になりました。
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いつも通り食べ物の描写が実に美味そうで腹が減る。しかも今回はそれだけじゃなく、古より受け継がれた山での生活が実に面白そうに描かれている。巧みな生活の知恵に唸らされるだけでなく、自分もこんな生活をしてみたいと思わされること必至。
物語としては自分はこの本全体からなんとも言われぬ切なさのようなものを感じた。このような生活がいずれは完全に失われていくことへの郷愁か、それとも2人の生活が短期のものでしかなく必ず2人には別れが訪れることの侘びしさか。
いい本だった。
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DASH村の三瓶明雄さんを彷彿させる猪狩義政さん。明雄さんは百姓で、義っしゃんはまたぎなんだけれど、自然と向き合いながら逞しく生きる姿は通じている。文明社会から離れ、昔、といっても2世代ほど前までは継がれていた生活の知恵を保っての暮らしぶりが魅力的だ。いかにも残念だけど、もう次世代には残せないんだろう。せめて読み物としてこうして伝えらることに価値がある。粕取焼酎は好きだけど、需要がなくて高くなった。居酒屋で食べたくさやは臭くなかったが、本物を食ってみたい。
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20141018 フィクションだと思うが現実感がある。作者の本当に過ごしたい生活なのではないだろうか。いろいろ考えさせられた。
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目次もなく章立てもなく、ただ2部構成というだけで、いきなりストーリーが展開していく。フィクションなのかノンフィクションなのかも不明。しかし、それでも最初からグイグイ引き込まれてしまうのは何故か。猟師としての暮らし、生きていくうえ生活していくうえでの知恵、そして山の暮らしの魅力、現代の日本人から消え去ってしまった暮らしが、ここには詰まっている。
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福島の山の中で一人、ほとんど自給自足の生活を続ける「義っしゃん」を訪ねた、飲み友達の教授。夏、冬それぞれ数日間で経験した山の暮らしをみっちりと書き込んだ、驚くべき著作。
狩り、釣り、昆虫食、や創意工夫に満ちた伝統の調理法、発酵をはじめとした食物保存法など、およそ21世紀の日本とは思われない「義っしゃん」の日々の生活。昭和40年代生まれ、田舎育ちの僕にとっては理解できる部分も多い。それにしても今、現在の我々の生活が、いかにこのような、地に足のついた暮らしからかけ離れてしまったかを思うと愕然となる。我々は生きる力を失ってしまったのでは? 取り返しがつかない領域に踏み込んでしまったのに、みんな気づいていないのではないか。
JR九州の車内配布雑誌「Please」で九州の美味いお店レポを書いていた小泉武夫が、ただのグルメでメタボなおっさんではなかった、というのもうれしい発見だった。
なお、この話が実話なのかフィクションなのか、そういうことは一切書かれていない。
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お腹が減って困る。猟師はグルメだという法則でもあるのだろうか…。ペナペナ、シコシコ、チュルチュル、モチモチ、ペトペト等と表現される食べものの描写によだれが止まりません。こればっかりは!と思っていた虫すらおいしそうに思えてくる恐ろしい一冊。
クマが本当にかっこいい。著者と義っしゃんはチャーミングだなあ。
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著者は東京農大の教授であり、農学博士、そして珍味、寄食に挑戦する「食の冒険家」として有名な方。
ある男と偶然渋谷の飲み屋で出会って、そこから交流が始まる。
男の名前は猪俣義政(義っしゃん)である。
義っしゃんは色々な職業に就くが、合わずに故郷の福島県、阿武隈の山奥に帰って猟師になる。
地元の人たちには、「ターザン」と呼ばれるような暮らしぶり。
そこへ、久しぶりに再会する為に著者が訪れて、
色々な体験と生きる知恵を義っしゃんから学んでいく。
羨ましい生活であると同時に
自分には出来ない尊敬の気持ちが湧く面白本だ。
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またぎの義っしゃんと教授との自然の中での交流。またぎの代々受け継いできた自然との戦い、生きるすべ、精神などストーリー仕立てで楽しく紹介してくれる。はらはらドキドキの話の展開もすばらしい。
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義っしゃんの日々の生活に驚き、自然との共存、人生哲学・・・などなど彼の生き方に感動を覚えるとともに、チャーミングな人柄に惚れた。面白かった!
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冒険ものといえば、主人公は若者、場所は日本から遠く離れたところ、というのが定番のような気がするんだけど、主人公は2人のオッサンと犬、しかも東京からそう遠くないところが舞台。でも、全編を通じて、独特のワクワクがあふれる一冊。著者ならでは、なんだろうけど、珍しい食べ物への好奇心とチャレンジする姿勢も楽しい。
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小説のテイをとってるが、先生のエッセイの延長として読んだほうがいいかも。小説だと思って読むと、冗長なところも多いし、起伏も少ないから単調に思えてしまうかもしれない。
先生の著書はどれもそうだが、通常だったら「うぇっ」と条件反射するであろう食べ物(虫とか、臭いものとか)も、活字だけで見事に美味そうに思わせてくれるというか、腹がへるし興味がわく。
とりあえず、もう少し暖かくなったら、粕取り焼酎とくさやを通販ででも入手して、人気の少ない市民キャンプ場ででも食べにいこうと思う。こぴりんこ。
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「猟師の肉は腐らない」小泉武夫◆大学教授である著者が、山の中で暮らす友人を訪ねるエッセイ。自給自足の冒険ものって大好きなので、忠実な猟犬を連れて狩りに行ったり、魚を獲りに行ったり、昔ながらの方法で肉を保存していたりで最高!読んでるだけだから軽々しく最高とか言えちゃうのだろうけど。
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八溝の山のターザンこと義兄んにゃの破天荒で堅実な人柄、またその相棒の猟犬クロの誠実で勇敢な犬柄?に痺れました。夏と冬の二つの季節のそれぞれの滞在記のあまりの盛り沢山さにびっくり。生活の知恵にも関心を通り越して驚嘆!しました。しゃべり言葉の方言がまた言いようのない味を出していて、本当に面白かったです。