紙の本
人の弱みにつけ込む代替医療の実態を知らせてくれる
2014/07/21 07:52
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:NAGI - この投稿者のレビュー一覧を見る
標準治療に行き詰まり、不信感を持った時、その心の隙に入り込んでくる様々な代替療法。
これらを明快な論理で斬ってくれます。しかも、追い詰められた患者の気持ちにちゃんと寄り添ってくれているから、救われる。
今後、治療で迷いそうになったとき、もう一度読んでみようと思います。
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医療系のニセ科学について必読と言っていい本が出た。ガン治療などに代表される通常医療に関する否定的な言説を読み解き、なぜそれらの治療法が選択されるのかということを医師の視点から解説している。もちろんデータや学説への参照もある。さらに代替医療や健康法に関しても、代表的なものを選んで科学的な視点から検討を加えていく項目も、簡単に読めてなおかつどこが問題かというのがわかりやすく整理されている。
医療否定言説に疑問などを持っている人や、これからガンなどの治療を受ける人のほか、是非とも消費者行政に関わる公務員や研究者にも読んで欲しいと思う。健康法や医療に関する場では、通常医療へのバッシングなどによって利益を得ようとしている向きもあるため、そういうものに社会的・経済的リソースがつぎ込まされることのないように、是非とも消費者行政の場に広がってほしい一冊。
ただ本書一番のサプライズはやはり版元なのだが…。
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WEBで有名なNATROM氏の本。
グレーなものは置いといて、明らかにダメと言い切れるものばかりを挙げてるので、氏のサイトを知ってる人なら、まあ、イマサラ……かと思うと、もうちょっと突っ込んでたり、最新の知見や、臨床での体験談も挙げられてて、読み物として楽しい。
「ホントに読むべき人は読まない」といわれるような分野ではあるけど、そういう場合は周囲から勧めるしかないのかな。
ニセ医学が信者を得るのは、まさにそんなふうに、「不安を抱える人に親身になって寄り添う」からだしね。
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「『ニセ医学』とは、医学のふりをしているが医学的な根拠のない、インチキ医学のこと」
「ニセ医学そのものに害があることもあれば、そうでなくても通常の医療から患者さんを遠ざけてしまう危険もある」という立場から、長年、ネット上で論陣を張ってきた筆者が、現代医療、代替医療、健康法の3章構成で、「ニセ医学」のどこが間違いなのか、素人にもわかりやすく解明しています。
「ニセ医学」の手口には共通したパターンがあるため、それに対応した本書での批判もパターン化して、冗長に感じるところもあるかもしれません。
「ニセ医学」で金儲けを目論む輩への批判は厳しいけれど、つけ込まれ、信じ込んでしまった「被害者」への視線は優しい。
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命に関わるのにデタラメばかりがもてはやされる医療・健康情報。そのカウンターとして広く読まれるべき本。
執筆の医師も,解説文のサイエンスライターもペンネームで,それだけで胡散臭いと敬遠してしまうのは惜しい。内容は極めてまともで有意義で,まだデタラメ医療にはまっていない人が予防のために読むことの効果は大きいはず。科学的に正しい記述である反面,親しみやすい文体ではないが,そこで投げ出してしまうのも非常にもったいない。
あらゆる点でデタラメ医療本と対照的なため,すでにニセ医学にどっぷり浸かってしまっている人がこれを読んで引き返して来るのは残念ながら難しいだろう。ただ,こういう読者に迎合しない文章の中にも,患者さんを思う気持ちはところどころに滲み出ている。
冒頭に紹介されている,中学生のNATROM氏がお母さんにクマザサエキスを飲まされた話は導入として秀逸と思った。子供心に迷惑な母の(親の)愛ってみんな覚えがあるはず。小児喘息を治すため,カイロプラクティックに連れてかれたのは,無意味な苦痛だったな…。そうやって,誰しも世に出回るいい加減な情報の犠牲者になりうる。本文にも出てくるように,もっとずっと深刻な例も多い。
明らかなニセ医学を吹聴することによって犠牲者を出し続ける医療者を名指しで批判しているところもこの本の特色。こういう医療者はしばしば「患者に寄り添う」ものとされそれを売りにしている場合も多いが,しっかりと予防線を張っていきたい。そんなのには騙されないよ,という人も,トンデモ医療の実例に目を通しておくのは後々役に立つだろう。それに,自分のためというより,ちょっと心配な身内や,身近な人にも読んでもらう,というのもいい。
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巷の『ニセ医学』をはい論破!という本。例えばステロイドの副作用のみを過剰に言い立ててステロイド治療を拒否するキチガイや、単なる砂糖玉を全力で心酔するホメオパシーキチガイや、水素水を飲んだら健康になると信じてるキチガイや、まあ、そういう全く根拠ない健康法で体を悪くしている方々はしっかり読んで下さい。世の中に全ての病気が治る万能薬なんぞあるわけないのに信じてしまう、ああ、人間って弱んだよなー、弱いよ。
要はそんなに効果のあるものであれば試験等で結果を出して堂々と売り出せばよいだけで、単なる『効きました!』『治りました!』が根拠のものは信じるなと、信じるものは救われる効果はいいんですが、明らかに体を悪くする健康食品もあるので気を付けましょうね。
そしてみなさまが変な健康法で早死にしないことを祈るばかりです。
因みに『デトックス』は医学的な根拠がありません。どうもお疲れ様でした。
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ん~~。
ブログは大好きなのですが、こちらはもっと大衆向けの意識があるせいか、切れ味が鈍く、特にオチが割とつまらなくて、残念。ある程度学ぶ力のある人にしか届かない濃い内容。だから、大人をちょっと馬鹿にしてる年齢の頃に読むと、一番いいんじゃないかと思った。高校生とか、大学生とか。
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病気の不安は正しいものを選び取る目を曇らせる。健康の時なら選ばないような選択肢を選んでしまうことも。
いまの日本の標準医療は、それなりに高いレベルで信頼できると思うけど、それより明らかに怪しいモノに目が行くのは何故なんでしょうね。
もしかしたら、病の不安や療養中の様々なストレスが、スケープゴート的に標準医療否定(医療不信)につながっているとしたら、患者さんにも医療者にも不幸なのでは。
いまは病気になって初めて自分の体やその機能を知る人も多いのではないでしょうか。いざという時に惑わされないためには、やはり子供のうちから基本的な身体の機能、免疫、依存症や感染症、健康情報の見方、探し方…みたいな知識を身に付けておくのも大切なんじゃないかなと思います。
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知らないこと、考えられないことを糾弾する本は数あれど、この本はわかりやすく説明する上に、なぜそれでも騙されてしまうのか(信じてしまうのか)を丁寧に書いている。具体的な事例もわかりやすい。
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本当に当たり前の事しか書いてない(褒め言葉)。
でも本当に読んで欲しい人は読まないんだろうな、という本。
それでも著者は「ニセ医学に縋る人は悪くない、悪いのは吹き込む医療者・業者だ」と綴るのが優しいな。
子供がいるからか、過剰にステロイドを嫌う人、ワクチンを避ける人、ホメオパシーやマクロビ食を勧めてくる人、母乳教……代替医療やスピリチュアル健康法などの情報が周囲に蔓延しているように思う。自分でも何か不安を抱えてインターネットで情報収集をしていると、ニセ医学の情報が氾濫していて、有益な情報に辿り着く障壁になる。
この本が広く読まれて、多くの人の呪いが解けるといいと思う。
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参考になった。
もし、がんになったら、自分が納得するまで、お医者に相談し、複数の情報で調査すべき。
怪しい健康法には、近づかないこと。
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自分や家族がガンになる前に読んでよかったかも。
巷に出回るニセ医学。
これを飲んだら、食べたら、使ったら病気が治る!
なるほどなぁ〜と思いながら読みました。
ホメオパシーは、私も興味があった時期がありましたが、レメディの値段が万単位だったので、これはダメだと「諦めました」そう、諦めたのです。ということは、お金に余裕があったら、買って使っていた、ということ。
一番危険なのは、一般的な医療行為を完全否定して、代替医療や、「自然」とか「治癒力」とかを信じ切ってしまうことなのだろうな。
自分の中にそういうものを信じてしまいたくなる素質があるってことを十分にわかった上で、騙されないようにしたいと思う。
とはいえ、その情報の出典資料とか、そういうのをしっかりと読む!ということがめんどくさいと思ってしまう私には、やっぱり騙されやすさはあるんだろうなと思う。
そうすると、その情報を発信している人を信じるかどうか、になっちゃって、この人が言ってるんだから、間違いないとかね…。
あ〜、本当に気を付けないと…。
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常識の範疇だと思うのですが、代替医療や健康法がビジネスとして成立しているということは、そうではないのでしょう。
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直ぐにこの手の話に騙される(もとい人を信じやすい)母の為に購入。
もちろん、そもそも騙される心配の無い人々にとっては「なんでぇ!当たり前じゃねぇか!」な事しか書いてありませんが、知らなかった医療業界の事、ガンのこと、薬のこと、お医者さんのこと・・・色々な事を素人にも解りやすく説明してくれます。無知は罪だなと改めて思いました。
個人的に、子どもが母親の胎内にいた時の事を覚えているという胎内記憶の件で、著者が「新生児にそんな視力は備わってないんですよ」とやんわり否定しつつも、こうした誰も不幸にならないようなファンタジーについては「信じてるだけならいいんじゃない?」と優しいスタンスだったのに好感度が上がりました。私は胎内記憶を信じてはいませんが、こういう優しい嘘(?)は山盛りで良いなと思っています。やたらめったら否定しまくるのでなく、あくまでも信じすぎると危険なものだけをキッチリ解説してくれます。
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「代替医療のトリック」同系統の本です。ボリュームは少ないですが、日本における有名なニセ医学が網羅されていますので興味深いかもしれません。
問題は、信じたいものを信じている人たちもいて、このような啓発活動では限界があるかなと言うところでしょうか。