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こころを診る技術 精神科面接と初診時対応の基本 みんなのレビュー
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紙の本
専門家として行うべき面接の理屈から、技法、心得までをコンパクトにまとめて1冊
2016/07/01 17:24
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投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
精神科面接についは、笠原先生の『予診・初診・初期治療』や土居先生の『方法としての面接』といった名著があるが、いずれも書かれてから何年も経っており、その内容がそのまま現在でも通用するのかと考えてしまうところもある。
長年、精神科面接、特に初診時面接を行っていたり、その場を医学生や初期研修医の研修として立ち合わせたりしていると、普段自分の行っていることがどれだけ確かなものなのかということや、これが精神科面接であるというものをうまく言語化できずにいてもどかしい思いをしてきた。そのため、上記のような本を読み直してみたり、様々な面接技法の本を読んでみたりした。
そんな中の1冊がこの本だ。しかも、最も新しいと言える。
著者の宮岡先生は、やはり大学で学生や研修医らを相手にしてきて思うところが多々あり、この本を著したということだ。
それを一言で言ってしまえば、「適切な面接は十分な精神医学の知識があって初めて可能となる」(p.4(実際は小文字のローマ数字))となってしまうか。だが、それを踏まえてどのような面接を行うのか、どんな面接が専門家たる精神科医がおこなうべき面接であるのかということを、この本は教えてくれていると思う。しかも、かなり具体的でもある。
今の医学生は「医療面接」という教育を受けたり、それが実習に参加するための試験の項目になっていたりするが、その「医療面接」と「精神科面接」の違いのことや、各種精神疾患を疑いながら行う面接の注意点や、診療の基本、初期対応まで、微に入り細にわたって書かれている。
中には「相手の目をみつめすぎない」とか「ゆっくり話す」「大きめの時計を見やすい場所に」といったようなことまで書かれている。
読み終えてみると、笠原先生の本で書かれていることと同じようなことも多々含まれているが、この30年あまりの精神医学の状況を踏まえて、診断することの重要性と注意点に多く語られているのが特徴かもしれない。
精神科医は患者の話を聞き、患者と話をすることでその専門的な医療を行う部分が大きいと言えると思うが、だからこそ、単なるおしゃべりでもなく、単に近所のおばさんのお悩み相談ではないものがあるはずだと思うし、それがなければ医者と名乗る必要はないと思う(そこにはまた、精神医学が抱えている大きな問題があるのだが)。だから、専門家としての技量を身につけていくために、この本も手掛かりにしながら面接を続けていくことが大切なのだろう。
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