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アマゾンの1-Clickで間違って買ってしまったのだが、結果的には購入して正解だった。
貧困家庭の子供たち、高齢犯罪者、薬物依存者、ホームレスなど、普段の生活では接点がない人たち(自分たちが意識的に見ていない人たち)の過酷な現状が赤裸々に綴られている。
それにしても生活保護というのは非常に難しいものだ。『無差別・平等』主義で、貧困に陥った経緯や原因を問わない(ただし在留資格を持たない外国人は対象外というのは初めて知った)。我々納税者からすると、自業自得的な人たちに対し、どうしてもそのモラルハザードを受け入れられない部分が残る。利用者も高い倫理観を持ち、できるだけ自活しようと努力する人もいれば、某タレント母のように『もらい得』みたいな考えの人まで様々だ。こういう状況をすべて理解したうえで、著者が『無差別・平等』主義の制度は社会にとって必要だと言う境地に達したのは、それなりに合理的な判断なのだろう。
生活保護までは至らなかったが、自分も貧困家庭で育った。幸いにして親の代から社会階層を2段階くらい上がることができたが、少なくとも子供の貧困対策だけは最優先に予算を投入して、貧困の連鎖が起きないようにするべきだ。生まれた時から何一つ苦労を知らずに育った2世・3世の政界のお坊ちゃま、お嬢様方に期待するのはお門違いか。