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最後は読みながら涙が止まらなかった。娘さん、本当によくがんばったと思う。絶対に賛否両論あるだろうけれど、受験についてだけでなく、今、暮らしを営む中で大事なことが朧げに見えてくる、そんな一冊だった。
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僕は私立中学受験についてよく知らなかったが、こんな世界もあるんだ、と知ることができた。単純に、そういう世界に縁がなかった人にとっては、視野が広がる。
国語の解法についての内容もあるにはあるが、算数との格闘についての記述が濃い。
数学を解く、ということをおもしろく感じるとはどういうことか、が分かる気がするようになる。
それは、「数がしゃべっている」とか、「数の表情」という言葉に端的に表れている。
また、「ヒューマンエラー」をふせぐための工夫や、その重要性についても語られている。
算数ができるようになりたい人や、高いレベルの仕事をがんばってやりとげたい人には、大人にもおすすめできる。
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父親の娘への気持ちがよく伝わっただけでなく,受験勉強とは何かがわかる本。特に,最後の反省のシーンは非常に納得。知識は整理をして入れていくという習慣がないと失敗をする。
*何度も痛い目にあった。反省した。一応がんばってみたこともあった。でも実感がわかなかった。辿り着く感覚を知らないから努力が無駄に思えて仕方なかった。それでも一度痛い目にあう方がいいのか?辿りつく感覚を知るほうがいいのではないか。 38頁
毎日がんばっていることを,これを評価してもらおうとしてはいけない。俺のような三流の人間は結果を出すことに慣れていないからついがんばりを評価してもらおうとする。この考えが染み付いているのだ。この染みは簡単には抜けない。だからお前は父さんの二の舞になってはいけない。つまり、毎日がんばっていることを評価してもらおうとする人間になってはいけないんだ。プロセスが大事だなんて言葉を信じてはいけない。結果にこだわるから評価されるプロセスになるんだということに気づかなければならなない。・・・今夜もがんばったなんて満足の仕方はダメだ。私は真夜中まで勉強しているという満足ではダメだ。今夜も一近づいた。今夜はこれができるようになり結果に少しだけ歩みよった。そういう満足の仕方をしなければならないんだ。
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借りてみて、まずこのページ数にびっくり。そしてこの著者の文章のうまさ。小説を読んでいるような気持ちになった。単なる受験記とは、似て非なるものでした。
最後らへんの、親娘のおたがいに対する気持ち、受験に対する気持ちが溢れだすところは、感動した。
二〇一九年、続編をほのめかすラストは、めちゃくちゃかっこいい。
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自身も「親塾」を完遂した者として、筆者の気持ちがよく理解できました。ただし私の場合は「失敗」したものの中学受験経験者であり、そこには大きな差があることは間違いなく、心から感服しました。
選ばれた教材も、親も同じように問題を解くという点でも共通点は多いと感じましたが、それだけに、実際にはこの文章の裏に更なる壮絶な苦闘・苦悶があったであろうことを想像しました。
この挑戦が厳しかっただけに、終えられて、御嬢さんが通過点として満足できる成果が上げられたことを祝福します。
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ただの中学受験本ではない。
親としての姿勢が書かれている。勉強を教えているんじゃなく、生き方を教える。
著者は自身を中卒と蔑視しているが、学歴など関係なく親として本当に尊敬できる人物だと思う。
まだ小さい娘をもつ親として、大きくなったら同じ目標に向かい共に歩める親になっていたい。
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お父さんの熱心さが想像以上だったというか、ここまでできる親御さんってなかなかいないだろうし、自分自身が親だとしても到底できないと思いました。
文章にも時々ある「中卒」であったがためになめた辛酸の多さが、やはりここまで突き動かす原動力になったんでしょうか…。
娘さんの置かれている状況を冷静に見つめ、塾に安易に丸投げせずに親子での二人三脚を決め込まれたのは本当にすごいです。
そして娘さんの勉強に付き合うことでご自身も「学び直し」され、過酷な時間を過ごす中にも時折新たな発見に心躍らせ興奮されている様子は、とても羨ましくも感じました。
先日読んだ「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」でも感じたことですが、どちらも親御さんが子どもと向き合っている真剣さがすごいです。どこの親も「うちだって真剣だ!」と思うでしょうが、「ここ(=2冊の本に出てくる親御さんほど)までできるか」と問われるとそう簡単にはできない域のような気がします。それくらいの熱量を感じました。
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最近、受験ものが流行っているが、ちょっと一線を画していると思う。両親とも中卒の小学5年生が桜蔭を受験する話。親としてできる限りのことをするところは、お金で塾に行かせる親と違い感動的。
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読後に勉強したくなる本。
勉強というのは目的や目標が明確にあるんだな、と。
そして学びや気づきは、勉強を進めるうえで発生する。
外からの刺激を与えることができるのが「勉強」。
「学びや気づき」は本人の内からの輝き。
なんだな~と自分のなかで整理されるきっかけとなった。
本文の一部を抜き出すことは誤解を与えやすい。
はじめからさいごまできっちり読んでほしい。
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頭の下がる思いでした。子どものためにここまで出来るってすばらしいと思いまいた。文中に書かれているテキストも書店で見つけてみました。色々吟味して自分に役立てたいです。話題の本だけに、読んでみてよかったです。そして、巻末に紹介されていたブログも拝見しています。参考になります。なにかと参考にしています!!
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親子の愛情がたっぷり詰まったお話。感動した、なんて言葉で片付けてはいけない。どうやったら人をやる気にさせるのか、そんな事も考えさせられた。今の学校教育ってなんなのよ〜。
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中学受験をまったく知らない人が中学受験について知るにはよい本だと思います。
結局のところ、子育ての要は手間だな、と改めて認識しました。
その手間を親が直接かけるのか、あるいは、両親や兄弟・親戚を頼るのか、さらには、経済力を利用して他者にお願いするのか、といった選択肢はいろいろあると思いますが。
この本の著者の桜井さんの偉いところは、子どもと一緒に勉強をしたところだと思います。
そういう姿勢は、必ず子供に伝わると思いますし、最終的には、子どもの幸せにつながると思うんですよね。
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中卒の父親が娘を一流私立中学に合格させる話。
前半は「何故娘を中学受験させようとしたのか」という経緯と、「中卒の両親による負のスパイラル」の愚痴が混在しており、愚痴の部分はつまらない。
中盤以降は、受験勉強を塾任せにせず、一緒に取り組む親の姿に共感を覚えた。また、塾任せにしていては金ばかりむしりとられて結果がついてこないという意見には同感できる。
全体を通して、コピー機をリースしたり大量の参考書や問題集を買い込んだりと正直親がここまでするかという部分も見受けられるが、1月以降の最後のラストスパートにつながっていくあたりは読み応えがあった。
塾が発行している雑誌に書いてある、受験生の親としての心構えやハウトゥを学ぶ気よりは、本書のような一つの体験談・ノンフィクションから参考になりそうな部分を実践していけばいいのではないか。
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取り組む、つまづく、原因を考える、対策を打ってみる。
すごく科学的に、愛をもって目標にアプローチしている。
読み応えのある、すばらしい本。
ただ、一点だけ気になるのは、「中卒」を徹底的にこき下ろしていて、自らもその一員と言いつつ、どう読んでも、文章を書くということについて、その「知的訓練が不足してきた経歴」に似つかわしくない一定以上のスキルがあること。
「職業に貴賎なし」の「貴賎」という言葉など知らなかったといいつつ、受験に取り組み始めたころに娘に「…あれは『童話』の中でも『寓話』というジャンル…」などと教えている。
会話の中で「寓話」などという言葉が出る、というのは「貴賎」を知らない、語彙力が足りない「中卒」の日常ではありえないのではないか。
筆者が「形式的な意味」で、本当に中卒であるかどうかは知らない。しかし、自らも所属するという「階層としての」中卒というところから、文章が大幅にはみ出してしまっているところが、どうしても気になった。
その部分で説得力を欠いている、というところ以外は、文句のつけようのない物語。
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お父さんの「中卒」に対する危機感・コンプレックス、そして桜蔭に対する情熱・執念。
読んでいて、非常に気迫が伝わってくる。
中学受験を控えた娘がいるため、我が家に置き換えて読んでいた。
全ての勉強が終わった、受験前日の夜の娘の一言、そして受験結果がでた後の娘の一言・・・
読んでいて泣きそうになってしまった。