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自分が同じような環境で育ったら、彼のようにバスジャックをするのかと考えると、そうは思えない。
バスジャックに至らせたのは、親の育て方が悪いから、という考え方もあるかもしれないが、僕はそうは思えない。それは同じ環境で育った妹がいるからである。親の育て方のせいだというのなら、妹にも犯罪をしてしまうような兆候がみられてもいいはずだが、妹にはそれがない。
では、一体どうしてこうなってしまったのか。
答えなんて、おそらくないのかもしれない。
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子供が荒れるというと、親が子供に無関心だったり、忙しいと言い訳したり、逆に神経質に子供を押さえつけすぎたのでは?と批判される。でもこの両親は一生懸命、息子に向き合っていたと思う。骨身を削っていたと思う。どこが間違っていたのだろう。荒れた息子は力だって大人に負けない。事件を企てているとわかっているのに、警察も事件が起きなければ手を出せないというし、療養所にも入院させられないという。本当にどうしたらいいの?途方に暮れる両親の心情はよくわかる。
プライドが高すぎて、自分を「選ばれた優秀な人物」だという意識が強すぎて扱いづらい息子。「跡取りなんだから」と頻繁に口にしているけど、「跡取り=何でも思い通りにしてもいい」と思っている部分は、もっと早い段階で、そうじゃないっていうことはキッチリ教えておく必要はあったのかも・・・。
「心の病気」があって事件を起こして、数年間の収容で本当に更正できるものなの?治療は効果あったの?社会に戻して大丈夫なの?更正を信じてあげたい部分と、信用しきれない部分。被害者より加害者の人権が過大に守られているような気がするし、数年でなしのつぶて。それでチャラにしろと?忘れろと?など引っかかっている部分が多くあるのも否めない。
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何かが起きてからではないと介入できないという虚しさ。
両親は頑張っていたと思う。何から追い込まれてしまったのか。
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こ~ゆ~事件の見えないところまで取材してのルポってほんと、頭が下がる。
自分も危い思春期をサバイバルしてきて、そろそろ我が子がそんな時期に差し掛かろうとしてて…って思うと、どうか被害者にも加害者にもなりませんようにって神頼みしか出来ない。
何が正しくて、何が引き金となってしまうかなんて本当に解らないものなんだな…って。
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最初の数ページは読むのが苦しくて。
「誰もが起こりうること」として読んでいたから。
でもこれ、他人事のように書いて申し訳ないけど、誰もが起こりうることじゃない。
親御さんが全て悪いわけでもなし・・・おばあちゃんだって、おばあちゃんの言い分があるだろうし。
根本的な亀裂を、どうやって感じ取ればよかったんだろう。
中学高校のころなんて、子供は親のいうことなんて聞かないし親ばなれしていけば、距離は離れていくばかりだし・・・。
明らかに「普通」ではない彼を、どこで気づくべきだったんだろう。
いろいろ考えました。
筆者の最初と最後の「主張」には違和感を感じる私ですがそれはここでは書きません(書けません)。
巻末付録を見ると、彼は本当に幼くて。
人は、(人見知りだろうがつらかろうが)人と関わり続けていないとダメなんだな。と思いました。
重い主題で、自分の主張をどこまで書いたらいいか悩む感じです。
とりあえず、これから娘をみていくときの視点を3つばかり増やそうと思いました(細かいことは書きませんが)
子育てしている親御さんなら、読んで損はない、かな。
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00年5月3日におきた「西鉄バスジャック事件」。犯人の少年が不登校→引きこもり→バスジャック事件を起こす、心の壊れる軌跡を辿る。今は出てきて普通に社会生活を営んでいるという。被害者に謝罪はなく、少年を守り切った弁護士も被害者との約束を守らない。置き去りにされる被害者と、殺人者を守りたがる人権派弁護士と市民団体にモヤモヤを抱えて読了。これじゃ重大犯罪も防げないはずだわ。