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ジュゴンの上手なつかまえ方 海の歌姫を追いかけて みんなのレビュー
- 市川 光太郎 (著)
- 税込価格:1,430円(13pt)
- 出版社:岩波書店
- 発売日:2014/08/26
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紙の本
「えっ、つかまえちゃうの?」。タイトルを見て一瞬そう思う。
2015/03/20 21:37
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投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は特に「保護」に関するものではない。まだ数が少ないジュゴンの鳴き声の研究者として、著者が行ったフィールド調査の話である。鳴き声の研究の本ではあるが、世界各地のジュゴン生息域での様子を紹介する本にもなっているようだ。しかし、保護するにしてもまずは良く知ることが必要なのだ。そのためには「捕獲する」ことも時には避けられない。
フィールド研究者の体験談としてはとてもリアル。タイトルになった「ジュゴンの上手なつかまえ方」というのも、相手は体重数百キロ、機械力を使わないかなり豪快なつかまえ方は迫力のある力技である。「決して真似しないでください」という文章も、笑えるけれども必要な部分だ。明快な文章なのでジュゴンの基本情報から著者の専門の鳴き声データの解析、調査現地の状況など、内容豊富だが一気に読めてしまった。
間違って漁網にからみ、死亡した個体を買って食べた、という話が載っている。ここでも「え?食べちゃうの?」と最初は驚いたのだが、現地は砂漠で大型動物が得にくい地域。昔から大事な栄養源として利用していたということなのだ。骨と皮も買い上げて標本にし、大学に寄付して一般公開してもらっている、というのが著者たちなりの一つの解決方法だったのだろう。ちなみに「味はそれほどでもなかった」らしいが、そういう情報も大事なのかもしれない。
イラストに出てくる「人間のような」生き物(表紙ではマイクを持ち足ひれをつけているから著者なのかも)が、妙に変な印象を残すのが残念な困惑。
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